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txt:川井拓也 構成:編集部
そのスケール感に刮目せよ!なんだこのコンパクトさは!
マルチカメラ収録やライブ配信をやっているユーザーが「待ってました!」とおもわず声を出してしまう新製品がローランドから発表された!4入力のHDMIスイッチャーである「V-1HD」だ!11月18日より開催されるInterBEEでの実機展示を前に日本最速でレポートをお届けしたい!
これまでローランドのカジュアルな映像スイッチャーシリーズとしてはVRシリーズがあり、VR-3そしてHDMIを搭載したVR-3EXが人気だった。しかしHDMIを搭載していても解像度はSD仕様。歯がゆい感じがした。ローランド製品の安定感を求ながらもフルHDのラインナップは一桁価格が高く業務用の香りがプンプンしていたのだ。そんな人はブラックマジック社のATEMテレビジョンスタジオやCerevoのLiveWedgeを求めた。
それがここに来て見た目も超コンパクトで価格も10万円代前半というカジュアルなHDMIスイッチャーを出してきたのだ。興奮するなというほうが無理であろう!ライブ配信手帖ではこのローランドV-1HDを数回にわたって紹介したい。その初回はまずそのサイズ感を徹底検証する!
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パッケージは化粧ボックスの家電的な華やかさのあるもの。業務系の製品は茶色いダンボールにモノクロが多いだけにカジュアルな製品であることがわかる。
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開けると実物大の操作パネルのイラストが現れる。VJ系の製品の流れも組むだけになかなかクールだ。
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製品マニュアル以外は本体とACアダプターのみというシンプルさ。ACアダプターは従来のVR-3/3EXなどと同じサイズで通電のLEDインジケーターがついているタイプだ。本体の小ささがよくわかる。
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本体に手を添えてみるとこんな感じになる。ハーフA4サイズなので実に小さい!
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最近テープの製造中止が発表されたベータマックスのテープと並べてみよう。ちょうどベータテープ2本分のサイズであることがわかる。昭和世代なら実感してもらえる比較だ(そうなのか?)。
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厚みもベータテープ程度である。本当に薄い。片手でつかんでもヒョイと持ち上げられる。大きな筆箱みたいな感じである。ACアダプターを除く本体の重さは1.2Kgとなっている。
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裏側はプレーンな仕上げで四隅に滑り止めのゴム足がついている。
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MacBook Proの13インチと並べてみるとこんな感じだ。
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MacBook Proのパームレスト部分くらいの大きさであることがわかる。さすがA4ハーフサイズ。これならどこへでも気軽に持ち運べそうだ。次に端子部を丹念に見ていくことにしよう。
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筐体の横断面は台形になっており下に向けて細くなっている。左サイドにはマイク入力とヘッドフォンアウトがある。どちらもボリューム調整ノブがついている。小さいつまみだが端子の横についていることで直感的に操作出来そうだ。マイク入力はプラグインパワーに対応している。
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右サイドにはMIDIのインアウトがついている。VシリーズやVRシリーズと同じでMIDIと同期させて操作することができる。
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背面の左側は電源ボタンとフォーマット設定のつまみがある。1080pと1080iと720pが選べる。V-1HDの内部処理は1080pでありアウトプットをこのつまみで規定している。1080iか1080pにしている場合は入力はiとpが混在してても問題ない。ここが放送系のATEMなどと違うところでありがたい。720pの場合は入出力を720pで揃える必要がある。
電源ボタンの横にあるUSB端子はパソコンやタブレットに接続し制御アプリを起動する。これにより外部からすべてのファンクションをコントロールできる。制御アプリについては次回詳細をレポート予定である。
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HDMIの入出力端子部分。ズラリと横一列に並んでいる。アウトプットとプレビュー端子。プレビュー端子は4分割のフルモーションで表示される。またプレビュー端子はプログラムアウトに設定で変更することもできるので録画と配信に2系統のプログラムアウトを送ることもできる。ゲーム画面とカメラ1台などのシンプルな接続の場合はマルチビューなしにスイッチングできるだろう。HDMIの入力端子は4つありすべて同じ仕様だ。
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音声入力はインとアウトがRCAステレオでついている。ミキサーからの音声をもらいディレイさせて映像とエンベッドできるしHDMIの4系統それぞれの音声をミックスすることも可能。筐体は映像スイッチャーの形状だがオーディオミキサーの機能もしっかり内蔵されている。
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コンパクトながら必要な端子が揃っていて本体ボタンですべての操作が可能なHDスイッチャー!実にワクワクするガジェットの誕生である!次回は操作ボタンと実際の機能の詳細をレポート予定!お楽しみに!
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