txt:岩沢卓(バッタネイション) 構成:編集部
サンフレッチェ広島F.CのオフィシャルFacebookページ内で、ホームゲーム開催時に行われているFacebook Live生配信。生配信番組の使用機材や活用方法について、株式会社ミックス 宮城昌土氏、中村健一氏にお話を伺った。
スタジアムから試合前後に生配信
株式会社ミックス イベントサービス部 映像チーフ 宮城昌土氏
宮城氏:サンフレッチェ広島F.Cの本拠地であるエディオンスタジアム広島から、ホームゲーム開催時の試合開始前と開始後に、サンフレッチェ広島様とTSSプロダクション様のもと、Facebook Liveでの生配信を行っています。
スターティングメンバー発表時にはマグネットボードを用いた解説を行い、試合終了後にも分析を行ったりと、試合内容を中心にスタジアム前の様子や飛び入りゲストの登場など、サポーターの皆さんを中心に楽しんでもらえる番組となっています。
Facebook Live配信の様子
限られたスペースでもセッティングしやすい機材を選ぶ
株式会社ミックス イベントサービス部 中村健一氏
中村氏:スタジアム内の限られたスペースから配信を行っていますので、いかにコンパクトでセッティングも容易な機器を使用するかが重要になってきます。
宮城氏:スタジアムの常設機器ではなく、Jリーグの試合が開催されるごとの搬入搬出となるので、「複数台の機器を組み合わせて使用するのではなくオールインワンタイプの機材を使いたい」というのが当初からありました。VR-4HDを一度レンタルで使用してみて、今回のような配信業務には最適であると考え導入を決めました。
オペレートに癖がないので、人を選ばない
宮城氏:シーズン内で複数回ある現場となると、たくさんのスタッフがオペレートできる機材の方がスケジュール調整もしやすくなります。
中村氏:VR-4HDの場合、本体の電源を入れるだけで、内蔵モニターで映像と音声の状況を把握できるので、現場の状況に合わせて素早く対応ができるのが良いですね。また、あまり起きてほしくはないですが、例えば繋いで映像が出ていない、ミキサーが振れないといった場合も、どこの機材や接続で不具合が起こっているかなど、問題の切り分けを素早く行えるのは良いですね。
配信だけに限らずイベント現場など、1~2分程度の短時間での対応を求められることが多いので、オールインワン機材の強みを活かしやすい点でもあると思います。
音声ミキサーとして普通に使えることの重要性
中村氏:映像と音声それぞれの機能が、単体の機器として成立するレベルで1台に統合されているのが大事ですね。業務用音響機器では、当たり前なことですが、ヘッドフォン端子があり、それぞれのチャンネルのモニタリングができること。そういった細かな点も、製品選びでは重要になりますね。
また、番組内では映像素材を出す際にノートパソコンを使用しているのですが、HDMIの音声も含めて入出力のバスを組みやすいので重宝しています。
現状の視聴環境はスマホが中心
中村氏:番組の視聴環境はスマートフォンで見ている方が多いので、そこにターゲットを絞った配信設定をしています。現状のエンコードは720pにしていますが、VR-4HDのUSB出力は1080pまで対応しているので、今後、配信内容や目的などに合わせて高解像度の配信でも活用していきたいですね。
タッチパネル操作なら、より多くの現場でも使える
宮城氏:本体のタッチパネルで操作ができるので、今後はお客様自身にオペレートしてもらえるようにこちらでセッティングを整えたり、外部モニターを設置するスペースがないほど小さいスペースでも活用できるのではないかと考えています。
婚礼イベントやセミナーなど、様々な場面でお客様の演出イメージに近づけられるよう、活用方法を広げて行きたいと思っています。