石橋英治:テクニカルディレクター
株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス
早稲田大学卒業後、日本映画学校で撮影を専攻。
2004年IMAGICA(現:IMAGICAエンタテインメントメディアサービス)に入社。タイミングマン、カラリスト経験を経て2014年にテクニカルディレクターへ。
現在、年間数十本の映画・ドラマ作品を担当。
――現在メインとなる業種を教えてください
映画・ドラマ。
――映像業界を目指した理由や経緯を教えてください
学生時代に見た映画やサークルでの自主製作を経験する中で、映像製作という仕事に興味を持ちました。
――映像制作に関する知識はどうやって身に着けましたか?
入社後、タイミング・カラコレをする中で職場の先輩達から色々と教わりました。例えば、ネガフィルム・ポジフィルムの特性であったり、撮影・照明とタイミング作業の関係性やテスト撮影の重要性、フィルムのノウハウを活かしたデジタル技術の活用やカラーマネジメントを用いた作品の管理など、いずれも現在テクニカルディレクターとして業務に必要な知識・技術を教わり、身に着けていきました。
――映像業界で働くことの面白さや魅力、逆に苦労することを教えてください
面白さ・魅力:プリプロの段階からテストや打合せをして取り組んだ事が、実際に狙い通りに力強く魅力的な映像作品として仕上がっていくことに携われることです。
苦労する点:様々な要望に沿って、映像を仕上げるための技術やワークフローを構築することです。苦労した点が仕上げ時にはそのまま面白さや魅力となりますので、やりがいもあります。
――ご自身の業務に欠かせない、またはよく使う機材や愛用品などを教えてください
カラリスト時代は「Baselight」(グレーディングシステム)を好んで使用しました。カラーマネージメントに優れていて、作品のトーンの管理や複数カメラのマッチング、合成部との連携がとてもやりやすかったからです。
弊社では、「撮影現場で我々ポスプロは何ができるか」ということに取り組んでおります。自社開発した現場でデータマネジメントからHDRカラコレまでできる「On-Set Vehicle」(DM専用車)を監督・カメラマン・製作スタッフの皆様に使っていただき、皆様のお気に入りしてもらえるよう注力していきたいと思います。
過去の担当作品例:
- 2014年:「許されざる者」、「まほろ駅前狂騒曲」
- 2015年:「永い言い訳」、「駆け込み女と駆け出し男」、「日本の一番長い日」
- 2016年:「22年目の告白」、「海よりもまだ深く」、「夜空はいつでも最高密度の青色だ」
- 2017年:「8年越しの花嫁」、「空飛ぶタイヤ」、「赤ひげ(ドラマ)」
- 2018年:「万引き家族」、「翔んで埼玉」、「スマホを落としただけなのに」
- 2019年:「窮鼠はチーズの夢を見る」、「糸」、「人間失格」、「影裏」、「劇場」
- 2020年:「花束みたいな恋をした」、「事故物件」、「約束のネバーランド」