EIZOブースレポート

デジタルシネマにおけるDIはもちろんのこと最近ビデオでもHDR対応が盛んに謳われるようになってきたが、こうした作業を行う上で重要な役割をはたすのがモニターだ。

EIZOブースでは、4K対応のモニターとしてDCI対応のColorEdge CG318-4Kや、UHD対応のColorEdge CG248-4Kといった製品を発売しているほか、今回のNABでは新製品としてHD対応のColorEdge CG2420を出展したほか、HDR対応のモニターとして開発中の製品を出品した。こうしたモニターは色の基準となるもので、キャリブレーションが不可欠になり、従来は専用の機器によってキャリブレーションを行っていたが、新製品においてはセンサーを内蔵するとともに専用のソフトウェアにより、自動化している。また、ColorNavigator Networkにより、複数のモニターをまとめてキャリブレーションしたり管理することが可能だ。

開発中のHDRモニターは、放送業界向けにHybrid Logガンマ形式のHDR映像をリアルに再現できるもので、色域だけでなく輝度の範囲も広いものとなっている。一般には現行のHDが100nit(BT.709)に対してHDRでは1000nitほどとされており、今回出品されていたモニターも強力なバックライトのためそれなりに奥行きがあり、ファンによる冷却も行われている。また、規格上でもUHDではBT.2020があるが、HDRではSMPTE ST2084やARIB STD-B67などがあり、今後の商品化にあたっては、バックライトによる大型化をどれだけ抑えることができるのかとHDRの規格への対応が主な課題と言える。

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右が開発中のモニター。左はColorEdge CG318-4K。見た目にもHDRのほうが輝度が高いのがわかる。現状はバックライトの冷却のためファンなどが組み込まれており、それなりに奥行きがある。画面の均一性などは画面の複数箇所で制御しており、画面全域にわたって均一な表現が可能となっている。4096×2160ピクセルで、Rec.2020、PQガンマ、Hybrid Logガンマに対応

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ColorEdge CG2420は24.1型1920×1200ピクセルのカラーキャリブレーションセンサー内蔵のモニター。Adobe RGBカバー率99%、暗所での表示に強い高コントラスト比1500:1のほか、3分で輝度、色度、階調特性が安定するように設計されている。写真はキャリブレーション中のものだが、従来の機種に比べセンサーが小型化されている

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ColorEdge CG248-4K。3840×2160の4K解像度をカバーするモニターで、Adobe RGBのほか、DCI-P3も93%カバーしている。また、EBU、Rec.709、SMPTE-C、DCI、Rec.2020などの放送規格で定められた色域・ガンマを再現するモードを備えている

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ColorEdge CG277は27型2560×1440ピクセルのパネルを搭載したモニターで、バックライトの輝度調整時画面のちらつきが起こりにくい高速PWM調光方式を採用。調光周波数は約18kHzで、人の目で感知できないレベルのちらつきまで抑制されている

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27型2560×1440ピクセルPC用モニターFlexScan EV2750。周囲の明るさを検知して、モニター表示を最適な輝度に抑える自動調光機能Auto EcoViewを搭載。眩しさを低減しているほか、紙に似た風合いに調整できる「Paperモード」が備わっている。自動調光機能とPaperモードを組み合わせることで、モニターから出るブルーライトを大幅カットしている