アスク社が扱うファイルベース関連製品群が一堂に会する
アスクは、収録、編集、配信、送出システムといったワークフロー全体においてキーとなる製品を扱う総合商社だ。InterBEE2010でもこれらの製品群を3つのセクションに分けて展示が行われた。新製品としてAJA Ki Pro Mini、AJA KONA 3G、AJA Hi5-3D、Telestream Episode 6、Cache-A Library24のほか、ATTOやCineForm、Dulce、G-Techなどの製品も出品された。
InterBEEに合わせて取り扱いメーカからも開発者や関係者が来日していたため、直接話を聞くことができた。アスクが取り扱う製品を注目の商品と合わせ、今回は、人にフォーカスしながら見ていこう。アスク社が目指すものが見えてくるだろう。
- AJA Video SystemsプロダクトマネージャーJON THORN氏
- Cache-Aマーケティング&セールス担当副社長Mark Ostlund氏
- Telestreamビデオセールス Steve Ellis氏
- Rorke Data グローバルマーケット ディレクターScott McCallum氏
- CineForm Don Reigle氏
- ATTOインターナショナル・セールス・マネジャー Kurt Beyer氏
AJA 送り出す様々な製品群
AJA Video Systemsは、収録から編集、3Dに至る様々なソリューションを展開。特にファイルベースでワークフローを組み立てるのが当たり前となった昨今では、AJAの製品でシームレスにシステム構築できる製品展開はありがたい。 ブースでは、Ki Pro MiniでProRes収録することで編集時のコーデックと統一が図れ、しかもカメラ収録時に高画質化も図れ、同時にバックアップ収録も行えるといったメリットのあるファイルベースソリューションや、CineFormとの連携により3D編集対応可能なビデオキャプチャーカード KONA 3G、3Dモニタリングとして民生用のモニターを利用できるHDMI 1.4a対応のHi5-3Dといった新製品を中心にしたシステム提案が行われていたが、非圧縮、2k、3Dというトレンドをしっかり押さえたソリューションは、現場の人間ならずとも興味をそそる展示となっている。
-今回の見どころは?
今回IBCで発表した新製品Ki Pro MiniとKONA 3G、Hi5-3Dのほか、Ki ProもファームのバージョンがVer2.0になることで、複数台利用のギャングレコーディング機能やRS-422デバイスコントロール、8ch SDI エンベデッドオーディオ等がサポートされました。
Ki Proは、Apple ProResフォーマットを採用しており、収録したフォーマットがFinal Cut Pro編集フォーマットと同じなので、編集時の劣化がなく、一般的な小型カメラが採用している記録フォーマットより高画質です。最近では小型でも性能のよいレンズ交換ができるHDビデオカメラや大判の撮像素子を採用したレンズ交換ができるカメラも開発されており、こうした小型ビデオカメラと組み合わせて撮影することを想定すると、より小型化したモデルが必要というニーズに応えKi Pro Miniが開発されました。
AJAではお客様の要望を反映した製品作りを目指しています。Ki Pro Miniは、汎用性の高いCFメモリーカードの採用や金属製のボディを採用し、非常にコンパクトで頑丈な設計になっています。オプションとしてマウントプレートを用意しており、このプレートをKi Pro Miniに装着することで、Vマウントやゴールドマウント、PAGマウントといったバッテリープレートが装着することができます。
こうしたバッテリーマウントには、Dタップ装備で、ここから電源を供給するとともに、7.2Vや8.4V系の出力を備えたバッテリープレートを使えば、小型ビデオカメラにも電源供給することができます。1つのバッテリーでKi Pro Miniとカメラ、工夫すればLCDモニターや小型ライトなどにも電源供給でき、電源周りをシンプルにすることができます。
また、ハイドロスタットアームでカメラの上にぶら下げるような格好でセットしたり、クランプなどと組み合わせて三脚のパン棒などに取り付も可能です。Ki Pro Miniは、Ki Proのようにアナログ入力や出力、コンバーター機能は搭載されていません。現場でのプレビューやより長時間記録が必要な用途にはKi Proを、収録を中心とした用途にはKi Pro Miniを選択していただけると良いと思います。基本的な操作やディスプレーなどはKi Pro、Miniともに同様になっています。
-その他の商品KONA 3GやHi5-3Dはどうでしょうか?
KONA 3Gは、10bit非圧縮対応で、アップ/ダウン/クロスコンバーター、DSK、3Dのモニタリング機能を搭載、2K解像度までサポート。高機能かつ高性能でありながら非常にローコストなので、映像作家やフリーで仕事をしている方などでも導入していただけると思います(28万1400円)。カメラなど制作機器がアフォーダブルな方向へ向かう中、ポストプロダクションも個人でシステム導入して作業する形態が増えてくるものと思います。
Hi5-3Dは、小型コンバーターのシリーズのひとつですが、2chのHD-SDI信号を3Dに対応したHDMI信号に変換することができます。これにより、民生用の安価な3Dモニターを使用することができます。HDMIのVer1.4aに対応しており、サイドバイサイド、トップアンドボトム、フレームパッキングといった業界標準の3D方式をサポートしていますので、ほとんどの3D対応モニターに対応することができます。また、ミラーを使った3D撮影リグでは、片方のカメラの映像を反転させる必要がありますが、こうした機能も搭載しています。
Apple ProRes422コーデックによる高画質収録を実現したポータブル メディアレコーダー Ki Pro / Ki Pro Mini。Ki Pro Mini は、SDIおよびHDMI入力が可能で、Apple ProRes 422、Apple ProRes 422 HQ/LT/Proxyなど4種類のProRes収録に対応している。価格は281,400円
CineFormによる3D編集にも対応したビデオキャプチャーカード KONA 3G。10bit非圧縮の3Gの入出力のほか、SD/HD-SDI、Dual Link、2Kにも対応している。また、10bitのアップ/ダウン/クロスコンバーター/ダウンストリームキーヤーのほか、HD/SD SDI入出力やHDMI 1.4aによる民生用S3D対応モニターで3D表示が可能。価格は281,400円、K3G-Box61,950円
AJA Hi5-3Dは2系統のHD-SDI出力を3Dに対応したHDMI信号(HDMI 1.4a)に変換することができるほか、画像の反転も行えるので、ミラータイプの3Dリグなどに搭載したカメラからの信号を民生用のモニターなどに表示することが可能。
Cache-A マーケティング&セールス担当副社長Mark Ostlund氏に訊く
Cache-Aマーケティング&セールス担当副社長のMark Ostlund氏
Cache-Aは、2008年にQuantum CorporationからスピンアウトしたPhil Ritti、Mark Ostlund、Tom Goldbergらによって設立された会社で、映像系ファイルのテープバックアップソリューションとしてPro-CacheとPrime-Cacheを開発。日本ではアスクが販売している。今回新製品としてPro-Cache4またはPro-Cache5と組み合わせて使用するライブラリーシステムPro-Cache Library24が出品された。Pro-Cache Library24は12スロットのLTOマガジンを2基搭載することが可能で、最大36TBものアーカイブが可能となっており、ライブラリーマネージャーにより、Pro-Cache Library24内に収納されているLTOテープを1本ごとに管理することが可能だ。
Cache-Aという社名は、テープドライブとハードディスクをビルトインし、お互いの良い部分を利用したNASアーカイブシステムということで、ハードディスクをキャッシュとして利用した製品から連想されると思いますが、ほかにもフランス語でクールとか重要な物という意味もあるんですよ。
我々は、Quantum CorporationのためにA-Series SDLTやLTO製品を開発した最初のチームの重要なメンバーで、彼らがプロフェッショナルビデオの業界に適した製品開発をするためのコンサルタント業務を行っていました。そこで得た知識を元により映像業界の方たちにとって必要なアーカイブシステムはどのようなものなのかを具現化したのがPro- CacheやPrime-Cacheといえます。Webブラウザーから簡単に操作を行えるほか、テープに記録された内容は本体でも管理しているので、テープの内容を読み出さなくても、そのテープに記録された内容をすぐに参照出来るようになっています。また同じネットワーク上に複数のシステムがある場合は、どのシステムで記録されたテープでも内容を参照することができます。
Pro-CacheやPrime-Cacheは、NAS接続だけでなくUSBやSAS、eSATA、ExpressCard ストレージデバイスを直接接続することができ、スタンドアローンで動作させることもできます。つまり、メモリーカードリーダーやハードディスクなどを接続することで、カメラで収録したフラッシュメモリーやラップトップコンピュータで編集したプロジェクトデータなどを保存したリムーバブルハードディスクなどを接続してデータをバックアップしたりアーカイブすることができるのです。このあたりが、一般的なテープアーカイブシステムと大きく異なるところでしょう。
Pro-Cache Library24は、LTOテープ12本装填マガジンを左右に配置したもので、大量のデータをアーカイブするようなユーザーのために開発したものです。LTO-5のテープは1本で1.5TBの記録ができますが、複数のカートリッジをまたいでアーカイブ可能なので、1つのマガジンで最大18TBのアーカイブができます。テープは1本ごとにIDとVolで管理されていますので、バラバラになっても大丈夫です。また、バーコードによる管理にも対応しています。
ファイルベース化が進む中で、今後さらにアーカイブが重要になってくると思います。Cache-Aのプロダクトは、比較的小規模なプロダクションから大規模なところまで様々なニーズに答えることができるソリューションとなっています。また、長期間にわたっての保存性や新たな機種が開発されたときの互換性なども保証されており、安心して導入できるシステムと言えるでしょう。
Telestream Episode 6/Vantage ビデオセールス Steve Ellis氏に訊く
Telestreamはトランスコーディングや配信などのソリューションで成長を遂げている注目のメーカーだ。9月のIBCでは新製品や新バージョンのほか競合メーカーの買収を発表。Inter BEEではそこで発表されたファイルベース製品のEpisode 6とVantageを展示していた。早速、Telestreamのビデオセールス担当Josh MacMahon氏に2つのソフトの特徴を聞いてみた。
TelestreamはIBC 2010でトランスコーディングソフトの新バージョン「Episode 6」を発表しました。特徴はトランスコードが高速にできる「パラレルエンコーディング」です。Episodeがインストールされているマシンを使ってネットワークを組むことができ、複数のジョブを並列に計算することによって極めて高速にトランスコードを終了させることが可能です。パラレルエンコーディング機能は3種類のグレードによって対応が異なります。グレードの低い「Episode」で1ジョブ、ミドルグレードの「Episode Pro」で2ジョブ。上位グレードの「Episode Engine」は無制限です。
また、Episode ProにはDVDやWeb、ポータブルデバイス向けのEpisodeの対応フォーマットのほかにH.264やMPEG-2 Transport Streams、GXFやMPEG-2 transport streamsといった業務用フォーマットをサポートしています。Episode Engineだけには複数のノードに1つの長いファイルを分散してトランスコードをさせる「Split-and-Stitchテクノロジー」を搭載しています。この機能は、CPUのキャパシティなどを考慮して分散するもので、各ノードのキャパシティをフルに使って、作業を行うことができます。
もう1つ展示を行ったソリューションはビデオワークフローを効率的に統合する新ソフトが「Vantage」です。メインターゲットは放送局です。トランスコードする前と後のファイルの内容をチェックして、問題がある場合は知らせるだけではなく、問題がある前に戻って再度トランスコードして直すということができます。そのワークフローを作るためのユーザーインターフェイスも、極めてユニークなものになっています。競合ソフトを挙げるならば業務用オートメーションソフトウェアエンコーダの「Agility」でしたが、そのグループをTelestreamは買収しました。Vantageと同じような機能を持った競合ソフトはないでしょう。
Rorke Data Galaxy Aurora グローバルマーケット ディレクター Scott McCallum氏 に訊く
「Galaxy Aurora」は、ディスクアレイ業界で老舗のRorke Dataがメディアエンタテイメント市場向けにリリースしているRAIDストレージだ。高速転送を実現しながら価格が安いことから、ブースでの注目度も高かった。ハードウェアの特徴などについてRorke DataのグローバルマーケットディレクターScott McCallum氏に伺った。
Galaxy Auroraはメディアエンターテイメントの中でも、2K、4Kと非常に高速な転送を要求しているところに向けて設計されたソリューションです。RAID 6のDASまたはSANとして利用可能な8GbitファイバーチャネルインフィニバンドRAIDストレージです。RAID 6で2300MB/s以上の速度を維持できます。24ベイのGalaxy Auroraと、12ベイのGalaxy Aurora LSがあり、2ポートまたは4ポートのFibre Channelのホストバスアダプタを1枚または2枚挿して、最大8つホストポートまで増設できます。スイッチなしで8Gbitファイバーチャネル接続を行うことが可能で、シートライセンスは不要なのでSANの共有ストレージを低コストで構築することができます。
Galaxy Auroraの特徴はソフトウェアをベースにしたソリューションであることです。ハードウェアのRAIDの場合は、いろんなコンポーネントのアップデートのたびにドライバやファームが各デバイスを追従できているかというと、そうではありません。しかし、ソフトウェアのRAIDの場合は新しいコンポーネントをすぐに採用できたり、高速な環境を実現できるのです。また、ドライブが故障をしてリビルドをした場合、ハードウェアRAIDが24時間ぐらいかかったとしたら、Auroraの場合は4時間でリビルドできます。
Rorke Data独自の機能としては、「Real Time Initiator」と呼ばれるパフォーマンスのチューニングツールが用意されています。アクセスが片寄った場合にReal Time Initiatorで調節することによって転送レートの落ち込みをケアして、常に転送レートを維持できるようになります。
先日、ASKの木下さんがRorke Dataにきてテクニカルの研修を受けまして修了しました。Aurora全般だけでなく、SANのマネージメントソフトなどの部分も含めてたトレーニングです。ASKでは安心して、お客様に広くご案内できる環境が整ったわけです。これからは今まで以上に商品のもっている機能を最大限に生かせる形でコンサルティングやアフターサポートが可能です。
CineForm Neo 3D ワールドワイドセールス Don Reigle氏が語る製品の魅力とは?
CineFormはロスレス並のクオリティと、情報を保持するコーデックで有名なメーカーだ。Inter BEEでは3Dにも対応しているCineFormの最上位グレード「Neo 3D」がかなり注目を集めていた。Neo 3Dの魅力をCineFormのワールドワイドセールス担当Don Reigle氏に聞くことができた。
CineFormは8年目の会社で、ハイエンドなコーデックの開発やCineFormと呼ばれるソリューションを販売しています。コンシューマ向けの「Neo Scene」から4Kに3Dをサポートした「Neo 3D」まで幅広い領域をカバーする製品を発売しています。今回のInter BEEではKONA 3Gが日本で初めてお披露目となりましたが、これに合わせてCineFormもKONA 3Gに対応した新しい新機能を追加しました。今までインジェストをCineFormコーデックでキャプチャすることができなかったのですが、それができるようになりました。また、一番のビックニュースは3Dファイル、ステレオ専用のファイルをKONA 3Gを使ってキャプチャすることができるようになったことです。
CineFormはほぼすべてのビデオ編集ソフトアやエフェクトソフトに対応しています。ソフトウェアコーデックをインストールして、各編集ソフトのタイムラインに置けば、他のコーデックと同じように編集や再生が可能です。 CIneFormのソフトウェア「First Light」でCineFormコーデックが持つアクティブメタデータのパラメータを変更すれば、編集ソフト側でそれをリアルタイムに確認することができます。もちろん出力もリアルタイムに行え、例えばSDI出力を持つAJAのボードを使用していれば、FIrst Lightで調整した結果がSDIで出力されます。
また、色情報や再生情報などのパラメータを非破壊に編集が可能です。通常のソフトはカラーコレクションなどをするとデータはその時点で精度がなくなっていきます。例えば、従来の編集ソフトは暗くすると、255、255、255のRGBになり、そうなったデータは2度と元に戻すことができません。しかしCineFormはデータ自体は壊していませんので、パラメータを変えるだけでオリジナルデータに戻すことができます。撮った段階から色を変えていき、最後のフィニッシュの段階で、「だめだ」と思ったら、その場ですぐに最初の状態に立ち戻って調整し直すことができます。シリコンイメージング社のデジタルシネマカメラ「SI-2K」を使えば撮影からフィニッシングまで非破壊でずっと進めることも可能です。
あと、3D編集もリアルタイムに対応しています。Final Cut Pro対応のプラグインで3Dの視差調整ができるものがありますが、ちょっといじっただけでレンダリングが必要になります。一方、CineFormはリアルタイムで変更内容を反映し、再生します。もちろん、コンバージェンスの調整もリアルタイムで確認可能です。例えばカットのつなぎとかで、前のカットの視差は引っ込んでいたのに次のカットになったら飛び出していたら、目が痛くなります。それをキーフレームを打ってだんだん飛び出させて、次のカットにつなげるといった作業もリアルタイムで可能です。
2週間トライフリーに対応したソフトをダウンロードできるので、皆さんのマシンで使ってみてください。
ATTO ホストバスアダプタ/iPBridge インターナショナル・セールス・マネジャー Kurt Beyer氏に訊く
ATTOはストレージアダプタやホストバスアダプタを発売しているメーカーだ。古くから高速転送の必要な市場向けのホストアダプタメーカーとして有名で、SCSI時代のMacユーザーにはお馴染みのブランドではないか。ブースでは、独自の技術を搭載したFibre ChannelやSASのホストアダプタ、Fibre Channelストレージをネットワークからアクセス可能にするiPBridgeなどを展示していた。これらの製品の特徴をインターナショナルセールスマネジャーのKurt Beyer氏に話を聞いてみた。
ATTOの正確な発音は「アトー」です。日本ではあまりいい名前ではありませんね。すごくハイスピードなものを作っているのに、日本語だと「アト(後)」ですから(笑)。ATTOは今年4月に行われたNABにも結構大きいブースで出展しました。この展示会にはストレージネットワークソリューション大手の他社メーカーは出展していません。米国の映像制作の世界はほとんどATTOです。映像業界において、ワールドワイドで有名な存在です。
現在、ATTOから発売されているホストバスアダプタは大きく分けて2シリーズです。1つはFibre Channelで、もう1つはSAS。Fibre Channelのほうは4Gb/sと8Gb/sがあります。ATTOの製品の特徴は、スムーズなデータストリームです。ビデオの世界で大事なのは、転送レートが落ち込まないことです。
例えば、1ストリーム10ビットでHDのビデオの場合、だいだい1ストリームあたりに必要な転送レートを200MB/sとします。2ストリームだったら400MB/sないとできません。3ストリームだったら600MB/sという計算になります。しかし、インターネットのダウンロードしているときの転送速度のように、ディスクの転送レートもたまに早くなったり、遅くなります。そして、遅くなったときにコマ落ちが発生して大変なことになります。ビデオの世界にトップスピードは関係ないのです。
そこでATTOのホストアダプタは独自の「Advanced Data Streaming」(ADS) という技術を搭載しています。通常のカードは、ドライブにデータを送るときに、「データを送る」→「データを書く」→「次のデータを送って下さい」という順番でコマンドをリクエストします。ADSを使うと、「データを書く」→「次のデータを送って下さい」という前にデータを送り、アクセラレーション制御をしてスムーズなデータストリーミングを実現します。ドロップフレームの心配はありません。ADSはFibre Channelだけの特徴ではなく、SCSIにもSASのホストカードにも搭載されています。
ほかに展示しているのはiSCSIブリッジ「iPBridge 2700R/D」です。4つのGigabit Ethernetと2つの4-ギガビットFibre Channelポートを搭載しています。例えば、MacBookProにはFibre ChannelもSASのポートもありません。しかし、Gigabit Ethernetはあります。それを使ってFibre Channelのストレージにアクセスできるのです。4ポートあるので、チームでアクセスすることもできます。iMacでもかまいませんし、Windowsも混在できます。
次のバージョンは、10GBから6GのSAS、10GBから8GのFibreのiPBridgeも現在開発中です。