平和精機工業ブースは、75mm新三脚システム「HS」シリーズを初披露し、話題となっていた。コンセプトは従来の三脚システムRSシリーズの後継で、今後は軽量のNXシリーズと安定感のHSシリーズの2本柱になるとしている。
NXシリーズはカウンターバランスレンジの違いによってNX-100とNX-300の2モデルを展開中だが、HSシリーズはヘッドは全4種類あり、ミラーレスカメラから約10kgのカメラまで4つのカウンターバランスレンジでカバーする。一番小さいミラーレス向けはHS-150(カウンターバランス範囲約0.8kg~2kg)、その次はHS-250(約1.7kg~4.5kg)、HS-350(約3kg~7.5kg)、HS-450(約4.5kg~10.5kg)で、各モデルにはグランドスプレッダータイプとミッドスプレッダータイプが用意される予定だ。
モデルの共通機能でもっとも大きいのはカウンターバランスの完全バランス機構だ。どのシフト角度でもピタっと止まって滑らかに動かせる感じだ。
スナップオン/オフプレートの採用も特徴だ。RSシリーズはカメラプレートがスライドプレートだったが、HSシリーズはTH-XやNXと同じように上からワンタッチでハマる構造を採用している。
トルクに関しては、RS-250では2段階のトルク切替だったが、HSシリーズは0、1、2、3段階に増えている。
カウンターバランスメーターの部分は大きく変わっており、今まではカウンターバランス調整ツマミを締めるだけで特にゲージは用意されていなかった。HSシリーズは締め込んでいくと数字の部分が回転する仕組みを採用している。これによりどれだけバランスが締め込んだのかが数字で判断可能となっている。
LED照明を搭載し、暗視でも水準器やカウンターバランスメーターを読み取り可能。暗いところでも不便なく使えるようになっている。
NXシリーズから付いているヘッド側面にアクセサリーポートを搭載。モニターやライトをアクセサリーアームなどで取り付けることが可能。
ボール三脚とフラットベース三脚のどちらにも対応する「デュアルヘッド」仕様を採用しており、75mmのボールとフラットどちらにも対応。ヘッドは完全に新設計で、4~5年使っていてもガタが出ないような造りを実現しているという。
これまで完全バランスはマストである中で、カメラはショルダーからハンドヘルドになり、そしてミラーレスに移行しつつある。しかしこれまでミラーレスで止まるものはなかったが、HSシリーズは止まる貴重な存在になりそうだ。小型軽量のミラーレスカメラで映像制作をしたいという人に、待望の三脚となりそうだ。