マウントアダプター変化球的な使用方法
前回、スペシャルなマウントアダプターの概要をおはなししました。EFレンズという孤高の難敵を攻略する術を得た我々には、もはや恐いものはないと思いますが、今回はコスパの高い、変化球な使い方を紹介しようと思います。
まずはこちらのマウントアダプター。
全形
おや。前回のMetabones社のSpeedBooster EFと似ていますね。EFマウントがくっついています。
EFレンズとマウントアダプター
何が違うのでしょう。
マウントの寄り
何が違うかと言えば。電子接点が見つかりませんね。
はい、こちらはMetabones社のSpeedBooster EFと違って、マウント変換と0.71倍のリデューサーレンズのみの代物です。ここまで数回お付き合い戴いている方々には、「それじゃダメじゃん」とお思いの方もいるでしょう。
ちょっと思い起こしてみて下さい。まずは絞りを物理的に動かせるレンズで、EF仕様のものがあることを。
コンパクトプライム CP.2 Distagon T* 15mm/T2.9
サムヤン 35mm T1.5 VDSLR II
はい、片や高価で、片や恐ろしいまでに安価なレンズ。これをつけると、絞り1段明るくなって、ワイドになって、良いこと尽くめですね。でも、マウントアダプター愛好家としては、EFマウントのレンズでは上記の選択肢以外多くを望めないことがネック。そこでまた思い起こしてみて下さい。FマウントレンズをEFマウントに変換して装着したことを。
「あれ?」という声が聞こえてきそうです。さらに、こんな事も出来ます。
Contax ZeissのEF変換
Contax ZeissにEFマウント変換をつけて、EOSへ装着しました。こうすると、EFマウント化されたものは、今回紹介しているリデューサーレンズ付EFマウントアダプターに付きそうです。
必殺!ダブルマウントアダプターの術!
そうです。これが紹介したかった伝説の魔球、ふたつのマウントアダプターをつけてレンズを装着する、名付けて「ダブルマウントアダプター」です(まったくひねりをいたしません)。
この方法を使うと、皆さんがお持ちの絞り環付レンズが、そうとうな割合で使えるようになるのですね。ざっと調べてみただけでも…
- M42
- オリンパスOM
- ハッセルブラッド
- ビテッサT
- ペンタックス67
- マミヤ645
- ペンタックスK
- ペンタックスDA
- ライカR
- デッケル
といったマウントアダプターが出てきました。EFマウントは、結構いろんなレンズが付けられるのですね。
もちろん、2重に掛けているので、それぞれのマウントアダプターの厚みのムラや、実際に動かしているときに起こるズレなどによるフォーカスの精度には注意が必要です。 距離を測って精緻なフォーカスで撮影する、というスタイルには向かないかも知れません。
とはいえ、なかなかな使い方の出来るダブルマウントアダプター。一度試す価値、あります。