小寺信良
@nob_kodera

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時代はオールインワン? InterBEE2011最終日は、ソニーのコンパクトスイッチャー「MCS-8M」を取材した。オーディオも込みのスイッチャーはAnycast Stationというオールインワンタイプが存在したが、ターゲットがビジネス向けだった。具体的には社内報の放送みたいなのに使えますよ、というところなので、価格的には150万円ぐらいする。

MCS-8Mはそこからもっとミキサー、スイッチャー機能に絞り込んで、シンプルにしたような製品である。結果的にはVR-5のHD版みたいなことになっている。ただ内部にエンコーダやスケーラーは装備していないので、ネットの生放送に使うには別途コンバータを用意する必要がある。キーヤーが1つしかないという点で残念だが、SDIやHDMIのエンベデッドオーディオも使えるなど、なかなか高機能だ。メニュー構造がわかりやすいところも、人つのポイントだろう。

これまでこの手のコンパクトスイッチャーは連綿と出続けているが、「なんに使うの?」というところの明確な解がなかった。予算がないところ、で終わっていたのである。だが今後はネットの放送がある。去年まではなかなかそこに開発リソースを投入するには躊躇があったが、いよいよ流れが変わってきたのを感じる。


ふるいちやすし
@looralart

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昨日に引き続き展示演出について。今日は音関係を中心に回りましたが、映像関係者に対するアピールが足りないです。昨今はディレクターがカメラは回す、音も録るなんて仕事もざらにあるので、(つまり、全部一人でやって来いって事)音に関する質問をやたらと受けるんです。それだけ映像関係者にとって必要に迫られているにも関わらず、情報が掴みにくい。案の定音関係のブースが並ぶエリアは、なんとなく音声さん専用な雰囲気が漂っています。カメラに付けるのに最適なフィールドレコーダーがあっても、そこにカメラはなく、なかなかイメージしにくいんでしょう。何か一つ”カメラに付けるにはこれがお勧め”的なディスプレーでもあればぐっと見やすくなるのになぁと思いつつ精一杯説明してきました。

今年の音声大賞は(そんなのないけど)ローランドさん!まずはR-MIXというソフトウェア。デモでは音楽の中からボーカル抜き出したりしてましたが、使い様によってはノイズ処理に使えそうです。試してみないとなんとも言えませんが、ひょっとすると残響音軽減もできるかもと期待してるんです。そしてもう一つはフィールドレコーダーのR26。指向性、無指向性の二組のステレオマイクを内蔵しており、外部バランス入力の二本と合わせてステレオ3ペア、6トラックをマルチで録れる。やっぱり新しいアイデアを出してくるメーカーは素敵です!


江夏由洋
@yosh_enatsu

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ポストHDのメインストリームは「デジタルシネマ」!

3日間のInterBEEが終了しました。僕はポストHDは「3D」「DSLR」「4K」、「WEB放送」だと言ってきました。もちろんその流れは間違ってはいないと思います。ただ、「DSLR」「4K」というジャンルは総じて「デジタルシネマ」という新しい世界になるんだと実感させられたInterBEEでした。映像制作はTVというメディアを超えて、いよいよシネマという舞台に立つことになります。

今までは映画とテレビは全く違う世界でした。その異なる世界をつなげたのが「大判センサー」カメラの登場です。フィルムによる撮影に代わり、デジタルで映画と同じ質感の映像を撮影できるカメラが多くの人に使われるようになりました。具体的にはCanon EOS 5D MarkⅡの成し遂げた功績は非常に大きく、フルサイズセンサーで撮影できる映像は「映画を超えた映像」として世界中で支持されました。SONYやPanasonicも併せて大判センサーのカメラを発表・発売したのもとても印象的です。またREDデジタルシネマがRED ONEを発売したのも大きなステップでしょう。未来の言葉だった「4K」を現実にし、映画撮影のデジタル化を一気に押し上げました。これにより映画の世界とテレビの世界が融合したのではないでしょうか。同じデジタルワークフローで完結される映像制作の流れは、瞬く間に「誰もが実現し得る」ものになりました。もはや特権階級としての映画やテレビといった世界は崩壊したと思っています。

今年のInterBEEの最も印象的だったのはCanonが5D MarkⅡの実績を糧に映画の世界に飛び込んだことと、REDがScarlet-Xを100万円を切る価格で発売に踏み切ったことです。ウン千万円もしたカメラのクオリティは、今や誰でも実現できるものになりました。4Kのカメラが100万円を切ったことや、EFレンズで映画を撮影できることなど、まさしくポストHDの主流は「デジタルシネマ」であることは間違いないでしょう。

これからのクリエーターは胸を張って世界に作品を出していくべきです。もちろん僕も含めてですが、「お金がないからできない」という時代は終わりました。「アイディアがあれば」ハリウッドのクオリティを超えた作品を簡単に作ることができる時代です。クサい言い方ですが、勇気と希望を与えてくれたInterBEEでした!皆様とりあえず、お疲れ様でした!


石川幸宏
@seabirdsYI

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サンダーボルト対応のioXTが日本初登場のAJA VIDEO SYSTEMS。「Ki Pro」は、ファイルベースレコーダーという側面と、実はマルチコンバーターという2面性を持っている多角的な使用方法もある。ATOMOSの「NINJA」は全世界で5,000台以上、「SAMURAI」も4,000台以上を出荷したヒット商品。今回の新製品で来年1月発売予定の「CONNECT」は、日本でも3万円台という低価格ソリューションになりそうで、またまたヒットの予感。西華産業のブースでは昨日発売となったRED SCARLETの実機を展示。最大19Stopの4K対応で、任意に設定した2点のポイントを行き来するフォローフォーカスシステムなど、魅力的な新機能も満載。100万を切る低価格に日本でもすでにかなりの注文があったとのこと。 3.11大震災と原発事故、タイの洪水など多くの苦難に翻弄された1年の日本だったが、その中でInterBEE2011では各メーカーとも素晴らしい展示会を披露。最終日は例年通り、かなりの賑わいを見せて無事閉幕。


手塚一佳
@tezukakaz
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3日目は、私は午前中で会場を出たため、西華産業株式会社ブースのRED Scarlet-X一本槍だった。なんと、TED本人がブースを案内!しかし、これは素晴らしいカメラだ。同社のハイエンドシネカメラRED EPICとほぼ同一の機体で、唯一収録速度だけ、5Kで12fps、4Kで30fps、2Kで60fpsと若干下がっているだけ。事実上、EPICの廉価版と言える。その性能は超絶で、16bit-RAW収録、18stopsのダイナミックレンジ、S35サイズのセンサーと、他の追随を許さない。唯一の欠点は最大の長所でもあるRAW収録。ファイル現像に手間がかかる上、音との同期性が悪い。圧縮収録との内部切り替え対応などを期待してしまうが、圧縮収録はHD-SDIやHDMIから取ってくれ、という事であった。しかし、近い将来予想されるイメージベースドレンダリング映像の普及においては、RAWというのは最強の武器になるだろう。また、日本勢の携えるLogも、そうした後処理必須時代への備えだ。RED Scarlet-Xは12月初旬から発売開始とのことだ。価格帯は、初期セットでも現実的な150万円前後になる見込みというから、大いに楽しみだ。


岡英史
@VIDEO_NETWORK

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例年、なじみのメーカー挨拶回りスタート。今年は「The三脚」。3日目は、大手メーカー廻りをしてみたが、F65やC300等は自分のレンジでは殆ど仕事としては今のところ関係ないのでやはりミドルレンジ目線で行くなら今現実的に自分の欲しい機材を中心に廻っていくことにする。

最終日はやっぱりココ!

もう良いです、SONY信者と言われようが最後はここからのスタート!まずはF3+14倍ズームから。この組み合わせはハッキリ言って制作系の方には全く興味が無くなる組み合わせかも知れない。良くも悪くもF3の”力(個性)”と言うのが消えてしまう可能性が大きい。大型センサーの持つ被写界深度コントロールという物を在る程度犠牲になってしまってる部分もある。しかしこの事は悪いことだけでは無いと自分的には感じていて、それは何時も使っているENGカメラ的に使えるという事に他になら無い。AF・AE・スタビライザーとPLマウント系のカメラにしてはあり得ない装備が付いているがこれらのおかげで14倍のズーム比と合わせてF3を完全にENGの様に使えることが出来るようになった。ん?なら最初からENGカメラを使えば?と疑問符も出るがやはりどう転んでもF3のレンズ力と言うのはやはり感じられる。更に感度の良さも踏まえてこういう使い方は絶対アリだ!3Dが今年は収束されたように思えるがTD300はやはり面白い。何でもかんでも3Dと言う方向性は終わったが、メガネ掛けてもじっくり見たい映画以外の映像を考えるとまだまだアリ!ではその映像は何かというと、、それはまだ模索中でもあるので何れの機会で!

Canonって何屋?ビデオカメラマンにとってCanonと言うメーカーは切れの良い放送用レンズメーカーだったはず。それに合わせて切れの良い小型ビデオカメラを提供していたと言う感じが自分の中では大きい。今年はシネマムービーであるC300が前面に出ているがやはりココは基本に戻ったENGレンズを忘れてはいけないはず。例年のようにレンズブースが大きくないがしっかりと新製品は展示されている。そのキレの良さはやはりCanonレンズという安心感は在る。勿論4:2:2ビデオカメラであるXFシリーズも健在。個人的には用途が狭すぎるC300よりはこのXFシリーズの上位機種を希望したい所だ。

メーカー系の〆はJVC。

最近やっとGY-HM系が一般的に知れ渡り、これらを評価してくれるユーザーも多くなってきた。会場内でも外国のプレスではHM700を持っている方が多い。そして700からバージョンアップしたHM750はその画質面も大きく変わり、同様のエンジンを小型のHM150にも搭載されることになった。更にメモリーのミラーリング収録やSD(DVD画質)での収録も可能となった。今回も参考出品としてこのHM150系の筐体を元にした小型4Kカメラの出品も在るが、流石にすでに色々なところで露出しているのでその進化状態を見ているが、今回の出来はかなり良く相当チューニングを追い込んだ様に見える。早い時期での発売が期待される機種である。

今年のIB2011は昨年と違い3Dが減り、代わりに4Kをキーワードに目にすることが多くなった。此は3Dが収束状態になってきたと言うよりも大判センサーを持つカメラで高解像度収録が出来る機種が多くなったと言うのも理由の一つだと思う。3D・4Kと来て来年はどの数字がキーワードになるかとても楽しみである。


高野光太郎
@takanok

3日目最終日。今日が一番会場を歩く時間が多かったです。じっくりブースを観るのは楽しいですね。そんな中ショックだったのが、今までのNDフィルターって色が変わるなんて知らなかったんです。新製品のTrueNDフィルターを展示されていて、「既存のNDは少し黄色くなるんですよ!」とブースのお兄さん。実際に比べて見せて貰って、あらビックリ。TrueNDフィルターでは、色が変わりませんでした。あとiPadをタッチパネルにした展示がたくさんありました。iPhoneで中継するシステムなど時代の流れを感じましたね。プロ機材のブースでは、ローラースケートにDSLRを載せたような機材があり、ダンス撮影などに使えるなーなんて思いながら観てまいりました。GoPro2をヘルメットに付けたおっちゃんが一番テンション上がりましたけどねw 総括すると今年のNABよりもInterBEEの方がワクワクしたのは確かです。ボクのような低バジェットでやっている街の映像屋からするとEOS C300やRED Scarlet-Xは新たな表現を提供してくれます。ハイエンドでバンバンフィルム回した経験があり、ALEXAやF35のS-log を使える環境の方からするとつまないかもしれないけど・・・。特に学生さん、若い世代が少しでも良い環境で映像制作できるようになって来ているコトは事実!プロとの機材の差が無くなって来ているんだから、学生さんは作品作りを頑張って欲しい。若い世代のクリエイターの卵達の為に少しでも役立つ、そんな情報をこれからも発信して行きたいと思います。


猪蔵
@inozo
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会場と壁一つ隔てたPRONEWS Loungeで過ごした3日間。これまで3年間、PRONEWS創刊以来、最新のテクノロジーを取り入れて、なんとか展示会のその熱気と臨場感を伝えるべく、同志と奮闘してきた。気づけば、デジタルシネマはすっぽりと両手に収まるカメラ(C300)になって2011年年末を迎えようとしている。おかげさまでPRONEWSのInter BEEレポートは、多くのお褒めのお言葉をいただき励みになる。YouTubeで全ブースを収録した時からは隔世の感である。迎えた2011年ではライブ配信ではクオリティーの高いものができたなと手前味噌だが自負している。ある意味展示会の状況を伝えるためのメソッドは、クオリティー、内容的には完成したかと思う。最終日のラウンジ内で江夏氏の言葉に「作らなきゃだめだ」という言葉にぐっと来た。PRONEWSは、さらに邁進したいと思う。来年のInter BEEで我々は何を標榜するのか?自分自身も楽しみなのである。また来年お会いしましょう!


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