ニコンはブースに掲げられたNikonのロゴに「At the heart of the image」を掲げて、カメラから双眼鏡、ソフトウェアのほか、タッチ&トライのコーナーや、2つの講演ステージやフォトギャラリーなどを含む広いブースを展開。

デジタル一眼レフカメラのフラッグシップモデルとなる35mmフルサイズセンサーを搭載したD5や、DXフォーマットセンサー(APS-C)搭載のD500、1インチサイズの大判センサーを搭載したコンパクトデジタルカメラのDLシリーズとしてDL18-50 f/1.8-2.8やDL24-85 f/1.8-2.8、DL24-500 f/2.8-5.6のほか、カメラの前後に2つの広角レンズを搭載したカメラを備え360°全方位を撮影ができる同社初のアクションカメラKeyMission 360などを出展した。

こうしたカメラの殆どはBluetoothによりスマートデバイスとの常時接続を可能にするSnapBridgeに対応しており、撮影画像の伝送やリモート撮影などに対応するという。SnapBridgeはBluetooth low energyによって、消費電力を抑えながらもカメラとスマートデバイスのシームレスな接続を可能にしたもので、App StoreやGoogle Playから無償でダウンロードできるアプリをiOSやAndroid端末にインストールして使用することで、最初に1回だけ接続設定を行うことで、SnapBridge対応のカメラと常時接続でき、1台のカメラに対して5台までのスマートディバイスとペアリングが可能となっている。これによりスマートディバイスから日時・位置情報の同期や撮影中でもHDサイズの写真を自動送信できるほか、SNSやNIKON IMAGE SPACEに簡単に画像をアップロードすることができる。

カメラ前後にフィッシュアイレンズのカメラを搭載した全周囲撮影カメラといえばリコーイメージングのTHETAがすでに発売されているが、KeyMission 360はアクションカメラとして水深30mまで対応のほか2mの耐落下衝撃性能などを有しているほか、4K(UHD)動画記録やカメラ内で合成することが可能となっており、活用シーンやコンセプトが異なるようだ。

フラッグシップD5と初のアクションカメラKeyMission 360に注目

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D5はAF・AE追従で約12コマ/秒の高速連写機能や新開発のマルチCAM 20Kオートフォーカスセンサーモジュールを採用した153点AFシステムのほか常用感度ISO102400、増感時ISO3280000相当(Hi 5)まで可能など報道カメラマンが求める基本機能をブラッシュアップ

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タッチパネル採用の3.2型約236万ドットの高精細画像モニターを搭載したD5の背面操作面。大量の撮影画像を素早く確認できるフレームアドバンスバーや文字入力のタッチ操作などにも対応している

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D5と同等の新世代の153点AFシステムを搭載したほか、約10コマ/秒の高速連続撮影が可能なD500。4K UHD(3840×2160)動画やカメラとスマートデバイスをシームレスにつなぐアプリSnapBridgeにも対応している

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同社では初となるアクションカメラKeyMission 360。アクションカメラはピントの問題などで通常ワイドレンズが搭載されており、それがHDになることで高精細なワイド画面が主観映像の臨場感を産んだといえるが、ニコンはそれを一気に360°に拡張した。HMDなどと組み合わせた疑似体験的な視聴や360°画面の再現方法など視聴方法との組み合わせによっては新たな映像世界が開けそうだ

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KeyMission 360保護ジャケットや吸盤のついたマウンター、手持ち撮影用スティック、リモコン、装着用バンドなどアクションカメラとして定番のアクセサリーなども用意されるという

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ブース左側に設けられたデモブースで行われていたD500のデモンストレーション。ちょうど午後になり一般来場者が入場してきたということもあるが、ブース前を通るのも大変なくらい多くの人が集まった

ニコンブース 360°全天球動画

RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)