Osmoは撮影中にアプリでどんな調整が出来るのか?
大注目のカメラジンバル一体型4KカメラのOsmoだが、飛べないドローンを飛ばしてみた!や試作機による街歩きなど製品デリバリー前にいち早くお伝えしてきた本シリーズ。気になる外部マイクによる実験も行った。
短期集中連載 DJI Osmoを知りたくて!
Vol.16 DJI OSMO日本最速(たぶん)レビュー〜新しいカメラの時代へ(前編)
Vol.17 飛べないドローンOsmoの浅草低空飛行!(後編)
Vol.18 ジンバル一体型4KカメラOsmoに外部マイクはどうだ?
いよいよ最終回である。今回は、要のアプリについてである。Osmoはカメラ制御をグリップとスマホで行う。今回はスマホのアプリ部分を詳細に見ていきたい。DJIのドローンを使ったことがある人なら見慣れた画面かもしれないが、OsmoがDJI商品としては初めてという人に向けて書いていきたい。最初にお断りしておくが、今回のテストもOsmoは、発売直前の市販機で、アプリはiOS9に対応しておらずiOS8バージョンだった(10/30現在無事iOS9にアップグレード)。そして簡単なスターターガイドしかない!これはもう直接トライアンドエラーしかない!
まず気になるスマホのプレビュー画面のディレイだが5フレから10フレくらいといったところだろうか?カメラに向けてパン!と手を叩くと開いた瞬間にスマホの画面でパン!と鳴る、そんな感じだ。この感じはWi-Fiプレビュー系として特別遅くも早くもない感じだ。
Osmoの制御アプリであるDJI GOはこんな画面だ
この画面に表示されているアイコンやボタンは消すことは出来ない。常に表示されているのでスマホからHDMIにスルーアウトさせてもクロップしないとライブ配信などでは使えない。このあたりはぜひ2本指タップで表示を消去など今後のアプリアップデートで実現して欲しいところだ。
この画面での基本操作は2つある。ひとつがタッチして露出補正で黄色い四角が表示される。次にタッチするまでその位置の適正露出にロックされる。自動露出に戻したい場合は黄色い四角の右端にある×をタッチする。
もうひとつはジンバルの向きの制御である。これは長押しすると青い丸いマークに変わりそのままドラッグするとカメラの向きが変わる。ただ画面の幅分しか動かせないので長く継続してカメラを回したい場合は本体グリップにあるジョイスティックを使うことになる。露出補正のロックとは両立する。
黄色い枠が露出補正なので外に合わせるとこのように画面が暗くなる。オーバーレイされている表示が見やすいのでこの露出でキャプチャーして引き続き機能を解説していこう。
まず左端に並ぶアイコンを見ていこう。
左の一番上のアイコンは動画と静止画の切替えだ。静止画についての機能詳細はまた別の機会にしたい。上下にフリックすると切り替わる。これはグリップに動画専用ボタンと静止画専用ボタンがついているので基本は動画にしておくのがいいだろう。その下にフィルムを模したモードボタンがある。AUTOとSとMがある。Sにするとシャッター速度とEVが選べる。
MにするとISOとシャッター速度とEVが動かせる。ISOは最低100、シャッター速度は最低1/30となっている。蛍光灯のフリッカー対策などにも有効だ。
逆にISOの最高は3200、シャッター速度の最高は1/8000となる。動きの早い主観移動やエクストリームなスポーツは高速シャッターで捉えることが出来る。
次に画面の右端にあるアイコンを見ていこう。
画面右上のカメラアイコンはジンバル機能切替である。画面右真ん中の矢印アイコンはグリップにあるトリガー2度押しと同じ初期位置に戻るである。画面右下の鍵アイコンはカメラヘッドの固定である。自分でカメラワークをしていく場合にタッチするとカメラヘッドはヌルヌル動くのをやめる。トリガースイッチではなく、スマホを通してリモートでジンバル機能切替ができることは便利かもしれない。
画面右中のAWBを選択するとホワイトバランスの選択になる。AWBは、いわゆるオートホワイトバランスのことであるがDJI的にはAWBをアイコン化するくらいなのでオートを進めているのだろう。ホワイトバランスはケルビン値での設置はないものの、オートと曇天、晴天、蛍光灯、太陽、白熱球が選べる。
次は画面右下にある歯車アイコンの設定メニューを見てみよう。
大きく項目は3つでカメラ設定、ジンバル設定、一般設定がある。
カメラ設置にはビデオ解像度、ビデオフォーマット、オーディオの録音オンオフ、ビデオ規格、動画字幕がある。
ビデオ解像度は解像度とフレームレートの組合せがあり、かつわかりやすく選べるのでありがたい。ビデオカメラにありがちなメーカー独自の録画フォーマット名などがないのもいい。2Kまでは60fpsで撮れる。2.7Kや4Kになると24fpsや30fpsとなる。スローモーションは2Kの120fpsとなる。
静止画の画像フォーマットはJPEG以外にもRAWさらにはJPEG+RAWも選べる本格派だ
タイムラプス機能に関しても動画だけ残すか動画と静止画を両方残すかも設定できる
グリッド表示は4つから選べるが、特にグリッド+ダイアゴナルは便利だ。消失点を把握しながら主観移動するときに役に立つ。キューブリック映画などのステディカムショットを見直したくなる。
グリッド+ダイアゴナル表示をオンにするとこのようになる。線の色や薄さは選べないが最近のスマホの高精細な画面だと非常に見やすい。ちなみに今回の記事のキャプチャーはすべてiPhone5sで撮っている。
Osmoは撮影前にアプリで何を調整しておくべきなのか?
撮影モードなどもかなり細かく選べることがわかったが、撮影前には何をしておくべきだろうか? Osmoのバッテリーは60分しか持たないが、このアプリと連携させている時もジンバル部分は動き続ける。調整するときは机の上に立ててジンバルが動かないようにして電力を節約したい。
ちなみにスマホホルダーがついてるとOsmoは自立しない。ホルダーごとはずしてこのようにスマホを手元で操作する場合は自立させても大丈夫。しかし本体だけで立てておくのはドテッと倒れそうで精神衛生上よろしくない!DJI社展示用ベースのようなものをオプションとして発売して欲しいところである。
撮影前にOsmoの電源を入れてスマホと連携させ調整しておくべき項目としてはジンバルの調整がある。画面右下の設定からジンバル設定に入るとこのような項目が現れる。
ジンバルの動きやジョイスティックの動きを細かく調整できる。水平校正やジンバル自動キャリブレーションなどで調整したあとに細部を追い込んでいくのがいいだろう。
▶Osmo 公式サイト:DJI
▶Osmo 購入サイト:ePROSHOP