ソニーブースでは、「イメージング」、「IP」、「CLOUD」、「ディスプレイテクノロジー」の4つのメインジャンルで展示を展開。
イメージングは、システムカメラをフルラインナップで披露。VENICE II、FX9、FX6、FX3というシリーズ等々を含めた動画系へのカメラの展示をメインとしていた。中でも、新たに加わった「HDC-F5500」という被写界深度の浅いカメラに要注目だ。
IPは、世界中がまさにリモートプロダクションの只中にある今、Nevion社と協同してIPを使った遠隔制作やリソースシェアを主軸に据えていた。
クラウドも現在の制作環境において大きなトレンドだ。同社では数年前から北米では「Ci Media Cloud Services」と呼ばれるクラウドのサービスを提供しており、日本ではInter BEE 2021で発表されて展開が始まった。今回、新たに追加された仕様についての展示にも注力していた。
また、クラウドを使ったアセットマネジメントや、クラウドを使ったライブ映像のスイッチング(現在開発中)も展示。一部5Gを使ったコネクションで、映像を送信し、クラウド上で編集することも可能だという。
ディスプレイでは、プロダクション用のモニターにおいて、基本は4KとHDのHDRの表示や色合わせ、LUTを多用した事例を展示。今回目を引いたのは、「BTOB BRAVIA」。おなじみBRAVIAの業務用ディスプレイで、100インチ以上をラインナップした。北米ではとりわけサイネージビジネスにフォーカスしているとのことで、存在感を強めていた。そのほか、Crystal LEDを使った大型映像やバーチャルプロダクションの展示を行われている。
HDC-F5500
北米ではスポーツの市場も大変盛況。今回もシステムカメラスタジオカメラは、フルラインナップで展示されていた。
注目は「HDC-F5500」。Super35mmグローバルシャッター機能付き4K単板CMOSイメージセンサーを搭載したカメラだ。同製品は、大判センサーならではの被写界深度の浅いぼけ描写が特長。
アメリカのスポーツの生中継では、被写界深度の浅い映像を入れ込むのがトレンドとなっており、同製品では被写界深度の浅い映像を他のHDCシリーズと同じ操作性や色合いで見られるため、北米市場でも高評価を得ているとしている。
ネットワークソリューション
現在需要の高い、放送局における沿革制作・リソースシェアを実現するための「ネットワークソリューション」を複数展示している。「LEO」と呼ばれるソフトウェアで、複数の施設やスタジオの機器やシステム設定を変更できるという。
また、同社はNavion社と共同で展示を展開。IP Mediaオーケストレーション・サーバーソフトウェア「VideoIPath」で、ネットワークルーターのコントロールやマネージメントをしたり、マルチフォーマットIP プロセッサ「Virtuoso」で最適なエンコード/デコードを行うことで、遠隔やクラウドを使用した制作フローの例を紹介している。
クラウドソリューション
クラウドを使った制作にも注目。報道・番組制作・アセットマネジメント・ライブの中継までクラウドできるソリューションが展示されていた。