なんとなく薄曇りで朝は少ししのぎやすいものの会場内の熱気は相変わらずだ
会場で大きく目立つのは、やはり飛びもの系!
ここ2、3年活発化しているいわゆる飛びもの系。今回の予想では大筋この辺りがNABを席巻するかと予想されたが、ふたを開けてみればご存知の通り新しいカメラが跳梁跋扈。話題をさらっていった。しかしながら、この飛びもの系もやはりトレンドである事は言うまでもない。以前は空撮用のヘリなどもNAB会場に出展されていたが、最近ではラジコンによる無人機が各社から出展され、中には大きなブースを構えるまでになっている。搭載カメラが小型軽量かつ画質もよくなったことやジャイロセンサーやバッテリーなど飛行物体を構成するパーツも新たなデバイスが開発されたということも要因といえるだろう。
また、映像を安定的に送信する技術やGPSによる位置測位などにより、安全な飛行と画像伝送が可能になっている。有視界でただ飛ばすだけの時代から、GPSによる飛行位置制御や電波が途切れた時の挙動などかなり高度になってきている。以前は搭載重量の限界からエンジン機が使われていたが、モーターや制御、バッテリーの高性能化に伴いかなりの重量のものまで搭載可能となった。物によっては偵察用など軍事転用も可能な物もあり、映像関係者ではなさそうなちょっと怪しげな人が熱心に資料を集めていたりすると不安になったりもする。
エンジン機と異なり電気モーター飛行するので、振動面ではかなり有利だが、目的の被写体をフォローするにはスタビライザーが必要になってくる。また、カメラを被写体に向けるための工夫も必要だ。以前からジンバルを使用した撮影用のスタビライザーはステディカムと同様にNAB会場では定番の製品で、そこここで目立つデモが行われている。最近では空撮用のスタビライザーを利用したものも多くなってきた。こうした製品は実際に手にとってみないとわからない製品だけあって実際に体験しようという来場者が多く、扱いうブースもセンターホールのあちこちにあった事が印象的だった。
日本でもCP+などで大きなブースをだしていたDJI。NABでもホールの目立つ位置にブースを構えていた。写真は3軸スタビライザーやGPSを搭載し、スマホなどでカメラのパラメーターを設定出来るモデルPHANTOM2VISION+
GPSや電子コンパスを搭載した3軸フルデジタルカメラジンバルFREEFLY MoVI M5。Bluetoothによりセッティングをワイヤレスで行うことが可能。ハンドル操作でジンバルの方向をコントロールできるマジェスティックモードにより映像の安定性に影響する事なくハンドル操作できる
3軸のデジタルスタビライザー制御、ワイヤレスによるジンバルコントロールが可能なBIGBALANCE Brown Bear。この会社は小さなカメラ用のスタビライザー製品が多く、Brown Bearは同社の製品としては比較的大きな製品
元々乗用の軽飛行機などを開発しているYUNEECだが、撮影用のラジコン機も手がけている。写真のQX2のほかHX3という機体もある。スタビライザーGB500のデザインも含め航空機としてのデザインが踏襲されているようだ。また、リモコンやリモコンに搭載されたディスプレーなども飛ぶことを知り尽くした独自の設計となっている