プロフェッショナルの創造力を引き出す、BenQ「PD3226G」

BenQのプロフェッショナル向けカラーマネージメントモニター「PD3226G」

BenQのAQCOLORシリーズから登場した、プロフェッショナル向けカラーマネージメントモニター「PD3226G」は、正確な色再現と高性能を兼ね備えたカラーマネージメントモニターだ。写真・映像制作、アニメーションやゲーム制作など、精密な色表現が求められる現場に最適な1台だ。

本機はDisplay P3/DCI-P3 95%、sRGB/Rec.709 100%という広色域をカバーし、出荷時には1台ずつキャリブレーションが施されており、Delta E≤2の色精度を保証。さらに、専用ソフト「Palette Master Ultimate」により、自身でのソフトウェアキャリブレーションによる再調整も可能。

4K UHD解像度と10bitパネルによる10.7億色以上の表現力、144Hzの高リフレッシュレート、1ms(GtG)の応答速度により、動きの激しいシーンでもなめらかで高精細な描写を実現。ゲームクリエイターにも信頼される性能だ。

また、Thunderbolt 4ポートを搭載し、ケーブル一本で映像出力・データ転送・給電(最大90W)を可能に。さらにデイジーチェーン接続で4K/144Hzの2画面拡張もサポートしており、複数のアプリを同時に扱うプロのワークフローを強力に支援する。

創造の現場に、本物の色と快適さを。PD3226Gは、映像制作に関わるすべてのプロフェッショナルに向けた信頼のモニターだ。

「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」ができるまで

昨年10月に発売されたPlayStation5、PlayStation4、Nintendo Switch、Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam/Epic)に加えて、今年6月にNintendo Switch 2での発売も発表されたばかりの「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」。今回、本作のプロデューサーの中村俊氏と、シニアアートディレクターの馬立敬一氏にPD3226Gを使用いただき、その使用感や印象を伺った。

(左)株式会社セガ JA Studios 第1事業本部 第2事業部 副事業部長/プロデューサー 中村俊氏
(右)株式会社セガ JA Studios 第1事業本部 第2事業部 シニアアートディレクター(TECH推進) 馬立敬一氏

――自己紹介をお願いします

中村氏:

「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」でプロデューサーを務めています。主にプロダクトを世に出すうえでのビジネス面、つまり「どう売っていくか」を考えるのが私の役割です。ただ、それだけでなく、クリエイティブ側が「何を作りたいか」という視点と、それが世に出たときに「どう評価されるか」という視点、この2つの軸をもとに最適化を図ることも重要な仕事です。そのため、要所要所では実際のゲーム画面も確認しています。

馬立氏:

同じく「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」でアートディレクターを担当しています。アートディレクターは、ゲーム内はもちろん、パブリシティを含むあらゆる「ビジュアル」全般に責任を持つ立場です。ゲームのアセットや動きのあるオブジェクト、背景、ライティング、さらにはカットシーンの演出やキャラクターデザインの方向性など、幅広い要素について決定を下しています。

©SEGA

中村氏:

マルチプラットフォームで展開するゲームの場合、同じタイトルでも、デザイナーが作るビジュアルは複数存在することになりますね。

馬立氏:

大きく異なるのは、やはりレンダリングの解像度です。手に持って遊ぶゲーム機とPCでは求められる解像度が異なるため、それぞれに最適化した処理が必要になります。

――ゲームを作る際の大まかなワークフローを教えてください

中村氏:

ゲーム制作は、大きく分けて4つのチームによって進められます。
まずプランナーはゲーム全体の企画や構成を担当します。主人公や敵キャラクター、フィールド、そしてルールなど、ゲームの骨組みとなる要素を設計していきます。
次にデザイナーが、キャラクターや背景、画面に表示される情報、UI(ユーザーインターフェース)など、あらゆるビジュアル面の制作を行います。
その後、プログラマーがデザイナーの作ったものを実際に動かしていきます。たとえばキャラクターがジャンプする際、どのように動かすかを決めたり、ジャンプのモーションデータや土煙のエフェクトをどう表示させるかを実装していきます。
そして、これらに音を加えていくのがサウンドチームの役割です。
最終的には、ライティングやキャラクターを動かしたときの反応など、ゲーム全体の見え方や手触りを調整しながら、各チームとディレクターが連携して、細部を詰めていきます。
そのうえで、各プラットフォーム(ゲーム機やPCなど)に合わせた最適化を行います。

馬立氏:

制作中は定期的にプレビュー会議が行われて、各チームが作ったものを持ち寄り、フィードバックを受けながらブラッシュアップしていきます。

――「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」の制作には、どれくらいの人数が関わっているのでしょうか?

中村氏:

およそ300名になるかと思います。

馬立氏:

デザインチームだけで、約100名が関わっています。業界全体で見れば、ミドルクラスの規模のプロジェクトですね。

中村氏:

私が入社した20数年前は、数十人規模でゲームを作っていましたが、ハードウェアの進化に伴い、今では映画のような映像表現も求められるようになり、関わる人数も大きく増えました。時代の変化を強く感じています。

©SEGA

PD3226Gがゲームクリエイターの制作環境を支える

――ゲームデザインにおいて、モニターに求められる機能にはどのようなものがありますか?

馬立氏:

まず最も重要なのは、「色が正しく表示されること」ですね。
ユーザーの皆さんがゲームをプレイする環境は本当にさまざまで、すべての環境を確認するのは現実的には難しいです。だからこそ、制作環境においては「正しい発色のモニター」を基準にすることが、とても重要だと考えています。
それから、近年は使用する制作ツールが非常に多機能になっていて、メニューなどが細かく表示されることも多いため、4K程度の解像度はほしいところです。
また、制作中は1台のモニターに資料を表示し、もう1台で作業を進めるというのが一般的なので、デュアルモニター(2画面)環境は必須ですね。

PD3226GはThunderbolt 4でデイジーチェーンに対応しており、4K/144Hzを2画面に拡張可能

――実際にPD3226Gを業務で使用された印象はいかがでしたか?

馬立氏:

とても見やすいモニターだと感じました。BenQ独自のフリッカーフリーなどのアイケア技術のおかげで、メニューの文字なども滲まず、非常にクリアに表示されます。他社製モニターと同じ級数のフォントを並べて比較してみたのですが、やはりこちらのほうが視認性に優れていました。
従来のモニターでは、長時間見続けているとどうしても目が疲れてしまうのですが、PD3226Gはそういった負担が少なく、ずっと見ていられる感覚でした。特に「白」が目に刺さらないといいますか、自然で柔らかな発色で、非常に心地よい印象を受けました。

BenQのアイケア技術により目の疲労感を軽減

中村氏:

モニターを長時間見ていても疲れない、というのはデザイナーだけでなく、プログラマーにとっても非常に重要です。彼らはキャラクターや背景が動いているシーンを1日中チェックしていることも多いので、目への負担が少ないことは大きなメリットになります。
また、フレームレートについて言えば、多くのゲームでは60fpsが基本ですが、PC向けでは120fpsが求められるケースもあります。デバッグ作業の中では、「1フレームだけ表示が崩れる」といった細かい問題を見つけなければならないこともあるので、144Hzという高リフレッシュレートは非常にありがたいです。加えて、目に優しいという点も、開発者にとっては大きな魅力ですね。

馬立氏:

また、付属のホットキーパック「G3」は、モニターの設定を瞬時に切り替えられる点が非常に便利です。アートディレクターは、制作の後半になると印刷物に関わる業務も出てくるため、RGBとCMYKの表示をすぐに切り替えて確認できるのはとても助かりますね。

同梱のワイヤレスコントローラー「ホットキーパック G3」。簡単にモニターの設定切り替えが可能

――BenQ独自のソフトウェア「Display ColorTalk」についての感想をお聞かせください

馬立氏:

作業では2台のモニターを並べて使うことが多いのですが、これまでは両方のモニターの色を合わせる際、それぞれのパラメーターをなんとなく操作して調整していました。
Display ColorTalkを使うと、基準とするモニターと調整するモニターを設定したうえで、それぞれのモニターに表示されるサンプル画像を見ながら調整できます。たとえば赤や黄など、具体的な色味を確認しながら細かく調整できるので、とてもわかりやすいですね。
調整作業のハードルがぐっと下がるというか、本当に簡単に使えるので、ぜひ活用していきたいツールだと思います。

    テキスト
Display ColorTalkを開き、ベンチマークとなるモニターと調整するモニターを選択
※画像をクリックして拡大
    テキスト
Display ColorTalkで輝度・色温度と基準となる色を設定し、調整結果を確認して必要に応じて微調整を行う
※画像をクリックして拡大

馬立氏:

率直に言ってPD3226Gはとにかく表示が美しく、文字などが滲まずクリアに見える点がとても気に入りました。今後も制作環境の条件に合う場面では使っていきたいと考えています。

「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」は、「クラシックソニック」と「モダンソニック」が共演する「ソニック ジェネレーションズ」と、ダークヒーロー・シャドウが活躍する完全新作「シャドウ ジェネレーションズ」の2タイトルを収録したセット作品。

それぞれ異なるスピードアクションや物語が楽しめ、特にシャドウ編では新たな能力「ドゥームパワー」や「カオスコントロール」を駆使したスタイリッシュなアクションが展開される。

Nintendo Switch 2向けに発売が決定しており、「ソニック × シャドウ ジェネレーションズ」をより深く楽しめるデジタルデラックスエディションや、映画「ソニック × シャドウ TOKYO MISSION」にちなんだステージを、シャドウの専用スキンで楽しむことができる「映画『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』パック」も用意されている。

©SEGA

製品概要

  • 商品名:ソニック × シャドウ ジェネレーションズ
  • 対応機種:Nintendo Switch 2※2
  • 発売日:2025年6月5日(木)
  • 価格:
    通常版(パッケージ版/デジタル版):5,990円(税込6,589円)
    デジタルデラックスエディション:6,990円(税込7,689円)
  • ジャンル:ハイスピードアクションアドベンチャー
  • プレイ人数:1人
  • 発売・販売:株式会社セガ
  • CERO表記:A区分(全年齢対象)
  • 著作権表記:©SEGA
  • 公式サイト

※1 予約特典、早期購入特典のご用意はございません
※2 PlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam/Epic Games Store)版は発売中

WRITER PROFILE

小池拓

小池拓

有限会社PST代表取締役。1994年より Avid、Apple、Adobeなどの映像系ソフトのデモ、トレーニングを行っている。