国内バーチャルプロダクション対応のスタジオを訪問
バーチャルプロダクションとは、あたかも目的のロケーションで撮影したかのような映像を作り出せる技術のことだ。主に、背景は3DCGで制作し、大型LEDに投影、スタジオ内の物理的なカメラと同期させて撮影することで、可能空間の撮影をリアルタイムで実現できる仕組みを指す。特に「スター・ウォーズ」の実写テレビシリーズ「マンダロリアン」に採用されて一気に話題になっている。
では、国内のバーチャルプロダクションはどこまで進んでいるのだろうか?PRONEWSでは注目を浴びているバーチャルプロダクションの都内拠点を紹介しつつ、映像の撮影カメラマンが知っておきたい、これからの映像制作ワークフローにもたらす変化について紹介していく。
特集INDEX
Virtual Production Field Guid Season3
Vol.12 ブリッジリンクがバーチャルプロダクションシステムを計画。ビジュアル・グラフィックス等と協力して環境構築と実動作検証の様子を公開
今回はLEDパネルのレンタル・販売などを行っているブリッジリンクと映像システムのソリューション開発に長けたビジュアル・グラフィックスが共同で実験の場を作り、そこにリアルタイムコンポジット+レンダリングのツール「SMODE」と360°映像と空撮に強いジュエが最近力を入れているというフォトグラメトリのアセットを提供してテストが行われるということでお邪魔させてもらった。
Vol.13 SMODE JAPANインタビュー。今話題のリアルタイムレンダリングツールの魅力とは?
最近、リアルタイム2D/3D制作やビデオマッピングなどの映像表現に関わるクリエイターたちの間で、フランス製ソフトウェア「SMODE」の名前を聞くことが増えている。そんな今話題のSMODEの魅力を、ブリッジリンクのバーチャルプロダクションシステム実証実験の現場でSMODE JAPAN岡本恵太氏に聞くことができたので紹介しよう。
Vol.14 disguise Japanインタビュー。映像演出用メディアサーバーがバーチャルプロダクションでも存在感を発揮
disguiseは、ライブビジュアルのステージデザイン、作成、3Dシミュレーション、本番出力まで実現できるクリエイティブプラットフォームだ。そんなdisguiseは、xRワークフローによるUnreal Engine+LEDベースのバーチャルプロダクションでも注目を浴びつつある。disguise Japanの三寺氏と飯田氏に話を聞いてみた。
Virtual Production Field Guid Season2
Vol.07 「Hibino VFX Studio」最速レポート!リアリティ溢れる映像表現を可能にするIn-Camera VFXスタジオ
ヒビノが、LEDパネルと大型映像送出の技術力を基軸にバーチャルプロダクションを新たなサービスとして開始する。ヒビノ日の出ビル内で、In-Camera VFXスタジオ「Hibino VFX Studio」を設営としていると聞き足を運んだ。
Vol.08 Netflixが東宝スタジオでオープンハウス開催。映画やドラマ撮影で話題のインカメラVFXを解説
Netflixは2021年4月12日から16日にかけて、東京・世田谷区の東宝スタジオにて「バーチャルプロダクション・オープンハウス」を開催した。
Vol.09 クレッセントがボリュメトリックキャプチャシステム「4Dviews」専門の第二スタジオ開設。映像制作で活用できるリアルな人物スキャンに注目
クレッセントが今注力しているのが「4Dviews」というボリュメトリックのスキャニングシステムだ。今回新たに直径4mにキャプチャエリアを拡大した平野町第二スタジオを2020年12月30日よりオープンした。
Vol.10 4面LEDパネルを常設したスタジオ「BLACKBOX3」オープン。驚きの視覚効果を実現
正面、左、右、床と4面に敷き詰められたLED。その中に立つと視界を覆いつくす映像に圧倒される。ここは会員制のファンコミュニティアプリ「Fanicon」を運営するTHECOOが、Fanicon利用者のために設立したスタジオ「BLACK BOX3」だ。
Vol.11 sync.dev代表 岡田太一氏インタビュー。テクニカルディレクターに聞くバーチャルプロダクション最新事情
Virtual Production Field Guideでは、これまで日本に上陸してきたバーチャルプロダクションの各社スタジオを軸に紹介してきた。今回は、バーチャルプロダクションの現場で活躍するスタッフに話を聞く。バーチャルプロダクションの基本知識や機材のトレンドについて、テクニカルディレクターとして活躍するsync.dev代表の岡田太一氏に話を聞いた。
Virtual Production Field Guid Season1
Vol.01 サイバーエージェントのバーチャルLEDスタジオに見る次世代撮影スタイル
サイバーエージェントとCyberHuman Productionsが運営するカムロ坂スタジオに大型LEDスクリーンを使用したバーチャルプロダクションシステム「LED STUDIO」を設置。運用を開始したスタジオの様子を訪問した。
Vol.02 桐島ローランド氏インタビュー フォトリアルなアバターとバーチャルスタジオを融合させた動画広告の未来とは?
「著名人や企業のキャラクターなどを3DCG化し動画広告やCGコンテンツに活用する需要が拡大している」とCyberHuman Productions取締役の桐島ローランド氏。スタジオ自体はもちろん興味深かったが、予想以上にスタジオを使った今後の展開などの話も面白かった。そこで聞いた同社が考えるバーチャルプロダクション将来的ビジョンを紹介しよう。
Vol.03 ソニーPCLは試行錯誤を繰り返しながら進化を続けるバーチャルスタジオ
取材で伺ったソニーピーシーエル(以下:ソニーPCL)のラボだが、かねてより興味を持っており、設置当初に個人的に伺ってから今回で三度目の訪問になる。その度ごとにちょっとずつ変化を経て、ハードウェア、ソフトウェア両面で進化を続けている。
Vol.04 バーチャル・ライン・スタジオは広さと経験を活かし、新しいビジョンを構築する
日活調布撮影所の中に存在するバーチャル・ライン・スタジオ。その第4スタジオの扉を開けるとホリゾントをグリーンに塗られた約150坪の大きなスタジオが広がっていた。
Vol.05 東映ツークン研究所リアルタイム合成システム「LiveZ」視察。モーショントラックとディープラーニングで生み出す未来
映像の未来をデザインする組織、東映ツークン研究所。その中から誕生した「LiveZ studio」は、ゲームエンジンを用いることで撮影現場で合成映像を確認しながらスタッフ同士でイメージ共有ができるシステムだ。マーカーレスのトラッキングと新しいマスク生成技術にAIを導入し、小規模プロダクションでもバーチャル撮影が可能な現場を見学させて頂いた。
Vol.06 ディオライト×セカンドステージ。LEDパネルの大きさを武器に車両走行シーンに力を発揮
今回の特集でバーチャルプロダクションをいくつか取材してきたが、大型LEDスクリーンのスタジオは、まだ映像出しは1面で組んでいるところがほとんどだ。そんな折、前回の東映ツークン研究所で同行したHiguchinsky監督から「正面左右天井までの5面LEDで展開しているスタジオがある」と紹介いただき、取材に伺った。