開催直前のCES2016より
世界最大の国際家電見本市、2016 International CES(Consumer Electronics Show)が米国現地時間1月6日から9日の4日間、米国ラスベガスで開催される。1月4日(米国現地時間)より展示会前のプレス向けカンファレンスや招待制イベントが2日に渡り行われている。
会場は大幅に増床され、Tech EastとTech West、そしてTech Southと3つのエリアから構成される。そしてプレス日は、Mandalay Bayコンベンションセンターがフル稼働する。20万人近くが訪問するCESでは期間中に全ての物を見る事は物理的に不可能だ。「何を見るよりも、何を見ないか?」と決めて自分の関心のある部分にフォーカスし、欲張らない事がCESを乗り切る秘訣だという。
- Tech East:LVCC(ラスベガスコンベンションセンター)周辺
- Tech West:Sands Expo、Venetian、Wynn、Encore周辺
- Tech South:C Space at ARIA、Cosmopolitan、Vdara
- Unveiled/Press day:Mandalayコンベンションセンター
CES主催であるコンシューマー・エレクトロニクス協会(CEA)は昨年、新しく「コンシューマー技術協会(CTA)」と名称を変更した。それに伴いCESのロゴや会場の構成が再編成された。これまでの家電ショーではカバーできなくなってきたCESに主催者側が柔軟に動いたカタチだ。もはや消費者のハイテク産業全範囲を意味しない“エレクトロニクス”という用語を“テクノロジー”へ置き換えることで新しい時代の方向性が見えてくる。
過去にも1924年にラジオ工業会として設立され後幾度と名称が変更され、今回の改名になった。実際に会員であるフォード、BMWといった車産業、Google、Netflixや20世紀Foxといった家電メーカーではない企業が牽引している事も事実である。CTA会長兼最高経営責任者のゲーリー・シャピロ氏は、以下のように述べている。
協会の名前は進化し続けながらも、消費者向け技術産業を成長させる使命は引き継がれている。
一足先に開催されるUnveiledは、今年のトレンドが分かるプレス向けイベント。しかし今年のテーマは多岐に渡りすぎつかみ所が無い!
開催日を前に各社多くのプレスカンファレンスが行われる。CESでは、デジタル家電やオーディオ機器だけではなく、自動車分野、ヘルスケアに加え、今や世の中の生活を支えるインフラとなったインターネットやスマートフォンに関連する様々なソリューションが複合した世界最大の展示会へと様変わりしている。ここ10年CESに参加しているが、今年が一番面白いのかもしれない。そして事前に毎年テーマがおぼろげながら浮かび上がるのだが、今年ほどテーマが広すぎて、これ!と言う物が浮かび上がらないのが現状だ。IoTが全てのカテゴリー飲み込んで様々なビジネスが産まれている現状がそこにはある。まさにカオスである事は言うまでもない。それがチャンスでもあり面白さとなっているのだろう。その中でもキーワードはいくつも見えている。
時代を牽引するCES〜キーワードで見るトレンド
玉石混合の会場から見えてくるキーワードなんだろうか?「IoT」「スマートフォン」「3Dプリンター」「ウェアラブル」「ドローン」「ラップトップ」「VR」などいくつかのキーワードが上げられる。会場ではこれまでの主役であったTVから自動車に関する展示も多くなっている。名も無きメーカーが、家電領域に参戦し、市場を塗り替えて行くその勢いは、IoTによってさらに加速されている。その例が、自動車でのスタートアップであるFaraday Futureだ。彼らは、電気自動車のコンセプト・カーをデビューするようだ。
本当に会場に足を踏み入れるまで何があるかは分からない。清濁合わせ飲む部分もあり、それが非常にダイナミックで面白いと言う事だ。展示会の始まる6日から現場で見られる面白い物を逐次取り上げていきたいと思う。今年は、少し変わった領域もとらえるように視野に入れている。いよいよ明日から展示会が始まる。CES 2016からニュースを随時お届けする。
■特集:CES2016 Index
恒例となった“プレスカンファレンス”ライブ配信
今年も1月5日午前10時(日本時間では1月6日午前3時)のPanasonicを皮切りに、各社が会場からプレスカンファレンスをライブ配信する。アーカイブされるので見返しすことも可能だ。