Blackmagic Designによると、Nouvel Photo and Filmがシネマライクなウェディングビデオの撮影にBlackmagic Cinema Camera 6Kデジタルフィルムカメラを使用し、Blackmagic RAWと、編集、グレーディング、VFX、オーディオプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studioを用いたポストプロダクション・ワークフローを採用しているという。Blackmagic Design製品を使用することで、共同創設者であるジョナサン・オウドソンとサレーナ・オウドソンの両氏は、厳しい納期を守りながら、各プロジェクトにおける物語の要素により集中して作業できるようになった。

ジョナサン氏は、次のようにコメントしている。

ジョナサン氏:Blackmagic Cinema Camera 6Kの最も気に入っている点は、オープンゲートで撮影できることです。

新郎新婦が親しい友人や家族に囲まれて、星空の下で踊っている瞬間などは、できる限りのディテールを捉えたいんです。このカメラは、オープンゲートでより広い範囲を捉えることができるため、こういった瞬間をどのように撮影する必要があるかについての考え方が変わりました。

弊社に撮影を依頼してくるカップルは、各ショットで出席者や結婚式のディテール、重要な瞬間が映し出されていることを望んでいます。オープンゲートを用いて、適切な構図で撮影することで、そういった瞬間が真の意味でシネマライクになります。

さらに、希望のアスペクトレシオにクロップできる余裕があるのには助けられています。例えば、オープンゲートでなければ、SNSのコンテンツとして使用するには縦方向の解像度が足りないショットなどです。

最近では、SNS用のコンテンツはクライアントにとって最も重要となっています。

Blackmagic Design導入事例:「Nouvel Photo & Film」の場合

同社を立ち上げた当時は、別のカメラシステムとソフトウェアが使用されていたが、映像作家としての潜在能力を最大限に活かしきれていなかったという。

ジョナサン氏:カラーグレーディングを改善するためにDaVinci Resolveに切り替えたのはかなり早い段階でした。その後、Blackmagic Cinema Camera 6KがリリースされてからはBlackmagicのカメラのみで撮影しています。

Cinema Camera 6Kと複数のPocket Cinema Camera 6K Proを組み合わせることで、ビジョンを実現する上で大きな変革をもたらしました。今は、長い間求めていた画質とルックが得られるようになりました。

私のカラーグレーディングのスタイルは、実際の色に非常に忠実であり、その瞬間に見た色に基づいています。DaVinci Resolveにショットを読み込むたびに、カメラからのオリジナルの色が素晴らしいので、カラーコレクションで多くの時間を節約できることに驚かされます。

カラーバランスだけでなく、ハイライトとシャドウの間のソフトネスとロールオフもとても美しいですね。弊社の写真のスタイルは、フィルムに重点を置いています。実際にフィルムで撮影していない際は、できるだけフィルムを再現するようにしています。Blackmagicのカメラでは、カメラでフィルムルックが得られ、希望のルックを得るためにポストプロダクションで行う必要がある作業は極めてわずかです。

結婚式は展開が早く、予期せずに優れた瞬間が訪れるので、同社にとってポストプロダクションにおける柔軟性は非常に重要だという。

ジョナサン氏:Blackmagic RAWでは、露出とホワイトバランスを撮影現場で調整するのと同じようにポストプロダクションで変更できます。

撮影中にそれをわかっているので、撮影における技術的な面ではなく、安心して、物語を伝えることに集中して作業を行えます。

Blackmagic Design導入事例:「Nouvel Photo & Film」の場合

ジョナサン氏:編集においては、6KのBlackmagic RAWファイルはMacBook Proでバターのように滑らかにスクラブできます。これが、Blackmagicのシステムに移行したもう一つの理由です。

再生に遅れが生じるという制約がない、ハイダイナミックレンジと高解像度により、編集のプロセスが楽になり、クリエイティブな面に焦点を置くことができます。

ポストプロダクションでは、同氏はDaVinci Resolve Studioのカットページで、DaVinci Resolve Speed Editorを用いてフッテージをスクラブすることから作業を始めるという。このキーボードによって、時間がかかり、面倒な編集作業を迅速かつ楽に行えるようになり、創造性を必要とする作業の準備をすばやく実行できるようになったという。その後、同氏はエディットページに移り、そこで物語の構築を行う。

ジョナサン氏:物語に満足したら、FairlightページでオーディオへのEQの適用とマスタリングを始めます。

最近追加された音声分離により、オーディオの作業が完全に変わりました。ほとんどの場合、結婚式のビデオは音響状況が完璧ではない環境で撮影されるので、ポストプロダクションでオーディオをクリーンアップする上で、背景音にどのように対処するかに常に悩まされていました。Fairlightの音声分離、コンプレッション、EQコントロールにより、こういった状況でもあまり心配せずに撮影できるようになりました。

Blackmagic Designを導入する前は、カラーコレクション、ミスの修正、カメラとオーディオソースの同期に非常に多くの時間を費やしていました。弊社のウェディングビデオ制作のワークフローにBlackmagic Designを導入した後は、効率が3割向上しただけでなく、顧客に対して美しい思い出をシネマライクな映像で記録したビデオをお届けできるようになりました。

Blackmagic Design導入事例:「Nouvel Photo & Film」の場合