SXSW2023、今年も映画・音楽・テックの祭典がやってきた!

今年もSXSWがテキサス州オースティン開催中だ。SXSWは、「Film+TV」「Music」「Interactive」と3カテゴリーを中心に構成され、「Comedy」「Gaming」「Education」などその時代に合わせ、変遷を遂げてきた。当初は1987年に音楽祭として始まった。多様性を持ったイベントとして開催され世界から40万人以上の人が集まる。

オースティンコンベンションセンターを中心に街中が一体となり同時多発でさまざまなイベントやカンファレンスが3月10日から約2週間繰り広げられている。映画上映や音楽ライブをはじめとする沢山のイベントがオースティンの街全体の至る所で開催されている。

SXSW2022はコロナ以前と比べると7割程度の参加者数だったが、今年は去年よりも明らかに人が多く、どこも混雑している。昨年は、ハイブリット開催でメタバース上でも展開され話題を呼んだが、SXSW2023の主戦場は、やはり現地オースティンでのリアル開催といえる。

初日のレジストレーションには、参加バッジを取得するために世界各国から集まった多様な人々が並び混雑を極めた。日本からもかなりの数の参加者がいる模様だ。異国の街で同胞に出会うことは素直に嬉しい気持ちになる。そんなSXSW2023初日のオースティンの雰囲気を、いくつか写真でご紹介していこう。

とにかく人が多い!完全復興基調の現地から

著名なスピーカーが多数登壇する、カンファレンスセッションの中心地となるAustin Convention Center。壁面にはSXSW2023の巨大なサインが掲げられ、エスカレーター付近にはドリンク配布するスポンサーブースが設置されている。オースティンの街は乾燥していることも多く移動が多いSXSW参加者には、嬉しいところだ。実際にこれまでもドリンクやフードが配布されることが多く2023年はこのホスピタリティーも復活してきたようだ。

一番大きなセッション会場Ballroom Dの様子。初日はDisney Parksの代表や、ChatGPTの開発者によるセッションなどが開催された。どちらも満席で会場に入りきれない人の待機列でき多くの人で賑わった。主要なセッションはオンライン配信が用意されている。見逃した場合も後から見直すことができるのも嬉しいところ。

各企業と街ぐるみでSXSW2023を盛り上げる幸せのカタチ

オースティンの街中では、様々なスポンサー企業が独自のブランディングを行い、プレゼンスをアピールしている。今回もメインスポンサーであるPORSCHEは、SXSW2022と同じCongress Streetの一等地に大型ハウスを設置している。今年は入口に巨大なトランスフォーマーが出現!その理由は、シリーズの新作にポルシェのスポーツカーがモデルのキャラクターが登場するためだそうだ。

ポケモンGO等で知られるNianticは、Faregroundというフードコートの庭園部分を使ったアクティベーションを開催。敷地内に設置されたQRコードを読み取ると、スマホ上にそれぞれ趣向の異なるARが表示され、オリジナルのムービーをシェアしたり、ゲームを体験できる。リアルに現場で体験が数多くできることもSXSWの特徴であると言える。

DELLコンピューターは恒例のイベント会場を貸し切り、初日からパーティーを開催。バンドによる音楽ライブに加えてフリーフードやフリードリンクが振舞割れている。同会場では、自社のプロデュースするカンファレンスセッションも開催されている。音楽を通じて、人々が交流する場を提供している。ここオースティンで生まれたDELLの企業としてのブランディングが展開されている。

SXSWの映画上映のメイン会場となるParamount Theater。初日はオープニング作品が上映され、例年通りレッドカーペットも設置され、多くのセレブリティのほか、実際の映画制作関係者も多く、さながら同窓会の雰囲気も。上映される作品は注目作が多く、これまでもアカデミー賞ノミネート作品も多い。注目の作品は、瞬殺で入場制限がかかり、キャンセル待ちや順番待ちに並ぶ人も多く、オースティン市内点在する映画館は、会期中人の集まりが途絶えないぐらい盛況だ。

メイン会場となるParamount Theater

今年は本格的な復活とも言えるくらい、とにかく人が多い。活気にあふれているSXSW2023の会場からは、期待が感じられる。「Interactive」部門、「Film+TV」部門、「Music」部門と期間中、街中で行われるイベントや参加する人々の属性もどんどん変わっていくのもSXSWの特徴と言える。後半に向けての移り変わりも期待できる。

会期中盤にはVRコンテンツ展示も始まる。昨年はオンラインでVRコンテンツを楽しめたが、今年は会場に足を運ばないと体験できない(その辺りは主催者の狙いと言える)。その様子も後日レポートしていきたい。