ソリトンシステムズはLAN通信のためのハードウェアやソフトウェアを手がけているが、映像伝送システムを10年ほど前に開発し、製品を世に送り出してきた。今回のNABではより小型軽量化を図ったモバイル画像伝送装置Smart-telecaster Zao-Sを出品した。Smart-telecaster Zao-Sは2017年3月に発表になったもので、H.265のハードウェアエンコーダを搭載しており、モバイル回線を3回線束ねることでHD-SDI、HDMI両方の入力映像をワイヤレスで伝送可能。
Smart-telecaster Zao-Sは内蔵バッテリーで約60分使用可能で外部バッテリーを併用して長時間の伝送も可能。Smart-telecasterに比べて体積で40%以下の小型化が達成されている。重量は約350g
会場では新製品であるSmart-telecaster Zao-Sのほか、先に発売されたSmart-telecaster ZaoやPCやスマホなどにインストールして使うソフトウェアベースのSmart-telecasterなどが出展されデモンストレーションが行われていた。
Smart-telecaster Zao-Sには最大3回線までの3GやLTEの利用が可能で、映像入力はHDMIとHD-SDIに対応している
Smart-telecaster Zao-Sのディスプレイ。入力画像の表示や伝送速度、バッテリー残量などの表示が可能
Smart-telecaster Zao-Sを専用のショルダーバッグに収納。上部には各キャリアのモデムの収納が、下部には外部バッテリーなどの収納が可能
専用ショルダーバッグに収納したSmart-telecaster Zao-S。小型軽量なので腰のベルトやカメラに直接装着することも可能
送信された画像の確認や伝送の速度などを確認できるSmart-telecaster HD View
すでに発売となっているSmart-telecaster Zaoも映像コーデックとしてH.265、音声コーデックとしてVorbisを採用。さらに高品質なライブ中継が可能となっている
Smart-telecaster Zaoは最大7回線のモデムに対応しており、3GやLTE、船や飛行機から映像伝送する場合はインマルサットBGANなどのキャリアも利用可能。GPSと連動して撮影者の位置の特定も行える