「CP+2026」の会場にて、クリエイターの機動力を根底から変え、現場の課題を解消する最新ガジェットの数々が目に飛び込んできた。映像制作の未来を切り拓くであろう製品群を、ダイジェストでお届けする。

GODOX

GODOXと言えば写真のストロボを扱ってる認識が強いが、ここ数年はLEDライトも積極的に展開している。最初の製品はGやMに転び、ちゃんと色が出ない製品もあったが、近年はその認識は全く当てはまらずどんな現場でも思い通りのセッティングができる。今回特に興味を持ったのが白い筐体が特徴のMLシリーズだ。自分も含めて映画よりもブロードキャストに近い仕事をワンマンでするにはできるだけコンパクトなものが良い。

MLシリーズはそれにピタリとハマり小さくコンパクトな筐体にバッテリーを搭載しているので、特に時間がない現場でのインタビュー等ではその扱いやすさが抜きん出るはずだ。小さいながらもアクセサリーは充実しているところはさすがだ。

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銀一

写真の祭典だけあってこの時期の銀一は非常に来場者も多く活気がある。ピークデザインの新製品である三脚「プロ トライポッド カーボン」に注目したい。従来カメラプレートが付く部分にアルカスイスマウントの雲台を取り付け可能になり、従来の脚のコンパクトさと相まって中々面白い組み合わせだ。

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また新規取り扱いのカメラバッグ「Gura Gearは」も秀逸だ。今までのカメラザックと違い、蓋が左右別々に開けることができるため、不必要なギアのこぼれ落ち等を防ぐことができる。ザックの生地にもこだわりがあり、サイズ感より軽量だったのが印象深かった。

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アイ・ディー・エクス

CP+には意外と初出展のアイ・ディー・エクス。これまでのVマウント等のビデオ用バッテリーはスチル主体の展示会とは無縁だったが、最近のカメラはUSB給電もできるため、新製品の次世代半固体モバイルバッテリー「SSP-50」をメインに展示している。

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さらに、これを各種カメラに装着できるようなバッテリーケージも参考出展された。この組み合わせが非常に優秀で、1/4インチネジの他にVマウントも搭載しており、FX3やα7などのRIGを組んだ動画カメラにきれいに搭載できる。

また、充電速度も特筆すべき点だ。わずか約19分で満充電が可能なため、現場でのブレイクタイムで簡単に充電できるのは安心感がある。

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Antigravity

最近のドローンにはあまり関心がなく、展示会でもスルーすることが多かったが、今回のANTIGRAVITYには久しぶりに目を見張るものがあった。

分かりやすく説明すると、「Insta360が空を飛んでいる」と想像してもらえるといいだろう。今までのドローンはプロペラや機体の一部が映り込んでしまい、後工程で消去する加工が必要なケースも多かった。しかし、この機体はまるで透明な球体が浮かんでいるかのようで、自機が一切映り込まないのは、制作現場において大きな魅力だ。

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マンフロット

マンフロットも新製品をお披露目。まずは定番の三脚だがヘッド部分がワンタッチで取り外し可能なONE(HYBRID)システムを展示していた。写真脚と同じようなシングルチューブながらワンタッチで伸縮が可能な上にビデオヘッドを載せることを前提に水平調整ができる内蔵椀を装備しているのが特徴だ。

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今年は新製品カメラバッグが多く展示されていたが、マンフロットもお家芸のごとく出品。ブラック&グレーを基調とし、レッドのアクセントをあえて外したデザインもなかなか良い。もちろん使い勝手は言うに及ばないだろう。見て触って背負ってみれば、その価値は分かるはずだ。

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RAID

昨年のInter BEEに参考出品してた製品が動作機材として数多く展示してある。ハイスピードカメラ「Spark」は4K1000FPS、2Kだと1800FPSの超高速撮影が可能。コンパクトな伝送機材としてVEGAの展示も。SDIは元よりSONYコントロール10PやLANC端子まで光伝送できるのは驚きだ。システムカメラ運用をしているチームならVEGAをカメラバッグに1個入れておくと保険の意味でも良いはず。

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HOLLYLANDからは新型ワイヤレスインカム「Solidcom H1」の動体展示がされていた。このインカムの一番興味深い点は純正のヘッドセット以外にも各端末に搭載してあるBluetoothに自前のBluetoothイヤホン等をリンクさせて使えること。これなら女性インタビュアーやMCでも、頭部への負担なくコミュニケーションに参加できるのは大きな進化だ。価格も決して安い部類ではないが同性能の他社製品から比べると、それでも1/2以下の予算で揃えられるのは一番のメリットではないだろうか。ぜひ実物を試してほしいガジェットだ。

WRITER PROFILE

岡英史

岡英史

モータースポーツを経てビデオグラファーへと転身。ミドルレンジをキーワードに舞台撮影及びVP製作、最近ではLIVE収録やフォトグラファーの顔も持つ。