ARRIブース動画

360°全天球動画

RICOH THETA Vで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)

ラージフォーマットの4Kセンサーを搭載した「ALEXA LF」

4Kセンサーを搭載したALEXA LF

一番の目玉はALEXA LFの展示だ。ALEXA LFは、今年2月にARRIが満を持して発表した4.5Kフルサイズ対応のシネカメラ。今世界中で使われているALEXAのセンサー技術をそのままに、サイズを4.5Kのフルサイズに広げて、ALEXAの画質、信頼、ワークフローそのままにフルサイズの撮影が可能なカメラ。

センサーはレンズマウントに取り付けられている

ALEXA LFのセンサーは、レンズマウントに取り付けられている。通常のカメラのセンサーは、カメラの筐体に取り付けるのが一般的だが、重たいズームレンズを取り付けたときにセンサーに対して光軸がずれてしまうことがある。ALEXA LFのセンサーはレンズマウントに取り付けているので、重たいレンズを取り付けても光軸がずれない設計になっている。

ALEXA LFのラージフォーマットセンサーに最適化されたLPLレンズマウントを採用

ALEXA LFのフルサイズに合わせて新しく発表したのがLPL(ラージポジティブロック)という新規格のマウント。現在、業界標準のPLマウントは映画撮影用16mm、35mmフィルムカメラ用に開発したレンズマウントで、フランジバックは52mmと規定している。52mmのわけは、ミラーシャッターが組み込まれていた分、レンズとカメラの間に距離をとる必要があったため。

ALEXA LFのLPLマウントでは、デジタルカメラになることでミラーシャッターを考慮しなくてもよく、フランジバックは44mmに短くしている。また、口径をフルサイズ用に広げて、レンズの設計の自由度を上げたレンズマウントを実現している。

LPLマウントラージフォーマット対応の単焦点レンズシリーズ「シグネチャープライムレンズ」

鏡筒にマグネシウムを採用したARRIシグネチャープライムレンズ

LPLマウントに対応したARRIブランドの新レンズ「シグネチャープライムレンズ」も展示されていた。12mmから280mmまでの16本取り揃える予定で、まずは6月から出荷を開始する。標準セットから随時本数を増やしていく予定。

筐体にマグネシウムを使用しており、これまでのアルミより20%ほど軽量化している。また、ハリウッドなどで求められている柔らかいボケやクリーミーな絵のようなルックを目指しており、かつ、デジタルカメラ向けにより適した光学系を採用したレンズとなっている。

ALEXA LFカメラとシグネチャープライムレンズの実機デモ

ALEXA LFカメラとシグネチャープライムレンズの実機デモも行われており、ラージフォーマット特有のボケ感を実現していた。

上の写真のALEXA LFカメラとシグネチャープライムレンズで撮影された様子

フルサイズとスーパー35を同じワーク、同じ距離、同じカメラの設定で同じ画角を撮影すると、フルサイズはスーパー35と比べてもより望遠系のレンズが必要になる。それによってよりボケ感が強調される。また、より人間の目に近い自然なパースペクティブのために、立体的かつ近景が浮き上がるような立体的な絵を撮ることができる。

ALEXA MiniやAMIRAで実績のあるFSNDフィルターを独⽴した製品としてリリース

ARRI製のNDフィルターを展示

ARRI製のNDフィルターの展示も行われていた。特長は、他社のNDフィルターに比べて転びが少ないところ。また、コーティングを強化して傷がつきずらくなっている。

フィルターにはシリアルナンバーやバーコードが刻印されている

さらに、モデル名やバーコードがレーザーで刻印されており、レンタル会社などでストック管理がしやすくなっている。また、シリアルナンバーが入っており、フィルターを個体で管理することができるようになっている。

AMIRAの512GBのメモリカードやARRIRAW対応が発表された

AMIRAには、2つニュースがある。1つは、これまでAMIRAの収録メディアはCFast 2.0のカードに対応しており、容量は256MBまでだったが、新しいSUPがリリースされ、サンディスクの512GBのメモリカードに対応した。収録時間が2倍に伸びるようになった。

もう1つのニュースは、年内にAMIRAがARRI RAWに対応することだ。現在は、ProResの収録のみだが、有償のライセンスを導入することによって2.8KのARRI RAWに対応する。

ARRI製のスタビライザーを展示

シネマトグラフィーとブロードキャストに対応するartemis

ARRIのスタビライザーの展示も行われていた。Sachtlerから引き取ったartemis、去年InterBEEでも紹介されていたTrinity、MAXIMA、それらに加えて新しいのがリモートヘッドの「SRH-3」などが展示されていた。SRH-3の搭載カメラは他社製でも対応でき、最大積載重量は30kg。その積載重量に対して、業界でもっとも小さくてコンパクトで軽いリモートヘッドとなっている。

5軸ハイブリッドスタビライザTRINITY

3軸のリモートヘッド「SRH-3」

3軸ジンバルのMAXIMA

バラストの新製品やSkyPanelのファームウェア4を展示

新製品のEB MAX 6/9

照明のコーナーではEB MAX 2.5/4、EB MAX 6/9、EB MAX 12/18バラストの3つの新しいEB MAXバラストが早速展示されていた。1000Hzや300Hzでの高速周波数に対応し、オートスキャンといった新しい機能がどのレンジのバラストにも搭載されている。レンタル会社などが棚に置いたときに、ハンドルとスイッチのところを赤くすることによって遠くからでもひと目でわかるようになっている。

また、SkyPanelにファームウェア4のアップデートが発表された。無償のファームウェアのアップグレードで、10の機能が追加される。そのうちの1つはx,yコーディネイトという機能で、ほかの照明からスペクトロメーターなどで参考になる光を計ってカラースペース上のx,yの座標を調べ、その数値をスカイパネルに入力すると同じ色を再現できるという機能だ。

それ以外にでも、今まであったエフェクトモードに新たに溶接や高速道路を通り抜ける街頭を模擬、蛍光灯のフリッカーを模擬、爆発などの4つの新しいエフェクトを追加した。

これまでにエフェクトの中にパトカーというものがあったが、赤と青のアメリカのパトライト仕様のもので日本では使いづらかった。今回のアップデートで国内でも使いやすい赤のみのパトライトモードも追加された。

また、SkyPanelをステージや劇場でより使いやすくする「ステージモード」を搭載した。消灯や点灯の際の立ち上りや立ち下がりのカーブを緩やかにすることができる。