印刷物はほぼ皆無な状態へ

NAB Show 2022(以下、NAB2022)も3日目です。手頃なサイズと言及した割にはまだ回れてないところや見落としている部分も多いです。そんな時に便利なのがNAB2022アプリです。NAB主催者側からの印刷物はこれだけです。しかも誰も手に取ろうとしておりません。かつての配布される地図を広げ歩く姿から、スマホ片手に巡回するようになりました。ほんとうに時代の変わり目だと思います。

LEDディスプレイのメーカーが揃い踏み。主要箇所に点在する奇跡

さて会場を歩いていて目立つのがLEDディスプレイメーカー。バーチャルプロダクションに欠かせないこのLEDディスプレイが会場の多くに散見されます。実際にNAB2022側でもセッション会場の舞台ではLEDディプレイのWallを採用しています。目立つことこの上ないです。

また、かつてLEDディスプレイメーカーは会場の端など決められたエリアにブースを構えていましたが、NAB2022では、主要個所にROE Visual、Absen、AOTO、NovaStarなどのメーカーや関係各社が点在しています。同種類企業が横並びでないことも意外とおもしろいです。

セッションもいつも以上に派手で退屈なセッションでも2割増になるでしょう。VU StudioがサポートするCreative Inspiration Zoneでは日々セッションが開催されています。今回も派手なLEDに目を取られていると見逃せないセッションを見つけてしまったのでご紹介します。

Canon Free Viewpoint:A live Volumetric Data Broadcast System

キヤノンのボリューメトリックビデオ(以下:自由視点映像)のセッションを見つけました。自由視点映像にももちろん以前から注目しており、川崎にあるスタジオにも足を運んだことがあります。今回そのセッションにNBAのVIPが名を連ねているではないですか?NABではなく、バスケットボールのNBAです。これはいよいよ自由視点映像が一般化する夜明けだなと思いました。これは歴史的な偉業だと感心しております。

今回は、NBAに導入されたキヤノンの生中継「自由視点映像システム」について、NBAオペレーション・テクノロジー担当副社長スティーブ・ヘルマス氏、スポーツビデオグループ編集ディレクターのケン・カーシュバウマー氏、キヤノン米国法人イノベーションセンター戦略部門シニアディレクターの伊藤健氏によるパネルディスカッションです。

自由視点映像の出現と利用についての解説に加え、NBAがこの春に技術を放送局とともに利用し、視聴者への新しい視聴体験の提供方法が解説されました。自由視点映像の現状と活用方法、さらにこの技術の進化の方向性について議論が行われました。

いよいよ実用段階になった自由視点映像は、スポーツと非常に相性が良いと思います。テレビなどにはすでに副音声チャンネルがありますが、副映像チャンネルが登場し、自由視点映像が活躍するのではないかと予想してします。

ディスカッションは非常に面白かったのですが、ステージの中に没入して、少しバーチャル酔いしたことは内緒です。いよいよ明日は最終日!