Bコースは、映像業界に詳しくない人でもInterBEEを楽しむことができるというコースだ。映像業界に詳しくない人に「今、業界で話題の新製品」といってカメラなどを見てもらってもいまいちピンとこないと思う。それよりも、ソニーやパナソニック、アビッド、クォンテルといった映像業界でお馴染みのメーカーや、アストロデザインといった映像業界を支えているメーカーを見て回ったほうが楽しめるはずだ。見どころは、普段から楽しんでいるテレビ番組や劇場作品などの映像や音響はどういった機材や工程で作られているのか?といったところや、近い将来実現しそうな映像制作のソリューションや製品を一足お先に見られる。このコースは、映像関連の学校に通っている学生にもお勧めしたいコースだ。将来、このコースで見た機材を使ったり関わることになると思うので、今から実機に触れたり、スタッフにどんどん質問をして、積極的に情報収集をしてほしい。
カメラからカラーグレーディング、ライブプロダクションスイッチャー、ディスクレコーダー、キャプチャーなど幅広い製品を展示しているが、その中でもポストプロダクションのスタンダードといっても間違いないカラーグレーディングシステムソリューションのDaVinci Resolveに注目してほしい。映画やテレビCM、ミュービックビデオなどの現場で使われているカラーグレーディングソフトで、実際にどのようにして色のトーンが作られているのかなどのデモにも注目。この他にも、シネマカメラやライブプロダクション用のカメラといったものやスイッチャーといった製品群も話題になっているのでそちらもぜひチェックしてほしい。
ビデオグラフィックスシステムの「Paintbox」やエフェクト合成システム / ノンリニア編集「Harry」などで映像業界に革命をもたらした老舗のブランドだ。ポストプロダクション側の製品では、高品質カラーとフィニッシングの環境を備えたシステム「Pablo Rio」シリーズに注目だ。4Kからそれ以上の解像度でもリアルタイム性能を保証するというところが特徴の製品だ。ブロードキャスト側での注目は、BBC、ESPN、FOXなど多くの放送局で活躍している放送制作システム「Enterprise sQ」や、新製品のスタジオスポーツハイライトシステム「LiveTouch」といったところに注目だ。
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キヤノン / キヤノンマーケティングジャパン (ブース#6215) |
デジタルシネマカメラのCINEMA EOS SYSTEMの新ラインナップに注目して見てほしい。進化系のEOS C100 Mark IIやEOS C300にもAF機能標準搭載モデルが登場。ブースで最もアピールしているのは11月より無償で提供予定のファームアップによる機能や性能向上があげられるだろう。次世代放送規格ITU-R BT.2020の色域対応やCinema RAW Developmentの機能向上、ホワイトバランスの色温度設定における操作性の向上といったところが強化される予定だ。同社の30インチの4Kディスプレイ「DP-V3010」もファームウエアのアップグレードでITU-R BT.2020の色域の映像確認が可能になる。カメラの入力からモニタの出力までITU-R BT.2020に対応といったところにも注目して見ると面白いだろう。
見どころは4K / 8K対応製品で、特に8Kスーパーハイビジョン関連の展示に注目だ。同社製の8Kスーパーハイビジョン対応の85インチのモニターが展示される。映像も実際に観ることが可能なので、8Kスーパーハイビジョンの映像の世界を体験してほしい。また、8Kスーパーハイビジョン対応でありながら重さ約2キロの単板式の小型カメラヘッド「AH-4800」や、8Kにも対応する4K / 8K SSDレコーダー「HR-7512-C」なども展示される。このほかにも、4K波形モニタや信号発生器や2-Sample Interleaveに対応した製品などもぜひチェックしてほしい。
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パナソニック / パナソニックシステムネットワークス (ブース#4308) |
4K関連製品では、4K対応のフラグシップモデル「VARICAM 35」や240fpsまで撮影可能な「VARICAM HS」の展示に注目だ。また、遠く離れた撮影現場から放送局へ映像と撮影情報を伝送し、クラウド側からのカメラ制御も可能という放送局向けニュースクラウドサービスの「パナソニック・ネットワーク・ソリューション」や「P2HD」シリーズカメラレコーダをLiveU社の「LU Central」システムへ直接接続してライブストリーミングを行うサービスも展示されるのならば注目だ。
フル4K解像度にて秒間最大900コマまでのスーパースロー撮影を実現する高速度カメラ「FT-ONE-OPT」のデモに注目だ。動きのある被写体をスローで撮ると、より魅力のあるコンテンツになる。その様子をブースで実際に体験してほしい。また、FT-ONEで撮った4Kの映像から自由な位置や大きさでHDコンテンツとして出力することができる4K切り出しシステムの「ZE-ONE」も見ていて面白いデモだ。朋栄はスイッチャーやマルチビューワ、プロセッサなどの製品も定評がある。4K対応の新製品の展示にも注目したい。
三脚メーカーとして知られているが、映像業界向けには一眼レフカメラでの動画撮影用のモジュール式リグシステム「SYMPLA」も数年前から始まったシリーズで、評価が高い。リグに直接取り付け可能なリモコン付ハンドグリップを使用することで、カメラに触れることなく指先だけでフレーミングなどのカメラ操作ができるというのが特徴だ。また、509HDや504HDといった雲台や、豊富なラインナップの三脚や一脚が展示されているので見てほしい。バッグやLED照明といったアクセサリーも注目だ。
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ソニー / ソニービジネスソリューション (ブース#3117) |
新しい技術や新製品を使った映像制作のワークフローといった展示に注目だ。CineAlta 4Kカメラと4K / HDライブサーバーを組み合わせてスポーツなどの4Kライブ中継向けを行う「4Kライブ制作システム」や、カメラシステムとスイッチャーが遠く離れていてもIPを活用して遠隔操作ができるような次世代のライブ映像制作を実現する「IPライブプロダクション」、「4Kドキュメンタリー制作」、新しい「XDCAMワークフロー」など、映像業界の先取り世界をぜひチェックしてほしい。
アビッドはプロのオーディオとビジュアルで定番のブランドだ。プロビデオでは、映画やテレビ、放送局といった現場で定番の編集ソフト「Media Composer | Software」に注目してほしい。特にクラウドベースのビデオ制作が可能で、「Media Composer | Cloud」を使って遠隔地にいるエディターやスタッフも場所にとらわれずリアルタイム制作環境を実現するといった点が面白い。プロオーディオでは、業界標準のオーディオ制作プラットフォーム「Pro Tools」のS6コントロールサーフェスにも注目だ。
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ヒビノ / ヒビノインターサウンド / スチューダー・ジャパン-ブロードキャスト / ファーストエンジニアリング (ブース#1309) |
ブースはヒビノグループの共同出展で、展示されているブランドの数が多いのが特徴だ。マイクロホンやワイヤレスシステム、ヘッドホンの「AKG」、ライブ、映画館、設備で活躍しているスピーカーシステムの「JBL PROFESSIONAL」といったハーマングループの製品が展示されている。ミキシングコンソールでは、コンサートや舞台といった現場で評価の高い「Soundcraft」やSR用デジタル・ミキシング・システムの「DiGiCo」、放送用ミキシングコンソールの「Studer」など各ブランドに注目してほしい。
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ヤマハミュージックジャパン (ブース#1216) |
ヤマハといえば、幅広い分野でデジタルミキサーの普及を牽引してきたメーカーだ。ブースではCLシリーズやQLシリーズといったデジタルミキサーの展示が注目だろう。また、ヤマハのデジタルミキサー技術とスタインバーグのプロセッシング技術を融合させたDAWシステム「Nuage」や、大型コンサート会場や劇場等で使用される高出力業務用スピーカーで高い評価を得ている「NEXO」といったグループ会社の展示も注目だ。
※掲載しているブース写真は過去に開催されたイベントのものです。