マイクやミキサーなど一見すると10年以上変わっていないように見えるものの、新素材やデジタル化、ハイビットレートなど新たな技術が投入されている。新しい動きとしてのラウドネスもすでに浸透し、それぞれの現場に応じた機器としてのバリエーションの時期になってきたといえる。単に数値としてラウドネスを測る時期からメーター式の表示やVUメーターとのコンビネーション、アナライザー機能の搭載、ラウドネスのオートメーション化、集中管理など新たな製品が投入されている時期だ。また、ワイヤレスマイクのデジタル化も特定ラジオマイクの700MHzへの移行に伴い活発となり、それに応じた新製品がリリースされている。今回コースには入れていないが一般社団法人700MHz利用推進協会もブース出展(#1610)しており、最新情報や相談窓口などを開設しているのでA型ユーザーは立ち寄りたいところだ。
今年はビデオエリアに出展。ビデオ関連の新製品「VR-50HD」「PR-800HD」「VC-1-SC」「V-4EX」「VR-3EX」のほかオーディオ製品としてオールインワンタイプのライブミキシングコンソール「V-Mixer M-200i」やオーディオ伝送システムデジタルスネーク「S-2416」、オーディオレコーダー「AR-3000SD」の出展が予定されている。マルチフォーマット・マトリクス・スイッチャーのXSシリーズも新登場。また、新製品オールインワンタイプのライブミキシングコンソール「M-5000」が登場する。
オリジナル製品のほかマイクやマイクプリ、ミキサーといったハードウェアやDAW関連のソフトウェアなどの輸入製品を多数扱う同社だが、オーディオ修復ツール「iZotope RX4」が見どころの一つといえよう。iZotope RX4は、ノイズ混じりのオーディオや歪んだオーディオ、欠陥のあるオーディオを修復することができるツールで、ボーカルに混入した不必要なバックグラウンドノイズの減少や、異なる音像的特徴を持つ複数の素材をシームレスにマッチさせることができるEQ Match機能などを有している。
GENELECのモニタースピーカー、Junger Audioのラウドネス対応デジタルオーディオプロセッサ、RIEDELのインカムシステム、SADiEのDAWなどオーディオを中心に様々な輸入製品を扱っているが、新製品として注目したいのはGENELEC 「8351A」だ。特殊形状のウーファーマウントACW(Acoustically Concealed Woofers)という新次元の再生機構を採用しているほか、GENELEC AutoCalというDSP音響キャリブレーションを搭載している。
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ヒビノ / ヒビノインターサウンド / スチューダー・ジャパン・ブロードキャスト / ファーストエンジニアリング (ブース#1309) |
Shureの最新ワイヤレスシステムのほか、DPAのマイク、DiGiCoなどのミキサー、PMCのモニタースピーカーなど様々なメーカーの製品を扱っている同社だが、ビデオ的にはShureのワイヤレスマイクに注目したい。アナログ、デジタルをはじめとして、ハンドマイク型やボディパック型、プラグオン型など様々な使用形態に適した製品がラインナップされている。また、DK-Technologiesのラウドネスメーター対応コンパクトオーディオメーターや放送局用ミキシングコンソールなども注目製品といえよう。
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ヤマハミュージックジャパン (ブース#1216) |
デジタルミキシングコンソールQLシリーズ、ミキシングコンソールMGシリーズ、64in / 64outのDante / MADI変換に対応したI / OラックRMio64-D、パワードスタジオモニターHSシリーズ、PA用パワードスピーカーDBR / CBRシリーズ、NEXO GEO / STMシリーズといった新製品のほか、スタインバーグNuage version 1.5、QL / CLシリーズV3.0のバージョンアップが披露される。
映像業界向けの新製品として11月下旬発売予定の2製品に注目。ステレオマイク内蔵、4つのXLRマイク入力を搭載した4トラックリニアPCMレコーダー / ミキサー「DR-70D」と、人気を博した「DR-60D」の進化モデル「DR-60DMKII」をぜひチェックして欲しい。また、最近発売になった製品として特長的なのはWi-Fiでのリモートコントロール、ファイル転送に対応したリニアPCMレコーダー「DR-22WL / DR-44WL」やネットワーク対応CDプレーヤー「CD-20 / CD-240」だろう。また、デジタルマルチトラックレコーダー「DP-03SD / DP-32SD」や業務用ビデオシンク/マスタークロックジェネレーター「CG-1000 / CG-1800 / CG-2000」なども地味ながら注目したい製品だ。
ミキサーやモニター、カフボックス、各種中継ボックスなどカスタムメイドのオーディオ製品のほか、オーディオレベルメーター「VU-2AD」やオーディオディストリビューションアンプAD / DA / ADAシリーズ、各種トランスボックスなどオーディオシステムに必要不可欠な周辺機器などを出展。
マイク、イヤホンなどのオーディオ機器から無線機などを製造する老舗メーカー。同社のワイヤレスマイクはそうした流れの中から生まれたのは必然だ。他社のOEMも受けており業務用のこうしたオーディオ機器メーカーとしては老舗といえる。小型ビデオカメラ用のショットガンマイクや、小型ミキサー、ワイヤレスシステムなどNABで発表した新製品の出展に期待したい。
小型スピーカーのベストセラー6301をリニューアルしたアクティブモニタースピーカー「6301N」シリーズや、ポータブルレコーダー「DC-R302」に取り付けることで、デジタル一眼レフカメラの録画開始・停止を可能にするDC-R302用リモートユニット「EX-RT1」、オーディオレトリバー「AR101L」などを出展。
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アプローズシステム / Catch Me (ブース#1401) |
ロケや中継現場、スタジオとの掛け合いなど、送り返しシステムとして有名なワイヤレスシステム「Catch Me」は、確実に聞き取れる良質な音声をコンセプトに開発された商品で、マイクとラインをミキシングして音声を送ることが可能。また、複数のチャンネルを使い分ける機能や、電波を自動的にキャッチするスキャン機能や空きチャンネルの検索機能など現場で使いやすい機能を搭載している。
※掲載しているブース写真は過去に開催されたイベントのものです。