アクセサリー部門のノミネート発表
アクセサリー部門は、カメラ周辺機器、つまり三脚・ジンバル、マイク、レコーダー、モニター、映像・音声伝送を対象にノミネートし表彰する。2021年はカメラ部門、レンズ部門の新製品発売は相次いだが、三脚、カメラジンバルの新製品は目立った動きはなかった。カメラジンバルに関しては、PRONEWS AWARD 2020アクセサリー部門ゴールド賞の「DJI RS 2」が今年も引き続き人気だ。
三脚、カメラジンバルに変わって今年のアクセサリー部門の話題をさらったのは、無線伝送装置だ。無線接続で撮影現場の効率化が図れることから、中国メーカーのVaxis、Hollyland、Accsoonのワイヤレス映像伝送システム導入を聞くことが増えている。
アクセサリー部門のノミネート製品は以下の通りだ。
■ZHIYUN WEEBILL 2
発売:2021年7月16日 希望小売価格:スタンダード版:税込74,800円、コンボ版:税込79,200円、プロ版:税込121,000円、プロプラス版:税込151,800円
WEEBILL 2は、2.88インチのフリップ式タッチスクリーンを備えたプロフェッショナル向けカメラジンバルだ。安定したグリップを実現するスリンググリップハンドルの装着でローアングルモードに変更が可能。2.88インチフルカラータッチスクリーンのタップで各種機能の切り換えやビデオモニタリングを特徴としている。同時発売のモニターやワイヤレス画像転送やリモコンを一体化したMasterEyeビジュアルコントローラー「VC100」により、5.5インチFHDタッチスクリーンによる最大輝度1000nitのモニタリングやジンバル操作を可能としている。
■RODE Wireless GO II
発売:2021年4月1日 希望小売価格:税込45,100円
RODE Wireless GO IIは、デュアルチャンネル対応の受信機と2台の送信機で構成するコンパクトなワイヤレスマイクシステムだ。1チャンネルのワイヤレスマイクだけでなく、2マイクを同時に録音できるデュアルチャンネル対応ワイヤレスマイクシステムとしても対応可能。対談やインタビュー撮影など、2人の声を同時録音も可能としている。2.4GHzデジタル通信(128bit暗号化)による長距離伝送対応や、3.5mmTRS出力に加え、USB-Cによるデジタルオーディオ出力(48kHz/24bit)にも対応する。
■Hollyland Technology COSMO C1
発売:2021年11月 希望小売価格:税込110,000円
COSMO C1は、40msの低遅延と300メートルの送信に対応するSDI/HDMI対応ワイヤレスビデオ伝送システムだ。USB-Cを介してビデオをコンピューターに直接ストリーミングできるUVC(USBビデオキャプチャー)の搭載を特徴としており、PCへの即時FHDストリームが可能だ。送信機と受信機の両方にLシリーズのバッテリープレートが装備されており、USBType-CポートとDC電源入力から電力供給を可能としている。
■Vitec Production Solutions aktivシリーズ
発売日:2021年8月下旬出荷開始 希望小売価格:aktiv6 税込153,000円/aktiv8 税込189,000円/aktiv8T 税込189,000円
aktivシリーズは、スライダーシステムとの親和性を考慮した機構をもつSachtlerの雲台だ。従来のようなヘッドを下から締め付けるノブがないため、ローアングルショット用にflowtech三脚を地面に平らに置くことが可能。また、ハイポジションでのレベリングも可能な照明付PrismBubble水準器を搭載。別売オプションとしてスライダー取り付けアダプターが用意されている。
■Vitec Production Solutions FSB 6 MkII/FSB 8 MkII
発売日:2021年6月より出荷開始 希望小売価格:FSB 6 Mk II 税込155,100円/FSB 8 Mk II 税込189,200円
FSB MkIIシリーズは、aktivシリーズのようなスライダーの運用を想定しない、従来通りの運用形態に最適なFSBシリーズの後継機種だ。FSB 6/8 MkIIともに従来と同様のボールクランプノブを採用しており、15段階のカウンターバランス調整に対応。耐荷重域は、FSB6 Mk II 75mmで0-8kg、FSB8 Mk II 75mmは中型カムコーダーに対応する0-12kgを実現している。
■ATOMOS Ninja V+
発売:2021年8月10日 希望小売価格:税込206,800円
ATOMOS Ninja V+は、8K RAW収録に対応した5インチHDRモニターレコーダーだ。Apple ProRes RAWで最大8K30Pと4K120P収録を可能としている。キヤノンのミラーレスカメラEOS R5では、8K30P ProRes RAWを標準のHDMI 2.0接続で記録可能。ソニーのFX6やFX9では、4K120Pのスローモーション撮影の収録に対応する。
以下がアクセサリー部門のノミネート製品となる。
■PRONEWS AWARD 2021アクセサリー部門 ファイナリスト
- ZHIYUN WEEBILL 2
- RODE Wireless GO II
- Hollyland Technology COSMO C1
- Vitec Production Solutions aktivシリーズ
- Vitec Production Solutions FSB 6 MkII/FSB 8 MkII
- ATOMOS Ninja V+
はたして何が受賞するのか…?いよいよ発表!
PRONEWS AWARD 2021 アクセサリー部門 ゴールド賞
ヴァイテックプロダクションソリューションズ システムaktiv6、8、10シリーズ
受賞にあたり、ヴァイテックプロダクションソリューションズ Vitec Production Solutions Ltd. ザハトラーチームよりコメントをいただいた。
新製品aktivのポイントは、「SpeedLeveling」(素早い水平出し)と、三脚からスライダーへの「SpeedSwap」(素早いチェンジ)でした。aktivがもたらすカメラサポートが、ビデオグラファーの日常業務にもたらす改善を、PRONEWS様に評価して頂いたことをとても光栄に思います。
私たちの製品開発では、お客様がワークフローを改善し、より短い時間で撮影し、ショットの創造性を高めるのに役立つ製品を実現したいと常に考えています。aktivでは、ヘッドを水平にする最速の方法を提供するSpeedLevelテクノロジーを導入しました。フロントのレバーの位置により、水平出しが速くなるだけでなく、ヘッドを固定するために、もうしゃがむ必要はありません。
セットアップ中、明かりに照らされた水準は、上から見えますが、プリズム機構によって横からも見ることができます。三脚が最大の高さにセットアップされている場合でも、水平にセットアップされていることが簡単に視認可能です。
スライダーは映像に創造性を追加してくれますが、これまでは三脚からスライダーに移行するのに時間がかかり、スライダーの使用回数が制限されていました。 2つの新しいアクセサリーを備えたaktivのSpeedSwapマウントシステムにより、ヘッドを三脚からスライダーに移動するのに数秒しかかかりません。aktivヘッドは、SpeedLevelレバーを持ち上げるだけで三脚から取り外されます。
aktivとflowtech三脚を組み合わせると、さまざまなショットを最短時間でキャプチャするための完璧なソリューションが得られます。 aktivには従来のようなヘッドを下から締め付けるノブがないため、ローアングルショット用にflowtech三脚を地面に平らに置くことができます。aktiv flowtechシステムは、完璧な三脚ソリューションを目指して作られた画期的なシステムです。
PRONEWS AWARD 2021 アクセサリー部門 シルバー賞
ATOMOS Ninja V+
受賞にあたり、ATOMOS JAPANよりコメントをいただいた。
この様な栄誉ある賞を頂き、ありがとうございます。コロナ禍で、コンテンツクリエーションのマーケットが一時冷え込み心配しておりましたが、形態を変化しつつも、回復し、コロナ前より、拡大傾向にあります。これも皆様の創意工夫と、コンテンツクリエーションマーケットを支えようとする皆様の努力の賜物であると確信しています。これからも一緒に、コンテンツ市場を盛り上げていきましょう。
8K/30P RAW、4K/120P RAW対応は、Atomosにとっても、大きなチャレンジでした。新しいプラットフォームの開発をコロナ禍で、しかもテレワークを強いられている中での開発でしたので、思うように進捗できない事もありましたが、何とか完成する事が出来ました。
今後も、まだコロナ禍から脱出できない状況が続きますが、新しいカメラのサポートや、新しい使い方の提案を継続してまいります。
Ninja V+は、ベストセラーモデルNinja VのCPU、GPU、メモリの強化版です。市場初の8K/30P RAW、4K/120P RAW記録に対応し、SDI RAW出力カメラにも対応し、フラグシップモデルとしての地位を確立できました。また、最新のファームウエアのアップデートで、Atomos CASTもサポートされ、4chスイッチング、Title等のオーバーレイが可能になり、Streaming、マルチカメラ等の色々なユースケースで使用可能です。
2022年も、Ninja V/Ninja V+のオーナー様向けに、更にユースケースが広がるペリフェラルを企画していますので、期待して待っていてください。