たかが、メタバース。されど、メタバース

開会直前に1日短縮となったCES2022だが1月5日に一般公開初日を迎え、無事閉幕となった。コロナ禍にも関わらず多くの人がCESに参加した。2年ぶりとなったオンサイトでのCES開催に、初日には多くの人が集い、それぞれ期待に胸を膨らませている熱気みたいなものが感じられた。

恒例の初日朝一番のTrendWatchに登壇したCEA副社長のスティーブ・コーニグ氏。今年のパワーワードとして、「Transportation」「 Space Tech」「 Sustainable Technology」「Digital Health」などを挙げていた。 とりわけ、AIが原理展示から、いよいよ様々なアプリケーションやサービスに適用され、実用段階で登場したのは印象的だった。その最たる例として、農作業機械大手・John DeerのAIトラクターが挙げられていた。

通常空き地の広大なLGブース。しかしバーチャル空間では大掛かりな展示が行われていた

さて今年一番のホットワードは、「メタバース」に他ならないのだが、各社様々な手法で出展を試みていた。 中でも毎度LEDパネルの壁を築くLGは、空き地…。 その状況を見て「今年は展示を控え目にした」というミスリードも招いたが、 メタバース側では、例年と変わらない(!?)バーチャル空間で派手な展示が行われており、参加者の記憶には深く刻まれたことだろう。

スティーブ・コーニグ氏は、「(メタバースは)まだまだ胎児のようなもので、今後どのように成長していくか分からない」としながらも、「次のインターネットの標準的な仕様となり、もっと侵襲的で体感、没入感を伴うようなエコシステムに育つだろう」と今後の展望を述べていた。

新交通システムLOOPで行こう

さて、注目は他にもある。 LVCCに新設された「ウエストホール」の完成だ。実際であればCES2021での柿落としを迎えるはずだった。かつての老舗ホテル・リビエラ跡地などの広大な土地に完成させた。いよいよLVCCもストリップ通りに面することになる。この増床によって、コンベンション内の移動が一層大変になることは言うまでもない。

この救世主として、巨大化したLVCCにイーロン・マスクが提唱する新交通「LOOP」が設けられた。 CES2022レポートの最後にお伝えしたいのが、このLOOPだ。 LOOPは、地下トンネルをTeslaをコミューターとして使用する交通インフラのこと。 これまで30分近くかかっていたホール間の移動がわずか数分で済むようになった。

ウェストホールからの乗り場では、サウスホール行きとセントラルホール行きで乗車位置が分けられ、行き先ごとにシェアライドするような形で運用されていた。 狭小のトンネル内を進んでいるときは、あたかも未来へワープするようでワクワク感を盛り上げてくれる。

現在は残念ながら行政から許可が出ていないため、ドライバーによるマニュアル運転だが、今後は自動運転となる予定。 また将来的には、市街そして「ハリー・リード国際空港(昨年マッカラン国際空港から名称変更)」まで繋がる計画だという。 既に街中を貫くモノレールの存在もあるが、LOOPがこれからのラスベガスの足になることを願いたい。

CES 2023であいましょう!

実に今回は、コロナ禍前のCESに比べ、75%減の参加者だっという。 オミクロン株の急速な拡大によって、撤退した企業も数多くあり、決してこれまでのCESと同じとは行かないが、それでも新しい技術や製品がこの場に集まり、発信されていく様は明るい未来を感じさせてくれるに十分だった。 CES2023は、2023年1月5日から8日まで開催される予定。 次回は短縮日程になることなく、このラスベガスの地に舞い降りたいところだ。