日本ビデオシステムは2024年9月2日・9月3日の2日間、富山県民会館にて開催された「北陸放送機器展 2024」に出展。有線インカム、新型インカム、オーディオミキサー、プロンプターなどの放送機器を展示した。

もっとも目立っていたのは、8Kで使える光伝送装置の最上位機種「NSR-X412」の展示だ。 PROTECHの光伝送装置は、小型・軽量化を実現したPSシリーズも有名だ。ただし、PS-470やPS-570は一回り小さいなどのメリットがあるものの、8Kや12Gを多く伝送には対応してない。

NSR-X412は、十分なBNCコネクタを多数搭載しており、12Gを標準で5本つけることが可能。8Kやバックアップとして4Kを使用できたり、リターンも12Gに対応。1台所有すれば、さまざまなシステムに対応することが可能だ。

ちなみにPROTECHはREDのシネマカメラに対応するPolarisやSIRIUSの光伝送システムの開発も手掛けているが、それらとはコンセプトが違うという。SIRIUSやPolarisはシネマカメラのブロードキャスト対応をコンセプトとしているが、PROTECHの光伝送装置は、どちらかというと何位でも使える汎用性や、現場の要望に合わせてある程度仕様を柔軟に変えられるのを特徴としている。

例えばリターンを増やしたりGenlockの信号を一個増やしたい、取り付けの部分などのオーダーメイドも可能だという。

ブースには、パナソニックのAG-DVX200+NSR-X412を展示。ST7と呼ばれるハンディカメラ用のリグと組み合わせて、普通のハンディカメラでも光伝送のシステムとして組むことができることを紹介。ゴルフ場の中継などの場合に高額なENGを使わなくても、ある程度の対応が可能だ。

光ベースステーションのNS-X4012GTS。LEDの表示で何の信号が通っているかがわかるようになっている

そのほかにも、PROTECH取り扱いシステムの提案として、ワイヤレスタリー「NXT920」の展示も気になった。スイッチャーから信号を親機で受け取って、アンテナユニットを通して各子機にワイヤレスでタリーの信号を飛ばすシステムで動作する。

周波数帯は920Mhz帯で、競合機種が使用している2.4GHz帯に比べると飛距離や通信の安定性などに優位性があるという。