天候に恵まれた今年のCP+。春の陽気に誘われて…
2018年3月1から4日までの4日間パシフィコ横浜および大さん橋ホールにおいてCP+2018が開催された。今年は横浜に開催地を移して9年目にあたり、日本カメラショー時代から数えると50年を越えるそうである。半世紀にわたる中でカメラユーザーの層や利用の方法も様変わりしており、今年は若い女性をターゲットにした新企画Photo Weekendや、新しい写真集フェアPhotobook JP、パリをテーマにした企画などがトピックとなっているようだ。また、アネックスホール2Fでは恒例の中古カメラフェアやフォトアクセサリーアウトレットが開催され、「撮る、見る、つながる」をテーマにこの地域を挙げてのイベントになっている。
午後2時を回るころには交通機関の様子を見ていたと思われる来場者が一気に詰めかけた格好になり会場は人で溢れかえった
今回は朝から暴風雨による交通の乱れがあったものの、ほどなく天候が回復し、昼近くには気温も上がり春の陽気に包まれた。つい数時間前の天候がウソのような快晴となった。例年初日の午前中はマスコミや招待者のみの来場になり、その間午後からの一般入場を待つ長打の行列ができるのだが、今回は交通機関の回復をみながら来場のタイミングを図っていたようで、来場待ちの行列は短かった。とはいえ、2~3時事から一気に会場に来場者があふれかえって会場内の熱気が一気に上がった。
顕著に見えるスマードフォンで写真や動画をとるということ
ハイブリッドインスタントカメラSQ10。デジタルカメラにチェキのプリント機能を合体したようなカメラ。撮影した写真を選択、画像加工してチェキプリント出力できる。画面はチェキシリーズ初のスクエアフォーマット
スマートフォンに内蔵されたカメラの性能や機能が向上し、一般的にはこれで充分といえるところまで進化している。スマホではこうして撮影した写真をSNSなどにアップすることも容易で、すでにほとんどスマホユーザーがこうした機能を利用しているのではないだろうか。
4K 60fps動画対応のスポーツアクションカメラSJCAM SJ8。GoProそっくりの中華製のアクションカメラもすでにいくつかのメーカーから発売されており、国内にもこうして展開を始めている
一般の人が写真を楽しむ環境がプリントからSNSへとかなりの部分が移行してしまった現在、それまで写真撮影に利用していたコンパクトデジカメの存在が危うくなってきたというわけだ。もちろんコンデジのメーカーも手をこまねいていたわけではなく、スマホでは撮影が難しい部分をフォローする機能で対応したり、逆にスマホとの連携で活路を見出したりしてきた。とはいえ絶対数は下がってきておりこうした努力にも限界があるようだ。
ジンバル機構によるカメラスタビライザーだけでなく360°のパノラマ撮影にも対応しているDJI OSMO
とはいえ、InstagramなどのWeb上では様々な写真があふれかえり、フォロワー数や閲覧数などで報酬が発生する場合は掲載する写真のクオリティが必要になることも多い。こうしたWeb上での報酬で生計を立てているプロもいるが、ロケバスなどを使える大掛かりな撮影機材でなく、ほとんどは個人装備の範疇でこなしており、最近はこうした個人装備系のアクセサリーも充実してきた。
昨年Kickstarterで公開されたスマートフォンとアクションカム用のユニークな小型スタビライザーSteadicam Volt。銀一ブース
Webに上げる写真や動画撮影ではこうした自撮り棒が定番だが、機能だけでなくデザイン的にもバリエーションが増えている。Shenzhen Sprocomm Technologiesブース
スマートフォンに装着するライト。スマートフォンのライトの上にかぶせるように装着。照明のON/OFFはスマホのライトに連動する。まぶしいほどでかなりの光量がある。LPL商事ブース
瞳にドーナッツ状のアイキャッチが入るリング照明。よしみカメラのアカリーナ