会場全体に“4K”の文字が躍る、今年のInterBEE2013
各社が提案する業務用4Kモニター各種
会場全体に“4K”の文字が躍る、今年のInterBEE2013。2020年東京オリンピック開催決定が次世代放送への更なる高解像度化を後押しすることが叫ばれる中で、いよいよ本格的なOVER HD時代へのスタートを実感させる今回の開催となった。まず目についたのは大手メーカーの業務用4Kモニター新製品。業務用液晶モニターを先導するパナソニックから本日発表になった31型4K液晶モニター『BT-4L H310』は、同社初の業務用4Kモニターとして、フル4K(4096×2160)とUltra HD(3840×2160)の両方解像度と、DCI(P3)色域をクリアした画質と色再現性を実現した4Kモニター。LUTアップロードによりデジタルシネマワークフローにおけるカラーマネージメントに対応、さらにズーム、フォーカスーインーRED、Y-MAPなどの撮影アシスト機能や3種類の4K入力(3G-SDI、DisplayPort、HDMI)、AC/DC電源対応など、どこの現場でも活用できる制作用リファレンスモニターとしての機能を充実させた。
一方、市場初参入のキヤノンは、昨年の春から展示会毎に参考出品をしてきた30型4Kディスプレイ『DP-V3010』をようやく正式発表。Canon Log対応のピクチャーモード搭載など、業務用制作のための4K仕様に加えて、CGなどグラフィック分野での仕様なども考慮したほぼA3サイズ=4096×2560(16:10)の画角を採用。
パナソニックは280万円、キヤノンはオープン価格だが、市場予想価格300万円程度と、4K制作始めるための次世代リファレンスモニターの選択にあたって、求められるコアコンピュタンス・テクノロジーは何なのか?改めて正面から考える時期が来ている。
txt:石川幸宏 構成:編集部