
DxOは、CP+2025の会期に合わせ、「DxO PureRaw 5」を発表した。ブースでは、早速DxO PureRaw 5が初公開された。
PureRawは、カメラとレンズの性能を更に引き上げることが可能なRAW変換ソフトウェアである。わかりやすく説明すると、各カメラメーカーで撮影されたRAWファイルを現像前に清めるというものだ。清浄なファイルの状態で編集するための前段階のソフトウェアというイメージである。
具体的には3つの特徴が存在する。第一に、よりシャープな画像を実現する。PureRawで処理を行うと、独自のカメラとレンズのプロファイルである「DxOモジュール」を使用し、どのモデルでも最適なシャープネスを得ることが可能となる。
第二に、よりクリーンな画像を取得できる。ISOを最大限に高める自由を手にすることが可能となる。ノイズは除去され、色は正確になる。第三に、更なるディテールを実現する。デモザイキングとノイズ除去を同時に同レベルで行い、最大のクオリティと最大の精度を実現するという。
使用方法は、単独でもプラグインでも使用可能である。DxO自体は「photolab」と呼ばれる総合的な画像編集ソフトウェアも提供しているが、多くのユーザーは、Lightroomなどと組み合わせてDxOのツールをプラグインから連携して使用しているという。LightroomやCapture Oneなど連携が可能となっている。

今回の目玉であるPureRaw 5の一番大きな変更点は、部分調整の搭載である。マスクを使用して、顔の部分だけノイズを消すというような、そのようなことが可能になった。以前のバージョンでは画像全体が一括処理されていたが、処理の範囲を自分で決定できるようになった。当然、処理能力も僅かに高速化されている。
例えば、結婚式の撮影がある場合、ドレスのディテール、ブーケ、花束等の細部を強調したい一方で、顔などはソフトにしたいといった状況がある。それは後の編集工程でも調整可能であるが、本当に最高のクオリティを追求するのであれば、最初に最高の処理を行うべきであるという考えだ。DxOの強みはそこにあり、他社が提供できない技術を提供できるという点である。
もう1つの特徴は、ベイヤーとX-Transセンサー向けのRAW処理エンジン「DeepPRIME 3」の導入である。RAWファイルから更なるディテールを引き出すことが可能になっている。
更に、新しいインターフェースの採用により、PureRawが更に使いやすくなり、再設計され、これまで以上に容易に利用できるようになった。DeepPRIME XD3 X-Transベータ版の提供も行われる。富士フイルム製品のユーザーは、次世代のノイズ除去と抽出部分を早期に利用可能である。
DxO PureRaw 5は2025年4月15日に公開予定である。価格は永久ライセンス制であり、新規ライセンスは16,999円、バージョン3またはバージョン4からのアップグレードは10,999円である。リリースは2025年4月15日を予定している。
