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アスク・エムイーのブースといえば、同社取扱い製品が一同に並ぶ展示ブースが毎年恒例だったが、今年は一転して「リモート相談コーナー」や「リモート映像制作・体験コーナー」2つのコーナーを設置して、展示会のリモート化に挑戦していた。

その中でも注目は、リモート映像制作・体験コーナーだ。幕張メッセのブースにTriCasterのコントロールパネル、本体はリモート先の東京・麹町自社ショールーム「エースタ」に設置して操作体験ができるようになっていた。これは先日提供を開始したNDI 5のNDI Bridgeを活用して実現しているという。

気になる操作感覚だが、思っていたほどの遅延はなかった。もちろん遅延ゼロではないが、凄く気になるほどの遅延ではなかった。さらにアスク・エムイーブースSKAARHOJのコントローラーを操作すると、東京・麹町スタジオのカメラが動かすことができた。

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リモート相談コーナーでは、映像伝送プロトコル「SRT」を使って映像伝送を実現。SRTはネットワーク帯域にも左右されるが、遅延量は2秒程度発生する。そのわりにはサイネージばりにきれいで、パケットロスがないのを特徴とする。またSRTは「セキュア・リライアブル・トランスポート」の略語で、安全性に関しても暗号化もされている。

ちなみに、リモート相談コーナーはのコミュニケーションはZoomで実現し、映像はSRTで送った映像で製品説明を行っていた。

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今のところ、低遅延で高画質を両立した映像伝送は存在しないが、安定した画質ならばSRTで、低遅延を重要視するならばNDIが有力な候補となっている。そういう意味ではリモート映像制作のレスポンスや画質が確認できる同社デモは、なかなか見逃せない展示であった。