Aコースは、InterBEEのメインストリームとなるブロードキャスト関連製品、およびデジタルシネマ関連製品とその周辺テクノロジーを中心に巡るコース。今年は9月に2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催招致も決定したことで、4K、8Kといった高解像度テレビ&映像技術に、2020年に向けて各社が一段と力を入れる起点の年となりそうだ。また映像業界全体のトレンドとして、ここ数年のトレンドキーワードであった『デジタルシネマ』から、オリンピックでのULTLA HD(4K)高解像度放送などへ向けての技術進展により、InterBEE自体も従来のブロードキャスト色が再加熱すると思われる。
4K(ULTLA HD)関連では、小型でより使い易い4Kカメラなどのソリューションが展示されるほか、各展示ブースでも4K以上のサイズのコンテンツ制作を具現化するための新たなテクノロジーが大きくフィーチャーされる予定。とりわけ4Kカメラのラインナップが増えて来ていることからも、今年は表示技術や4K撮影現場の各種ソリューション、ポストプロダクションでの製品などに大きな注目が集まりそうだ。
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- アビッドテクノロジー
(ブース#4617)
メディア・エンタープライズ・ソリューション製品に力を入れているアビッド・テクノロジー。今年はポストプロダクション、小規模な放送局、教育、企業環境向けの小型共有メディア・ストレージ・システムとして、編集ワークフローのスピードアップを実現する高いパフォーマンス、保護、リアルタイム・コラボレーションを提供するISIS 5500や、IBCでも展示されたMedia Composer 7とInterplay Sphereによるリモート編集、Avid報道ソリューション、Avid Motion Graphicsデモンストレーションなどが展示される予定。
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- アストロデザイン
(ブース#5317)
いち早く4K、そして8Kへの対応製品を開発発表してきたアストロデザイン。NHKと共同開発した非圧縮スーパーハイビジョンSSDレコーダーSR-8422や、8Kの映像をJPEG2000で圧縮することで1/8のデータ量に変換する、8K Dual-Green圧縮/配信/再生システムなどの高解像度の最先端テクノロジーの展示などにも期待したい。
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- パナソニック/パナソニック システムネットワークス
(ブース#5418)
最新のカメラやモニタがどういったものなのかを見てみよう。初のAVC-ULTRA記録とmicroP2カードスロット内蔵のハンドヘルドカメラレコーダー「AJ-PX270」などの「P2HD」シリーズや、放送用2M/Eライブスイッチャー「AV-HS6000」などのHD制作機器システム、4K/2K/HDシネマ制作用の4K LCDビデオモニター「BT-4LH310」などの4Kビデオモニターが展示されるだろう。ハイエンドシステムVARICAM 4Kモデルの展示も注目だ。
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- EIZO
(ブース#5614)
具体的な4K制作で今後ますます注目されるのが、プロ業務用の4Kディスプレイだ。ディスプレイの専門メーカーEIZOからは、今年のSIGGRAPHでも公開された、4K解像度36.4インチ(約92cm)カラー液晶ディスプレイの展示に注目。DisplayPort 1.2に対応、これまで4K表示には2本必要だったDisplayPortケーブルが一本で接続可能に。
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- 富士フイルム
(ブース#6505)
IBCで正式発表、10月より出荷予定の、脱着可能なサーボドライブユニットが着いた、フジノンの小型軽量PLマウントズームレンズシリーズ「ZK4.7×19」「ZK3.5×85」など、今年もシネレンズ製品に注目。またACES対応製品として注目を浴びるデジタル映像撮影現場向け色管理システム、イメージプロセッシングシステム「IS-100」、「IS-100mini」も出展。
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- ヴァイテックビデオコム
(ブース#7104)
今夏にヴィンテンジャパン(株)とザハトラー・ジャパン(株)が合併して、新たにヴァイテックビデオコム(株)に商号変更、InterBEEでも同社名で出展することになった。同社ブースではザハトラー、ヴィンテン両社の三脚製品を始めとして、大型三脚製品のオコーナー、ビデオバッグ製品のペトロール、バッテリーのアントンバウアー、モニター製品のトランスビデオなどを取扱う。
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- ブラックマジックデザイン
(ブース#7105)
注目のDaVinci Resolve 10のリリース直後ということで、各種ソリューションにも注目。4K対応製品も、DeckLink 4K Extreme、UltraStudio 4K、ATEM 1M/E Production Studio 4K、SmartScope Duo 4K、Mini Converterシリーズ各種4K対応製品など、すでに当たり前のような製品ラインナップを揃えているのも同社ならではの様相だ。
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- ソニー/ソニービジネスソリューション
(ブース#7106)
PMW-F55、F65という4Kカメラを筆頭に、フル4K60pに対応したハンディサイズの業務用4Kカメラ「PXW-Z100」や、4K×4ch対応で、2TBのディスクに(8TBまで増設可能)4K60p 600Mb/s XAVCで5時間記録可能な4K/HD記録ができるマルチポートサーバー「PWS-4400」など、今年も4Kソリューションの先導に立って製品群を発表しているソニーは、おそらく今年もInterBEEに合わせた新製品を発表予定。
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- ナックイメージテクノロジー/カールツァイス
(ブース#8321)
先日のIBCで突如発表された、ARRIのENGスタイルの2Kカメラ「AMIRA」に注目だ。ALEXAと同様のスーパー35mmセンサーを搭載した、ショルダーマウント型のドキュメンタリースタイルカメラと称されるENG用カメラ。14ストップのダイナミックレンジを持ち、本体内にカスタム3D LUTの読み込みとグレーディング機能を備えた、ALEXAより低価格のカメラ。その他、カールツァイスのアナモフィックレンズシリーズなども注目。
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- AJA Video Systems
(ブース#8408)
AJAは今年も独立したブース展示で参加。こちらもIBCで発表された各種新製品に注目。4KワークフローとThunderbolt 2に対応したポータブルなオールインワンI/Oボックス「Io 4K」、4K/UltraHDビデオから関心領域(ROI=region-of-interest)を切り出すワークフロー「TruZoom」、ミニコンバータシリーズの4つの新製品V2Digital、V2Analog、HD10A-Plus、4K2HDなど、新しい製品とソリューションが満載。
※掲載しているブース写真は過去に開催されたイベントのものです。