動画レポート
IP Liveプロダクションシステムはワールドワイドで100システム以上を受注
ソニーのIP Liveプロダクションシステムの最新動向を紹介しよう。IP Liveプロダクションシステムはこれまで国内や中国が牽引してきたが、SMPTE2110を踏襲する形で欧米での採用も増えてきているようだ。ワールドワイドで100システム以上を納品済み、もしくは受注しているという。
国内のIP Liveプロダクションシステムは2020年4月現在、全国で39システム。振り返ると、2019年7月の共同テレビジョンや2020年3月の朝日放送テレビで、国内初となるSMPTE2110を採用した中継車やスタジオサブシステムを導入。テレビ東京ではIP Liveプロダクションシステムリモートプロダクションといった用途で導入されたという。長崎放送ほか3局では、新局舎プロジェクトの制作設備でオールIP化計画が進行中。SDIから進化が少しずつ実現してきているようだ。
新製品のIPカメラCCUエクステンションアダプターを発表
新製品として、昨今注目が高まっているリモートプロダクションを進化させるIPカメラCCUエクステンションアダプター「HDCE-TX30/RX30」が2020年夏に登場する。従来のシステムカメラは現場に必ずCCUを持ちこまなければいけなかったが、この小型軽量ボックスにより、カメラヘッドと小型のボックスを現場に持ち込むだけで、簡単に2110のリモートプロダクションを実現できる。また、スタジオサブ側のシステム構成によって2つのモードを搭載しており、従来のSDIベースで組まれたスタジオサブシステムにおいても、最小限の投資でIPリモートプロダクションの実現が可能。
ソニーのライブシステム全般の紹介も行われた。2019年に発売した世界初のグローバルシャッター機能付き2/3型3板式4Kイメージセンサー搭載マルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-5500」シリーズは好評で、過去最速の売れ行きの立ち上がりを記録。このシステムカメラの好調とあいまって4K/HD/IP対応のXVSスイッチャーは、累計90式以上の採用を実現しているという。
ソニーは、HDC-5000シリーズやIP-CCUエクステンションアダプター以外にも、カメラ関係で多数のアクセサリーをラインナップしている。新発売したリモートコントロールパネル「RCP-3500」や、今年度の新商品としてマスターセットアップユニット「MSU-3500/3000」が登場。カメラとカメラの映像と音声を収録できるCCUレコーディングオプション「HKCUREC50/REC55」も今年度発売予定だという。