始まった4K。撮影、編集、記録、プレイアウトと課題は山積み!

今回のInterBEEの大きなキーワードは「4K」である。実際に4Kという言葉は昨年も大きく取り上げられていたのだが、いよいよ新しい高解像度の世界を目前に各社大きな盛り上がりを見せている。

■4K撮影 | RED

4Kのカメラといえば、おそらくRED Digital Cinemaが発売したREDが実質的な1号機といっていいだろう。その日本でのリリースが2008年であったということは、ここまで5年がすでに過ぎていることになる。ようやく訪れるポストHDの幕開けに、来場者も様々な興味を持っているはずだ。

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そんなREDが、ようやく新型の6Kカメラである「DRAGON」の日本初展示に踏み切った。実際のリリースはおそらく年末か来年初頭と予想されるのだが、ダントツのハイスペックを誇る6K解像度は、フレームレートも6Kで100fps、4Kで150fpsというその名にふさわしいテクノロジーを搭載している。最終的な出力が4Kであっても、余裕の収録が可能になるわけだ。今回はカメラのみならず、4KプレーヤーであるREDRAYや、グローバルシャッター機能や電子NDフィルターなどを搭載したMotionMountなど、様々な新周辺機器もリリースした。

■4K編集 | Adobe
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Adobeブースでは、10月31日にメジャーアップデートを果たした、Adobe Creative Cloudの紹介が大々的に行われた。2013年にノンリニア編集ソフトで日本シェアナンバーワンになったPremiere Proや、After Effectsといったツールの4Kソリューションや新機能を一日14回のデモで紹介。ネイティブ編集を中心とした4Kワークフローで、次世代の編集メソッドで多くの来場者を集めていた。SONYやCanon、RED、BMDといった各社カメラコーデックへのネイティブ対応も果たし、これからの期待も非常に高まる。

■4Kリアルタイムプレビュ | Matrox
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Adobe Creative Cloudに併せて、4Kリアルタイムプレビューを可能にした再生カード「Mojito 4K」がMatroxより発売になった。Mojito 4Kは4K60pまでに対応した待望の再生カードでPremiere Proなどと連動して、4KのリアルタイムプレビューをSDI4本で行うことができる。

■4Kモニター
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昨年はSony PMW-F55などの4Kカメラが話題になったが、今年は「いかに4Kを扱うか」というワークフローに注目が集まった。SONYやCanonのブースでも4Kモニターが展示され、多くの人を集めていた。そういった意味でも編集や、アウトプットなどのソリューションをどう構築するかがこれからの話題になりそうだ。

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txt:江夏由洋 構成:編集部


Vol.03 [BrushUP! InterBEE2013] Vol.05