前回予告した通り、目的に合わせたブースをピックアップし、最小限の力で最大の効果が得られる編集部謹製「Inter BEE 2011の歩き方」をお送りする。
歩き方は、5コース用意。それぞれInter BEE 2011会場内で新製品や最新ソリューションを効果的に見て回れるように、各コースにつき見逃せないブースをピックアップしている。
Aコースは、ここに来てまた新たな段階を迎えているデジタルシネマ関連の最新製品や、テクノロジーを中心に回るコース。4K、3D、DSLRカメラやレンズ、撮影周辺機材を中心に、この時期注目される製品群をピックアップ。いまや劇場映画以外にも、TVドラマやドキュメンタリー、さらにはPV、Webビデオ制作においてまで、シネマライクで高品位な画作りが欠かせない要素となって来ている今日、全ジャンルの映像コンテンツにおいて、最新のデジタルシネマ技術や製品は重要な製品として注目されている。
また、ハイエンド制作からローエンド制作までも網羅する、より実用的な新製品群も期待大。さらにシネマライクな撮影をサポートする周辺ツール製品、周辺機器についても低価格かつ高品質の製品が多数出展予定だ。それぞれの業務分野に応じて追加してもらえればと思う。それでは、Aコースを見て行こう。
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シネマックス
(ブース#5002)
Floatcam社DollyCrane他
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世界20社以上の映画関連の撮影機材メーカー製品を取り扱う同社では、クレーン、ドリー、リモートヘッド、ジブなどの最新の撮影サポート機材を展示。また
3Dリグヘッドなど、最先端の映像撮影用機材やDSLRムービー用のサポートリグまで幅広い製品を展示。Floatcam社(ポーランド)のDollyCrane、HocusFocus社(イギリス)のズームコントローラー、Camtrol社(アメリカ)のDSLRリグなど。
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インテックス/テックス
(ブース#5205)
ARRI PLレンズ等
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レンタル部門のテックスと販売部門のインテックスからなる、東京・新宿の撮影機材レンタル/販売会社。最近注目の大判CMOSセンサーカメラの需要に応えるため、ARRIやCINEVISIONなどの様々な
PLレンズ群を数多く揃えている。販売では、自社製品MOPF-1760B BT-LH1710/LH1760用モニターフードや、MTF services社(イギリス)のEFマウント変換/アイリスコントロールや、35mmアダプターなどに注目。
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JVCケンウッド
(ブース#5208)
GY-HM150他、4Kカメラも?
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正式な社名変更から初めての展示となる今回は、JVCブランドから11月中旬より発売になる、SDHC/SDXCメモリーカードのダブルスロットによる2枚同時記録に対応した業務用HDメモリーカードカメラレコーダー「
GY-HM150」を中心に、IBCでも展示されていた4K/2Kプログレッシブ3840×2160/60p、50p、24p記録が可能なハンドヘルド4Kカメラ「GY-HMQ10」の展示にも期待。
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パナソニック
(ブース#5413)
AVC Ultra、AG-3DP1、AG-AC160/AC130
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IBC2011で発表された新コーデック体系、
AVC Ultra。実際のサンプル画像など新たな圧縮技術の革新を実際に観ることができる。日本初展示となる「AVC Long-G」「AVC Class 4:4:4/200」などの実映像など更なる進化に期待。新製品では発売間近のニ眼式一体型のP2HD/3Dカメラ「AG-3DP1」の実機展示のほか、P2HDハンドヘルドカメラ 「AG-HPX250」、AVCHDハンドヘルドカメラ「AG-AC160/AC130」、HDインテグレーテッドカメラ「AW-HE120」、ライブスイッチャー「AV-HS410」など、次世代AVCワールドの展開に期待。
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キヤノンマーケティングジャパン
(ブース#6311)
EOS MOVIE、EFレンズ、PLシネマレンズ他
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DSLRムービーブームの先導者として、EOS 5D MarkIIを筆頭に「
EOS MOVIE」の新たな映像表現の道を切り開いて来たキヤノン。今年のInterBEEではソニーと同等の最大面積を誇るブースを展開。全世界から注目期待されている新製品に今回最大の注目が集まるだろう。また業務用レンズ、EFレンズ群に加えて、新たに加わったPLシネマレンズ製品にも期待。
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アストロデザイン
(ブース#7312)
非圧縮 2K SSDレコーダ、4Kモニタ
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精密放送機器の専門メーカーのアストロデザインからも、デジタルシネマ向けの製品が数多く出展。多彩なフォーマットに対応した小型軽量の非圧縮 2K SSDレコーダ「
HR-7502-A」は、映画収録の現場でも多く用いられており、3.5インチの液晶パネルを搭載し現場でも収録映像の再生が可能。また業務用4K画像表示機器として、10Bit液晶パネルを採用した56インチの業務用液晶モニタの最新モデル「DM-3410-A」は、4K×2KフォーマットやHD-SDIマルチフォーマットに対応。
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ソニー/ソニービジネスソリューション
(ブース#8107)
F65、PMW-TD300
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9月に詳細仕様が発表された、スーパー35mm 8K CMOSセンサー搭載、4K画像をLOG収録可能にしたソニーの新フラッグシップカメラ「
F65」が日本初の一般公開。SRMASTER関連製品の実機展示等、発売直前の最新技術情報にも注目。また3Dカメラ分野ではニ眼式一体型業務用3Dカメラ「PMW-TD300」や、3G光ファイバー伝送システムを標準搭載し、120コマまでの収録が可能な新世代のHDポータブルカメラ「HDC-2500」など、次世代を担う製品ラインナップが一同に展示。
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ナックイメージテクノロジー
(ブース#8310)
ALEXA、ALURA
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その運用性能とフィルムカメラライクな操作感は世界中の映画カメラマンの羨望の的となり、近年、世界で最も出荷されているデジタルシネマカメラARRI「
ALEXA」。新製品の「ALEXA M」「ALEXA STUDIO」なども日本初登場予定。また同社独自のハイスピードカメラシリーズや、ARRIやFUJINONのシネマズームレンズシリーズ「ALURA」のシネプライムレンズ群など、これからのハイエンド映像制作を担う機材が一同に集結。
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西華産業/RED Digital Cinema
(ブース#8308)
EPIC X、SCARLET
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昨年はセミナー開催のみだったが今年は本会場でのブース出展となった同社。今年は特にRED Digital Cinema社のフラッグシップ機「EPIC」の生産ラインバージョンである「
EPIC X」を始め、近日発表予定の「SCARLET」の展示にも期待大。常に進化し続けるREDテクノロジーに注目。またP+S Technik社などのハイスピードカメラなど特殊撮影カメラの展示にも注目。
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富士フイルム
(ブース#8407)
ALURA
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昨今の大判センサーブームによって活況を呈してきたPLマウントの高級プライムレンズ分野。最近では映画のみならずTVドラマやドキュメンタリーなど活用範囲が広がったことで、シネマズームレンズ市場も新たな潮流が喚起。昨年
ARRIとの業務提携を果たした新ズームレンズシリーズ「ALURA」も新製品を発表。また従来からのFUJINONブランドのシネマレンズシリーズも世界で人気を博している。従来の放送業務用レンズに加えて、これらのシネマレンズの新製品群展示にも期待大。
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駒村商会/Band Pro Film&Digital 16×9
(ブース#8206)
LEICA Summilux-C
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シュナイダーなど、シネマレンズや映画撮影機材を扱う駒村商会ブースでは、今年、日本初上陸となる米国の映画機材販売会社Band Pro Film & Digitalが共同出展。ライカのシネプライムレンズシリーズ「
LEICA Summilux-C」レンズや16×9のサポートロッド、またB4マウントレンズとPLマウントの変換アダプターなど注目のシネマ関連製品が展示される予定。