360°全天球動画

RICOH THETA Vで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)

完全にソフトウェアベースだから実現できる仮想化されたコントロールルームソフトウェア

NewTekはコモドールコンピュータのアミガのコンピューター上で動くVideo Toasterを発表して以来、ビデオ関係のプロセッシングをすべてソフトウェアで行う製品を世に送り出している。現在リリースされているTriCasterのインプット、アウトプットのハードウェアだが、中の処理はソフトウェアによって行われている。

展示されていた「NewTek Virtualized Products」

NVPの構成

そんなNewTekは、NABの会期に合わせて発表したNVPと呼ばれる「NewTek Virtualized Products」を発表。完全に仮想化された環境内で独自の操作が可能なライブプロダクションソリューションというものだ。

局の事例として、VizrtのViz Opusコンパクトコントロールルームオートメーションシステムと44入力のVMC1を使ってロスのCGのアプライアンスを3台立ち上げてプロダクションを行い、プロダクションが終わるとスピンダウンして何もなかった状態に戻すという使い方を紹介。

新しいハードウェアをその都度足していくよりも、この方が自由度が上がってコストの増加も抑えられるだろうとのこと。将来的にはこのようなソフトウェアの方向に向かうとNewTekは考えており、発表をしたという。

Photoshopで作成してAfter Effectsでアニメート後、TC1やIPシリーズでリアルタイム出力できる「NewTek LiveGraphics」

NewTek LiveGraphicsというアドビのAfter Effectsのプレグインのソフトウェアも発表された。PhotoshopのPSDデータを取り込み、After Effectsでプラグインで書き出し、NewTek IPシリーズまたはTriCaster TC1システムで最大4K UHDまでの解像度でインポート、カスタマイズおよび出力することができるというものだ。

4K UHDをNDIに変換する「Connect Spark Pro」やコンバーター「NewTek NC1 Studio I/O IP Module」を発表

ハードウェアの新製品では、4KのHDMI 2.0のポートから4Kのビデオとオーディオを入力してNDIに変換するポータブルNDIコンバータ「Connect Spark Pro」を発表。Ethernet経由の電源に対応するPoE対応で、ケーブル1本で接続が完結してパワーを供給しながらNDIを送出できる。サイズも小さく、カメラの背後に装着できるようになっている。アメリカでの小売価格は995ドルで、発売自体は来四半期の予定。IBCまでには販売を開始するという。

また、SMPTE 2110のストリームを4つ受けてNDIのストリームにコンバートするコンバーター「NewTek NC1 Studio I/O IP Module」を発表。4ストリームのインまたはアウトの両方共できる。

4チャンネルのNDIストリーミングやMAMを備えた大容量の「NewTekリモートストレージ」

SMS(Studio Network Solutions)というストレージメーカーと組み、NewTekブランドでストレージを販売することも発表した。24TB、48TB、96TBの3種類あり、SMSのEVOというモデルがベースになっている。同時に複数のNDIフィードを録画ができたり、録画フォーマットが選択できる。また、MAMも入っていてTriCasterからコントロールをしてプレイバックも4系統いっぺんにできる製品となっている。

TriCaster TC1やNewTek IPシリーズの無償アップグレード

16の外部入力をもつTC1と44入力のVMC1の2つにいくつか無償のアップグレードが発表された。1つがタッチスクリーンのサポートで、タッチスクリーン用の簡素化したユーザーインタフェースを追加したり、オーディオのルーティングがこれまで出力だけだったが、新バージョンから入ってきているすべてのオーディオチャンネルをDanteに出力、またはAES67のデジタル出力としてネットワークに流すことができるようになる。