Vol.03 株式会社シーマ〜KAIROSで大規模なイベントや企業式典などを高度に演出、円滑に進行[KAIROS Story]

背景

IT/IPプラットフォーム「KAIROS」で高度な演出と効率的な運用を両立

近年の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、大規模な会議や学会、企業式典などはオンラインと併用で行われることが多くなった。その影響もあり、例えば学会では、挨拶と質問はライブで行い、発表する際は登壇者からあらかじめ提供された動画を表示・配信するスタイルが増加している。

既存のハードウェアスイッチャーは使用できるレイヤー数や合成できる素材の数に制約があるため、表示する映像が増えるとオペレーターの負荷が増加してしまう。そこで高度な演出と効率的な運用を両立できるパナソニックのIT/IPプラットフォーム「KAIROS」が採用された。

大規模な会議や学会、企業式典などで数多くの映像素材を使った演出を実現するKAIROS

導入理由

株式会社シーマ プロジェクト推進室 ネットワーク事業推進
チーフテクニカルディレクター 坂本光氏(左)
株式会社シーマ 営業企画本部 京都支店 支店長 桐山英一郎氏(右)
※所属は納入時のもの

スピーディな進化が予想される技術を誰よりも先に取り入れるアーリーアダプター

導入の理由として、円滑なオペレーションで高度な演出と効率的な運用が行えることはもちろん、新しいことへの挑戦という意味があった。常に最先端を追い求める業種で、これから一層の進化が予想される技術を先に取り入れておくことが非常に重要だと考えた株式会社シーマ プロジェクト推進室 坂本光氏は次のように語っている。

坂本氏:

最新の技術を使って運営することは、お客様へのサービス向上につながると信じています。それを実現するために、私達は常にアーリーアダプターであることが求められます。世の中のインフラ環境の高度化に伴い、IT/IPプラットフォーム「KAIROS」の設計思想は、イベントや企業式典の演出に欠かせない要素になると考えています。

導入後の効果

お客様の様々な要望へ応えられる、"シーン"を活用したKAIROSの高度な演出

KAIROSを使用することで、既存のハードウェアスイッチャーでは難しかった様々な演出ができるようになる。そのひとつがKAIROSの特長のひとつである"シーン"を利用した豊かな演出だ。

坂本氏:

イベントや式典において、これまで以上に高画質化への対応が求められているように感じます。例えばLED大型映像表示装置やプロジェクターが高解像度になってきたために、背景を4K映像で表示したいというご要望なども多くあります。
KAIROSの"シーン"機能を活用すれば、素材選択やトランジション、レイヤー合成の映像処理をGPUの能力の範囲内でME数やKEY数の制限なく準備できるため、お客様の様々な要望にしっかりと応えることが可能です。導入当初はIPスイッチャーでお客様にどのようなベネフィットをご提案できるだろうかと少し不安も感じていましたが、取り越し苦労でした。演出の幅が格段に広くなりましたから

明るい場内で繊細な色再現が可能な50,000ルーメンの3チップDLP®レーザープロジェクター「PT-RQ50KJ」

スイッチングするスタッフとは別のスタッフがKairos Creatorでシーン修正

本番中やリハーサル中に、演出の追加や修正が発生した際、ひとりのスタッフがスイッチングを続けながら別のスタッフがKairos Creatorでシーンを修正し、後からスイッチングしているスタッフに戻すことができる。株式会社シーマ 営業企画本部 桐山英一郎氏は次のように評価する。

桐山氏:

これまではひとりで仕込みと演出オペレーションを行っていましたが、それを分担できることは大きいです。例えば、リハーサル中に「P in Pのサイズを変えて欲しい」という要望があったとします。これまではそのような要望があるとその都度進行を止める必要がありました。しかしKAIROSならリハーサルをそのまま進めながら、Kairos Creatorで別のスタッフがシーンを修正に取り掛かり、完了したタイミングで確認してもらうことができるようになりました。しかもこれは離れた場所から行うこともできます。新しいフローにより、決められた時間内でクライアントの要望に細やかに対応できるようになりました。

スイッチングするスタッフの前に設置されたKairos ControlとKairos Creator
    システム構成
システム構成※画像をクリックして拡大

■納入機器

  • IT/IPプラットフォーム 「KAIROS」×一式
  • 4Kインテグレーテッドカメラ「AW-UE100K」×1台
  • 3チップDLP®レーザープロジェクター「PT-RQ50KJ」×2台
屋内イベントで安らぎを与える幕間映像を撮影する、LANケーブル1本で設置可能な4Kリモートカメラ

ユーザーの声

新しい画づくりや新しい演出が可能に

最後に、シーマのお2人から以下のようなコメントをいただいた。

イベントや企業式典などの運用はIPの活用で一層高度化すると考えています。そしてIPスイッチャーであるKAIROSは今後、当社の大きな武器になると考えています。例えばこれまではすべてを現場で行っていた大規模なイベントや企業式典なども、これからは若いスタッフが対応し、遠隔地から熟練者がサポートするスタイルが可能になります。

さらに当社は、ライブ配信とファイル収録・制作、機器/コンテンツ管理を行えるパナソニックのIoTクラウドプラットフォームMedia Bridgeも導入していますので、システム全体としての発展性も念頭に置いた大規模なIP連携によって、さらなる進化を実現できると期待しています。

映像・音響、照明機器のプロフェッショナルカンパニー
株式会社シーマ

株式会社シーマは、映像・音響、照明機器のシステム設計・施工・保守・イベントを手掛けるプロフェッショナルカンパニー。1961年の設立以来、時代や設置・運営環境によって変化を続ける現場に真摯に向き合って進化を続け、60年以上にわたりお客様に高い価値を提供し続けている。

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