CP+でも各社展示のビデオカメラ

CP+は、基本写真カメラの展示会ではあるが、各社ビデオカメラの展示も行われている。DSLRの隆盛でさらにその存在の境目が曖昧になってきている、そんなビデオカメラを紹介していこう。民生用のビデオカメラは業務用と異なり簡単に綺麗な映像を撮影するための機能が充実している。また、小型化や操作性なども重要な要素となっている。基本的にアマチュアや個人のクリエイターを中心としたイベントなので、InterBEEなどとは出展機材も本質的に異なっている。そんな中キヤノンはCINEMA EOSを正面に据えていたほか、ブース内ではEOS 1Dxともにセミナーを開催したり、会場外のブリリア ショートショート シアターではDIGITAL MOVIE WORKSHOPを開催した。

cp2012DSC_0035.jpg

キヤノンは3月上旬発売予定の新製品としてiVIS HF R31、iVIS HF M50、iVIS HF M52の3機種を出展。いずれも歩き撮りの激しいブレをおさえるダイナミックIS、望遠時の大きなブレをおさえるパワードIS、マクロ撮影でのブレをおさえるマクロISを搭載している。iVIS HF M52はWi-Fi機能をしており、撮影した映像をiPadやPCに転送することきるほかDLNA対応テレビによりワイヤレスで撮影した映像を再生できる。

cp2012DSC_0244.jpg

パナソニックHC-X900M、HC-V700M、HC-V600M。いずれもオプションの3Dコンバージョンレンズを装着することで3D撮影が可能なほか、上下、左右、縦回転、水平回転、回転軸補正の5軸ハイブリット手ぶれ補正機能を搭載している。HC-X900Mは、ライカDCレンズを搭載してるほかライカDCレンズを採用することでディストーションや解像度、フレア/ゴーストなどクオリティにこだわった仕様になっている。発売はいずれも2月。

cp2012DSC_0248.jpg

パナソニックHDC-Z10000。RL独立したカメラ部を搭載した3D対応のビデオカメラ。カメラ部は3板式で光学10倍ズームを搭載しているほか、3Dでも45cmのマクロ撮影が可能。5軸ハイブリット手ぶれ補正機能(2D撮影時)や輻輳角の調節、5.1ch対応マイク搭載のほか、7種類のガンマカーブを選択できる。

cp2012DSC_0062.jpg

キヤノンCINEMA EOS C300/C300PL。昨年ハリウッドでセンセーショナルな発表を行ったCINEMA EOSシリーズ最初のビデオカメラ。約800%の広いダイナミックレンジを利用したCanon LogガンマやキヤノンEFレンズマウントのほかPLマウントモデル(C300PL)も用意するなど徹底してデジタルシネマを意識した作りとなっている。

cp2012DSC_0006.jpg

昨年のInterBEEではモックアップだったEFシネマレンズが発表になった。CN-E24mm T1.5 L F、CN-E50mm T1.3 L F、CN-E85mm T1.3 L Fの3本で、価格は56万、59万、59万。発売は7月から8月が予定されている。

コンパクトデジカメ

コンパクトデジカメは携帯電話にカメラが当たり前のように搭載されるようになってから消滅するのではないかとも言われていたが、各社とも新製品の投入が最も多いジャンルである。たとえばキヤノンは10機種、パナソニックも9機種、ニコンも機種が今回新製品として出展された。ほかにもオリンパスやリコー、富士フイルム、カシオ、GE、アグファなど正に激戦区となっている。それだけに大型センサーを搭載した製品やWi-Fi対応、3D撮影などユニークな機能を搭載した機種が多い。さらに、GPS機能に地図ソフトを連動した機種や防水対応、ゴルフスイングのフォームを確認できるなど実用的な機能を装備したものまで登場している。

cp2012DSC_0049.jpg

キヤノンPowerShot G1 X。1.5型CMOSセンサーを搭載したコンパクトデジカメのフラッグシップモデル。画像処理系にDIGIC 5を、レンズは28-112mm F2.8の光学4倍ズームレンズを搭載している。センサー、画像処理エンジン、レンズと三位一体の光学技術を採用することで被写界深度の浅い一眼レフのようなボケ味や感度、ノイズ、ダイナミックレンジなどデジタル一眼に迫る性能を追求している。3月上旬発売予定。

cp2012DSC_0171.jpg

シグマDP1/DP2Merrill。センサーにデジタル一眼SD1と同等なFoveon X3を搭載。DP1Merrillは19mmF2.8、DP2 Merrillは30mmF2.8レンズを搭載している。記録フォーマットはコンパクトデジカメながらRAWデータに対応しているほかJPEG記録も可能。センサーは23.5×15.7mmサイズのものを採用しており、コンパクトデジカメとしては大型のもので、基本性能を重視している。

cp2012DSC_0114.jpg

富士フイルムFinePix XP30。5m防水、1.5m耐衝撃、-10℃耐寒性能などヘビーデューティー仕様となっているほか、GPSによる撮影位置情報記録も可能。PCにファイルを取り込みGoogle Mapとの連携ができる。レンズは広角28mmからの5倍ズームレンズを搭載している。発売は3月12日。

cp2012DSC_0245.jpg

Lumix DMC-3D1、DMC-TZ30、DMC-SZ7。3Dの静止画と動画撮影に対応したDMC-3D1と光学20倍ズーム搭載のDMC-TZ30、21mmのボディ厚でスリムなDMC-SZ7。パナソニックは他にもFT20やFH7、FX80、S2など10機種近い新製品を出展した。

cp2012DSC_0043.jpg

キヤノン、Wi-Fi機能搭載デジタルカメラIXY 420F。判定シーンが58に増えた個人認証機能や広角24mm対応 5倍ズーム、タッチスクリーン操作などに対応したほかWi-Fiを搭載することで撮影した写真や動画をワイヤレスでPCやスマートフォンに転送することができる。カラーバリエーションは5種類で、発売は3月上旬。


Vol.02 [CP+2012] Vol.04