いま世界が注目する新たな映像市場、そして今後新たな市場拡張が見込まれる分野の注目製品にフォーカス。特に今年はシネマレンズをはじめとする手頃で高性能な光学系製品が活況(活況を呈している)だ。6、7年前から始まったデジタル一眼レフによるムービー撮影の市場の広がり、そこから派生した大判センサー搭載によるシネマカメラの登場・拡充によりカメラとしての映像表現の幅は拡がったが、対応するレンズは新たな市場に見合う性能のレンズの供給が充分ではない状況が続いていた。ここに来て低価格と機能を兼ね備えた高品質なレンズが一挙に出てきたことで、これからのビジュアルコンテンツ制作に見合った新たなレンズ・光学系機器に注目が集まりそうだ。
その他の分野でもドローンなどの特殊撮影機材、大小のジンバルなどカメラスタビライズツール群、そして今年話題のVR関連機器とソフトウェア、さらにIP利用の新製品などのキーワードとともに、手近な最新技術をオールラウンドに見て回るコース。
プロユースのビデオ三脚から、DSLRや小型ビデオカメラ用のビデオ三脚、一脚、スマートフォン向けアクセサリーなどの三脚・雲台製品を中心に、LEDを含むラィテイングサポート機材やカメラバックパックなどアクセサリー全般を取り扱う。ベストセラーのフルードビデオ用一脚が新たにリニューアルして登場。また新トラベル用ビデオ三脚befree liveも展示している。
バッテリーメーカーの老舗Anton/Bauerを始め、三脚メーカーのSachtler、Oconnor、Vinten、照明器具のLitepanels、ワイヤレス映像送信システムのTeradek、ビデオカメラバッグのPetrol、スクリプターのAutoscriptなど、数々の名門メーカーを傘下に抱えるヴァイテックビデオコムのブースでは、各メーカーの新製品を一堂に揃えて展示。
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ナックイメージテクノロジー/カールツァイス (ブース#7416、7417) |
ナックイメージテクノロジーではARRI製品を中心にALEXA SXTなどを展示。またアンジェニューの後玉交換による新発想のシネマレンズType EZシリーズなども注目。カールツァイスの新製品ライトウェイトズームLWZ.3は、スーパー35mmセンサーカバーのイメージサークルを持ち、約5倍のズーム比とプライムレンズに匹敵するシャープネス・コントラストを誇る。またCP.2やCZ.2と同じくIMS交換マウントを採用しており、各社のカメラシステムに対応。
4K/8K対応の放送用・シネマ用フジノンレンズを中心に展示。シネマズームレンズの4K20-120mm CABRIO XKをはじめとするコンパクトなシネマレンズシリーズや、今年はミラーレス一眼のフラッグシップ機X-T2も4Kムービー撮影×同社独自のフィルムシミュレーションにも対応したことで、同社初のInterBEEにて小型一眼カメラの展示参加となる。また9月発表の中判ミラーレスカメラGFXなど同社によるカメラ新技術の展開にも注目。
カメラスタビライザーシステムのSteadicamからはFeefly MoVIやDJI Ronin用のサポートシステムSteadimateが登場。またTiffenのフィルターなど、多くのカメラ撮影サポート商品を扱う銀一。今回もキズがつきにくく汚れも拭き取りやすく、高コントラストで見やすくなるカメラ液晶保護ガラスのGRAMAS Extra Glassや、安価で高性能なRODEの各種マイクロフォン製品を始め、映像制作関連製品を多数展示。
同社初となるビデオ撮影用モノポッドHFMPを国内初披露。下足部分を強化するなど、自立運用を目的に設計されたモノポッドで、1カメで機動性を重要視するイベントビデオグラファーなどに向けた製品。ヘッド付き2.75kg、ヘッド無し1.8kg。カメラ耐荷重はヘッドなしで8kgまでと、一眼カメラや小型ムービーカメラ用途だが、87.5~189.5cm(ヘッド付)までの高低調整が可能。Libecブランドのビデオ用三脚の入門機、TH-650HDのリプレースバージョンTH-Xも展示。
コンパクトなボディに3軸ジンバルを備えた4Kカメラとビジョン・ナビゲーションシステムを装備したパーソナルドローンMavic Proを9月下旬に発表したDJI。ドローン機能のほか、動画撮影時のブレ補正が可能な小型3軸ジンバルも搭載。オートフォーカス機能を搭載したカメラは焦点距離0.5mを実現。縦方向90°に回転し、セルフィーや動画もポートレートモードで撮影が可能。4Kムービー収録は30fps、フル1080p HDならば96fpsまで撮影可能。CinemaDNG RAWにも対応した1,200万画素のカメラが搭載されている。
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ソニー/ソニービジネスソリューション (ブース#4406) |
大掛かりな放送設備などの放送局向け製品だけでなく、業務用の小型製品展示にも注目のソニー。小型コンパクトなソリューションにも近年力を入れており、今夏に発表されたコンパクトスイッチャーMCX-500は、小型軽量ボディにスイッチャー、オーディオミキサー、レコーダー、ライブストリーミング機能を搭載し、小規模イベントやライブハウス等での映像送出や収録を手軽に行える。その他小型カムコーダーの新製品HXR-NX5Rや、ミラーレス一眼カメラのαシリーズなども展示。
InterBEE初参戦となるシグマ。スチルレンズはもちろん、ユニークな発想とデザインによるカメラなどが持ち味の同社が、9月から本格展開し始めたCINEMA LENSシリーズ。元々世界のDSLRムービーユーザーに好評だったスチル用ズームレンズを、映像撮影向けにリプロダクトした低価格高性能レンズを展示。
業務用オーディオ・ビジュアル機器として、幅広い導入が進むローランド。NABで発表になったビデオスイッチャーV-1200HD。2M/E、2面のタッチパネル操作、I/Oも3G/HD/SD-SDIがBNCで10系統、HDMIは4:2:2、4:4:4それぞれ2系統ずつ搭載、出力は3G/HD/SD-SDIがBNCで6系統、HDMI 2系統搭載のビデオスイッチャーとなる。このV-1200HDを中心に、最新のAVソリューションをデモンストレーションを交えて一挙展示予定。新商品は、フルHD対応のAVミキサー「VR-4HD」。12月中旬に発売、希望小売価格はオープン。またV1HDの後継機種で3G-SDI/HDMIに対応したHDビデオ・スイッチャーV1SDIにも注目。
※掲載しているブース写真は過去に開催されたイベントのものです。