txt:江口靖二 構成:編集部
頑張る日本の新技術
テレビ関連では韓国勢に押され気味の日本であるが、キラリと光る周辺技術もしっかりと展示されていた。まだまだ捨てたもんじゃない日本の底力!そんなガジェットを紹介します!
特徴量抽出による文献検索 フジ印刷
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打ち合わせ先で配布された資料の元データファイルが欲しい、学術論文や公的な資料などが手元に一部分だけあるのだが全文を手に入れたい、こういった経験は仕事上でよく出くわす。こうした場面に応用できそうなのがフジ印刷の画像認識エンジンMDR(Mobile Document Recongnition)である。スマートフォンやタブレットで探したい書類の一部をカメラで読み込ませると、クラウド上にあるデータベースの中から該当するものを検索して、必要に応じてダウンロードも出来る。
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検索照合結果の表示 |
該当資料ファイル |
これは特徴量抽出による画像認識と、元のデータベースは文書をフィンガープリントで保存してこれらの照合を行うもの。従来は読込を精度の高いカメラでする必要があったものが、スマートフォンなどでも実現可能になったのだという。また強みであると同時に弱みでもあるのは、文字情報であってもグラフィックとして特徴量抽出をするために、言語には依存しないが改行なども含めて「全く同じ版」でないと検索ができないことだ。
USBメモリーサイズのSTBルネサスエレクトロニクス
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IPTVのSTB(セットトップボックス)は弁当箱くらいの大きさだったが、ルネサスエレクトロニクスのこの装置はなんとUSBメモリーと同じくらいの超小型で、WiFi内蔵でHDMI端子が出ているのでテレビに直接挿すだけでフルHDのサービスが受けられる。
また超小型で持ち歩きも手軽にできるのでクラウド動画サービスのSTB(あるいはプレイヤーといったほうがいいのかもしれない)としても有効だ。自宅で見ていた映画の続きを移動の電車内で見て、さらにホテルの部屋で最後まで見られる。持ち歩けることの価値を最大化させるサービスの出現が待たれることろだ。優れた半導体チップの開発製造技術が実現する新しい映像サービスの世界に期待をしたい。
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磁気共鳴によるデジタルガジェットへのワイヤレス給電東芝
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ワイヤレス給電は、デジタル系ガジェットがこれだけ普及してくると誰もが望む技術だろう。今回東芝が「磁気共鳴」という方式で水の中にある防水タブレットに給電するデモを行なっていた。磁気共鳴とは、原理としては音叉が特定の周波数で共鳴することで離れた場所にある別の音叉が鳴り始めるのと同じだ。最初に電力をコイルに供給することでによって磁界を発生させ、離れた場所にある別のコイルを共鳴させる。共鳴を効率良く行うためにコイルとコイルの間に共鳴体を用いるのだそうだ。
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今回のデモでは、水槽に中にある東芝の防水タブレット(こっちがメインの展示なのかもしれない)に対して5Wの電力を供給している。送信アンプの出力が10Wなので効率50%にあたるそうだ。アンプからは同軸ケーブルで写真の黒いパネル(いわばアンテナのようなもの)に接続してタブレット側に給電している。他のワイヤレス給電の方式には電磁誘導などがあるが、発生する磁界の人体その他への影響に不安要素がある。また、磁気共鳴は特定周波数に対して共鳴させるので、送信側の近い所での共鳴誤動作が起こりにくいといったメリットがあるという。ワイヤレス給電は確実に夢の世界ではなくなってきている。
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アンテナに該当する部分
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