NABのBlackmagic Designブースで大きな注目を集めていたのが、今回発表された新開発のカメラ「URSA Cine Immersive 100G」である。

これまでもイマーシブ(没入型)カメラは存在していたが、従来はポストプロダクションで編集を行い、完成コンテンツとして仕上げるワークフローが主流であった。これに対し本機は、「ライブでの活用需要」を背景に、イマーシブ映像をリアルタイムで扱うことを前提とした設計がなされている。

本機の背面には100Gポートが搭載されており、内部エンコーダーでProResに変換された8K×8K・90pの左右両眼映像を、そのまま100G回線で伝送できる構造となっている。

会場のデモンストレーションでは、4台のカメラ映像をそれぞれDeckLink IP 100Gで受信し、Thunderbolt経由でMacに取り込む構成が採られていた。Mac側でエンコード処理を行い、SRTプロトコルを用いて配信が実施されている。サンプルアプリ上では、4台のカメラ映像をリアルタイムに切り替える様子が確認できた。

カメラを切り替えると、Apple Vision Proで視聴している映像も即座に切り替わる。遅延は極めて少なく、グローバル配信にも対応可能なレベルに達していた。イマーシブ映像のライブ制作という新たな領域に対し、実用性を伴ったソリューションを提示した点は評価に値する。