ドローンといえばDJIといっていいほど認知度の高い同社だが、ときおり一般人が飛ばしたドローンの墜落事故がニュースを賑わしている。国内ではドローン特区を設けたり産学連携でドローンの産業利用などを推進しており、DJIでも一般向けドローンだけでなく業務用のドローンや撮影用のジンバル、Osmoのようなカメラへと拡大している。

今年の同社はそんなことが背景にあってか、業務用途を見込んだサーモグラフィーカメラZenmuse XTを搭載したドローンを出展していた。カメラは産業用のサーモグラフィーカメラメーカーFLIRにより開発されてもので、用途に応じて4種類の焦点距離のレンズが用意されている。これにより、ソラーパネルの検査や消火活動、農業用途、災害救助や調査などの利用を見込んでいるという。会場ブースではこうした産業用の利用を想定したドローンの他に、現行ラインナップのInspire 1や、Phantom 3シリーズ、ジンバルシステムRONIN、Osmoのほか、ドローンシミュレーターなどが出展された。

もはや恒例ともいえるデモフライトも行われており、飛行中のドローンをつついたりしても安定した飛行が可能なことをアピールしていた。ドローンはうまく利用すれば様々な方面での利用が期待されているが、ホビー用途では運用する側のモラルが問われることとなり、同社でもその点慎重になってきているようで、いつもなら割引券などを大量に配布していたが、今年は派手な拡販は控えている印象であった。

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新製品となるサーモグラフィーカメラZenmuse XTで撮影すると温度分布が色で表示される。カメラは640×512(30Hz)、デジタルズーム2x/4x/8xと336×256(30Hz)、デジタルズーム/2x/4xがある

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赤外線カメラZenmuse XTを装着した開発者向けドローンMATRICE 100。Zenmuse XTはInspire 1に搭載することも可能

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Phantom 3 Professional。Phantom 3は他にもPhantom 3 ADV、Phantom 3 STANDARDといったバリエーションがあり同社のメインストリームとなっている

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デモフライト中のPhantom 3からの画像は周囲のモニターに表示されていた

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Osmoはこうした展示だけでなく来場者に貸出を行っていた

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Osmoの撮影をより便利にする各種アクセサリー

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産業用ドローンSpreading Wingsにマイクロフォーサーズカメラを搭載した展示

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DJIフォーカス。カメラのフォーカスをワイヤレスでマニュアル操作できる。DJI Zenmuse X5カメラシリーズのほか、デジタル一眼などのレンズでも利用可能

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DJIフォーカスのコントローラー。OLED表示メニューにより、フォーカス動作の微調整やプログラミングおよびカスタマイズが可能。着脱可能なマーキングリングやエンドポイントの調整が可能

DJIブース 360°全天球動画

RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)