ASTRODESIGNブース 360°全天球動画
RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)
ASTRODESIGNブースレポート
ASTRODESIGNは業界でいち早く4Kカメラやレコーダーを発表し、その後もモニターなど周辺機器や測定器など数々の製品を発売している。8Kへの取り組みも早い時期から手がけており、今年もカメラやレコーダー、モニター、アーカイブシステムなどが出展されていた。
こうした最先端の機器の多くは、ファイルフォーマットや伝送方式などが決まる前から開発されており、NHKとの共同開発により日々ブラッシュアップが行われている。もちろんその時々の先端技術も取り入れられ、性能や機能はもちろんのこと、小型軽量化などが図られている。
今年はすでにスタートした4K放送に関連した機器や、その先にある8K関連の機器を中心に出展していたが、ブース正面には新たに開発された8KのカメラAH-4810-Aを展示していた。同社ではすでに幾つかの8Kカメラを開発しているが、いずれも四角い箱型で接続もHD-SDIや光ケーブルを複数接続しなくてはならなかった。AH-4810-Aはデザイン的にも一般のショルダータイプのカメラになっているほか、接続もRGB4:4:4で8K60Hzをケーブル1本で伝送できるU-SDIを採用することで、従来同様の制作スタイルでシステムを組めるようになった。
8Kの新製品はその他にも、記録媒体に高速なSSDを採用した8KレコーダーHR-7518や55型のLCDモニターDM-3814、カメラで収録したメディアパックの画像ファイルを安価かつ大容量の市販テープメディアに集約する8KバックアップシステムTB-8101などが出展された。
AH-4810-Aは35mmフルフレームの133MピクセルのCMOSセンサーを搭載しており、12bitでRGB4:4:4に対応している。センサーは15360×8640ピクセルのベイヤー配列となっており、この素子から7680×4320ピクセルの8Kフルレゾリューション画像が得られる。質量は6kgでレンズマウントはPLまたはキヤノンEF、ニコンFマウントを採用している。展示のカメラのレンズはキヤノンのシネサーボ17-120mmで、ENGレンズのようなズームシーソーが装備されたハンドグリップ付き
AH-4810-Aのコネクターパネル部分。写真右上がU-SDIコネクターでその他にも側面にモニター用のHD-SDI出力や3G-SDIx4のVF用出力、インカム、タリーなどにも対応
すでにカメコンや8Kレコーダー、フィールドモニターなど撮影に必要な機材はあり、今後の8K収録が期待される。ちなみにサウスホールのNHKブースにこのカメラを搭載した中継車を出展しており、すでに実践で活躍しているという
圧縮記録8KフルスペックSSDレコーダーHR-7518。Grass ValleyのHQXコーデックにより1/8ほどの圧縮記録に対応。最大でRGB4:4:4で120Hz収録が可能
55型LCDモニター。7680×4320ピクセルで60Hz表示に対応しており、Display Portのほか、インターフェイスコンバーターFC-9213により、SDIx8chや8K Dual Greenフォーマットなどに対応可能