いよいよ4Kの夜明けが来たが…
開発当初から4K制作を睨んで開発を進めて来たRED DIGITAL CINEMA。ついに実装された、6K DRAGONセンサー搭載の『EPIC DRAGON』が日本初公開された。クオリティ4K制作のための6Kセンサー搭載という目的からか、ライブ出力の4Kスルーアウトなどは一切装備せず、日本の4Kソリューションの中核になりつつあるライブ中継用途などは完全眼中にない。
しかも日本円にして約170万円前後になるだろうと予測されるセンサー交換だが、すでに予約申し込みや問い合わせが急増しているようだ。さらに今春のNABで発表になった、ローリングシャッター現象を軽減する「Motion Mount」もInterBEE会場に登場。こちらも近日リリース予定で、これはセンサー前のレンズマウント部にローリングシャッター制御機能とともに、電子NDフィルターが同梱されたもの。
もちろんEFとPLマウントがある。放送を中心とした4K制作へのロードマップを見据えた展示が多い中で、HD以上の高解像度の用途目的を再考する良い機会となっている今年のInterBEE。4K8Kという高解像度映像の付加価値を高めるものとして注目なのは、何も放送キー局等の動きだけではない。地域の美しい自然や文化遺産を高精細アーカイブとして有機的に活用して行こうという動きがある。
株式会社プラットイーズでは、徳島県神山町での活動として、地域の文化や自然の光景を4Kコンテンツとしてアーカイブ収録する企画を推進。また全国的にも有名な高IP網のインフラ整備で、直下型地震時のデータ隔離アーカイブ場所としてのビジネス発想など、4Kを軸とした多様性・実用性が垣間見えて来ているのも今年の特長だろう。
txt:石川幸宏 構成:編集部