Canonブース動画
360°全天球動画
RICOH THETA Vで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)
EOS C700のフルフレームモデル「EOS C700 FF」登場
ブースの最大の目玉はCINEMA EOS SYSTEMの最上位機種「EOS C700 FF」だ。トップエンドな映画製作やテレビ制作、CMをターゲットとしたカメラで、発売は7月の中旬予定。価格はオープン、市場想定価格は税別363万円前後。受発注商品という扱いになる。
フルフレームモデルのEOS C700 FF。4K・8K機材展で聞いた話だが、FFの外観に機種名の刻印にFFなどの文字も入ることはない。従来機種と一緒で見分けはできないという
EOS C700 FFの特長は、5.9Kのフルサイズのセンサーの搭載。スチルカメラの36×24mmフルサイズではなく、17:9の38.1×20.1mmとなる。センサーはEOS C700 FFのために新開発をしたもので、これまでの現行のCINEMA EOSカメラと比べても低ノイズで、15Stopを超えるダイナミックレンズを実現している。
XF-AVC、Cinema RAW、ProResでの記録可能で、Cinema RAWはCodex社製レコーダー「CDX-36150」の使用時に利用できる。PQとHLGの両方のモニタリングやUser LUTにも対応する。アナモフィックレンズは現行EOS C700でも対応していたが、より縦に大きいEOS C700 FFはアナモフィックレンズの親和性をさらに高めている。
デュアルピクセルCMOS AFも大きな特長で、最近の映像制作はオーバー4Kで映像制作によりピントがよりシビアに求められてきたり、映像制作のオペレーションの規模感もどんどんとミニマイズされてきている。キヤノンとしてはそうした傾向を踏まえてEFレンズ使用時に高精度なオートフォーカスが可能なAF機能を有効活用してほしいと提案をしている。
また、内蔵のNDフィルターが現行EOS C700はターレット式で回転するものだが、今回のFFはスライドタイプのNDフィルターに変更されている。マウントは、現行EOS C700同じくEFとPLの両方を用意している。B4マウントの放送用ENGレンズに関しては別売のB4マウントアダプターMO-4E(EOS C700 FF用)/MO-4P(EOS C700 FF PL用)を使用することにより装着できる。
プライムレンズに20mmの焦点距離の「CN-E20mm T1.5 L F」が登場
キヤノンのEFシネマレンズのプライムレンズで先日発表した焦点距離20mmの「CN-E20mm T1.5 L F」がさっそく展示されていた。発売は10月上旬。価格はオープンで、市場想定価格は税別46万円前後。
特長は、4K画質でT値は1.5の明るさを実現しているところだ。センサーサイズは、スーパー35mm相当、35mmフルサイズ、APS-C、APS-Hに対応する。絞り羽根枚数は11枚の奇数枚で、ボケ味をきれいに出せる。フォーカスの回転角は300°で、スチル用EFレンズに比べて滑らかで微妙なフォーカシングも可能になっている。CN-Eレンズの前玉径はすべて統一で114mm、全長も同じ高さを実現しており、レンズの交換しても同じような形で使えるように統一されている。
12G-SDI端子を搭載した業務用4Kディスプレイ「DP-V2421」「V1711」
12G-SDI端子を搭載した24インチの「DP-V2421」と、17インチの「DP-V1711」の展示も行われていた。DP-V2421は、現行の24インチの「DP-V2420」の後継機種で、DP-V1711は17インチの「DP-V1710」の後継機種。
12G-SDI端子を搭載した17型の業務用4Kディスプレイ「DP-V1711」
17インチのDP-V1711の発売は4月下旬を予定。価格はオープンで市場想定は150万円。特長は、これまで3G-SDI端子搭載の4KディスプレイではSDIケーブルを4本必要としていた4K/60p映像の送受信が、12G-SDI対応ケーブル1本で受信可能になる。最大4本映像を4K映像の入力に対応し、4つのチャンネル切り替えることが可能。それ以外は、現行の1710と基本的に変わらない。また、現行のDP-V1710とDP-V1711の2機種は300cd/m2までだが、6月下旬開始予定の有償アップグレードライセンスの購入で600cd/m2まで上げることが可能になる。
DP-V2421は、24インチの4Kリファレンスディスプレイで、発売は4月下旬、価格はオープンで市場想定は316万。こちらも4K映像をケーブル1本で受信可能な12G-SDI端子を搭載。4本で4Kが入り、チャンネルでスムーズに切り替えが可能。最大1200cd/m2の高輝度に対応し、RGBのLEDを使っていて、色域を広く表現することができる。
マスターモニタとして使用したり、ポスプロ、スタジオの編集用に使える「DP-V2421」
4K放送用カメラ対応のポータブルズームレンズ3機種と中望遠レンズが新しく登場
4月3日に発表された4K放送用カメラ対応のポータブルズームレンズの新製品も一部展示されていた。先日発表されたのは3機種で、7.5mmからの24倍のレンズ「CJ24e×7.5B」が6月下旬発売予定。同じく4.3mmワイド端からの14倍のワイドレンズ「CJ14e×4.3B」が8月下旬発売予定。7.6mmから18倍のレンズ「CJ18e×7.6B」で11月下旬の発売予定。それぞれのレンズは4Kレンズで小型軽量、4Kの性能を有しながら3分の2インチのHDRレンズとほぼ同等サイズの実現を特長としている。
4K放送用ポータブルズームレンズ「CJ24e×7.5B IRSE S」
こちらも4月3日に発表されたワイド端9mmから66倍の箱型のレンズ「UHD DIGISUPER 66」が展示されていた。発売日は8月下旬を予定。ワイド9.3mmからズーム比86倍のフィールドズームレンズのフラッグシップモデル「UHD DIGISUPER 86」やワイド9mmからズーム比90倍の「UHD DIGISUPER 90」がすでに発売しているが、そこに今回発表された中望遠のフィールドレンズが加わる。UHD DIGISUPER 66は、さほど望遠が必要ないシチュエーションでの撮影をされる中継システムや、60倍クラスでも十分な放送をターゲットにしている。
倍率66倍で焦点距離600mmの中望遠撮影に対応した「UHD DIGISUPER 66」
新製品ではないが「UHD DIGISUPER 66」のさらに上位で、UHDの中でもプレミアムというカテゴリに入る最上位クラスの「UHD DIGISUPER 86」も展示されていた。ある意味キヤノンを代表するレンズといってもいいだろう。
86倍ズームの「UHD-DIGISUPER 86」