キヤノンブースの中でも、いつも人が集まっていたのはXF605のコーナーだ。Inter BEE初日の夕方に聞いた話だが、当初の展示機は1台だったがあまりにも順番待ちが長くなったので展示機を2台に変更したという。1台のXF605は長回しに対応する肩の背スタイルで展示、もう1台は素のままで展示されていた。
改めてXF605を紹介すると、1.0型CMOSセンサーを搭載し、4K60P、4:2:2、10bit、HDRの映像をSDカードに記録可能。XF705と比較して、質量25%以上の軽量化と全長・高さ10%以上の小型化を実現し、高画質と機動性を活かした撮影を可能としている。
各画素が撮像と位相差AFを兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」により、高速・高精度なAFが可能。また、業務用ビデオカメラ「XF」シリーズで初めて、瞳検出と頭部検出を搭載。従来の顔検出に加え、より高精度で安定した被写体検出・追尾を実現している。
XF605の実機を見て感じたことは、いろんな用途でビデオカメラは必要とされているということだ。一眼ミラーレスの動画機能の向上や低価格帯のシネマカメラが増えてきているが、レンズ一体型のビデオカメラは業務の安全性や効率を考えるとやはり1台あったほうがいいのではないかと思った。
XF605はレンズも特徴で、一体型のズームレンズがついていて、画的もカメラのセンサーに最適化されている。15倍ズームレンズは、打ち合わせの場所から急に現変わった場合でも対応力がある。
「業務をいかに安全に効率よくこなすか」と考えると、ビデオカメラのスタイルはまだまだニーズは非常に高い。XF605はそんな意義を改めて感じさせてくれたカメラだ。