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照明部門のノミネート発表

2022年もLEDライトは高性能化や低価格化が一段と進み、キラリと光る新製品が多数登場した。その中でも、小型で安く、しっかり照らしてくれるハイコストパフォーマンスのLEDライトに注目が集まった。昨年はAputure amaran COB 60xが大人気だったが、今年はNANLITEからForza 60CやForza 60Bが登場して大注目を浴びた。

突き抜けた性能を持つハイエンドLEDライトも各社から登場した。「PROLYCHT Orion 675FS」は、レッド、グリーン、ブルー、アンバー、シアン、ライムを混合したRGBACL LEDスポットライトだ。PROLYCHT自身はRGBACLはRGBWやRGBWWよりも優れ、より広い色域を実現できるとしている。

プロ市場でシェアを伸ばしているAputureからは、600Wマルチカラー(RGBWW)素子搭載のCOBタイプLEDライト「LS 600c Pro」が登場した。CCT(色温度)モード時でも2300Kから10000Kの幅で調整でき、かつグリーン・マゼンタの色かぶりも調整可能としている。「LS 1200d Pro」は最大出力1200Wのデイライトタイプ(5600K)LEDライトで、今年のLEDライト新製品の中でも最大出力を誇る頭ひとつ抜け出た存在だ。

NANLITEも一歩も譲らない。500シリーズと1200シリーズの間を埋める最大800Wの高出力を誇る定常光LEDライトForzaシリーズ「720/720B」を発売。Forza 720BはバイカラーのLEDスポットライトとしてはNANLITE史上最も輝度の高いモデルとしている。

LEDライト市場は、海外ではSmallRigが販売をスタートし、国内ではSIRUIが2023年1月から販売をスタートする。来年以降も市場はさらに熱くなりそうだ。

照明部門にノミネートされた製品は以下の通りだ。

■NANLITE FS-60B

発売日:2022年9月30日
希望小売価格:税込28,600円

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FS-60Bは、コストパフォーマンスの高さが特徴の70WバイカラーLEDスタジオライトだ。NANLITEはNPバッテリー運用対応のForza 60の発売もあったが、本アワードではコストパフォーマンスに優れたFS-60Bをノミネートとした。FS-60Bは0.85kgの軽量なサイズ感や2700Kから6500Kまでの幅広い色温度に対応しながら、3万円を切る価格を特徴としている。色温度の変更時に常に最大輝度を保つマキシマムアウトプットモードや、輝度を一定に保ったまま2700Kから6500Kまで色温度を調整可能なコンスタントアウトプットモードを搭載。FMマウントに対応し、NANLITE専用のFMマウントアクセサリーを使用可能。また、付属品のボーエンズマウント変換アダプターを使用することでボーエンズマウント製のアクセサリー使用も可能としている。

■NANLITE Forza 720/720B

発売日:2022年4月22日
希望小売価格:Forza 720 税込239,800円、Forza 720B 税込264,000円

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Forza 720/720Bは、最大800Wの高出力を誇る定常光LEDライトだ。Forza 720は5600K固定でコストパフォーマンスに優れ、Forza 720Bは色温度の調整が可能で幅広く使える特徴をもつ。Forza 720Bを使用すれば、1灯で昼間の自然光から夕日、夜を表現することを可能としている。リフレクター装着時はForza 720は10200ルクス、Forza 720Bは7919ルクスを実現できて、キーライトとして映像制作の現場で活用可能。HMIへの換算で、Forza 720は約1.5kw、Forza 720Bは約1.3kwとしている。

■Aputure LS 600c Pro

発売日:2022年5月
希望小売価格:アガイ商事公式ストアの価格は税込451,990円(リフレクター・バッグ付キット)

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LS 600c Proは、マルチカラー(RGBWW)素子搭載のCOBタイプLED照明だ。RGBWWのチップを搭載し、幅広いレンジの色を作りだすことが可能。CCT(色温度)モード時でも2300Kから10000Kの幅で調整でき、かつグリーン・マゼンタの色かぶりも調整可能。すべての色を、HSIモード、xyモードから指定することも可能。お馴染みのボーエンズマウントを採用し、これまでのライティングアクセサリーの多くをそのまま引き続き使用可能。Vマウントバッテリー2つで、最大出力50%まで点灯させることも可能。コントロールボックスで電圧を自動検知する機能も搭載している。

■Aputure LS 1200d Pro

発売日:2022年8月
希望小売価格:税込580,800円

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LS 1200d Proは、アプチャーのライトストーム・シリーズのフラッグシップモデルだ。1200WデイライトCOBチップセットを利用して、業界標準のHMIライトと同じレベルで競合可能としており、ハイパーリフレクター(ナロー)を使用時、3mで83,100+ルクス出力を実現できるという。LS 1200d Proは、1200W COBを備えた市場で最初で唯一のBowensマウントLEDであり、Aputure Light DomeソフトボックスやランタンなどのBowensマウントモディファイアと互換性をもつ。また、DoPchoiceやChimera Lightingなどのメーカー製のBowens Mountソフトボックスを取り付けることも可能としている。

■GODOX KNOWLED M600D

発売日:2022年7月13日
希望小売価格:税込272,800円

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KNOWLED M600Dは、消費電力740Wのデイライトタイプの高出力LEDライトだ。付属のプロ用リフレクター装着時3mで15700ルクスを実現可能としている。調光カーブは線形、Sカーブ、指数関数、対数と4つから選択でき、それぞれ独自の出力により多様な設定や用途に対応。電源はAC電源のほか、Vマウントバッテリーに対応し、バッテリーは2個まで装着可能。演色性はCRI96、TLCI97と高演色。フロントマウントにはボーエンスを採用している。コントロールは、本体操作のほか、別売のRC-A6リモコン、DMX、スマートフォンアプリの4種類から選ぶことが可能。サイレントモードでは、光量の制限はあるが空冷ファンを止めた無音での使用も可能としている。

■PROLYCHT Orion 675FS

発売日:2022年10月25日
希望小売価格:税込763,400円

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Orion 675FSは、6色(レッド・グリーン・ブルー・アンバー・シアン・ライム)のハイパーライトエンジンを使用したフルカラーLEDライトだ。675Wの出力ながら、1200WのHMIや2Kタングステンランプに匹敵する明るさと色精度を備えているとしている。1800-20000Kの正確なCCT出力を実現するRGBACL COB(Chip on board)を搭載し、出力は昼光とほぼ同じカラースペクトルを備えている。ライト本体でのコントロールはもちろん、DMX、ART-Net、LumenRadio(CMRX)、iOSやAndroid用アプリからのWi-Fi、Bluetoothによるリモートコントロールも可能としている。

■PRONEWS AWARD 2022 照明部門 ファイナリスト

  • NANLITE FS-60B
  • NANLITE Forza 720/720B
  • Aputure LS 600c Pro
  • Aputure LS 1200d Pro
  • GODOX KNOWLED M600D
  • PROLYCHT Orion 675FS

はたして何が受賞するのか…?いよいよ発表!

PRONEWS AWARD 2022 照明部門 ゴールド賞

NANLITE FS-60B

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受賞にあたり、NANLITE JAPAN 名取五葉氏よりコメントをいただいた。

この度は、照明部門で素敵な賞をいただき光栄です。この1年間でNANLITEは多くの方に知っていただくことができて、今記事を読んでいらっしゃる方の中にもNANLITE製品を持っている、使っているという方がいるのではと少し期待しております。

アンバサダーの鈴木佑介さんを筆頭に多くの方にご協力いただき、みなさんに製品の魅力を伝えることができた結果、PRONEWS AWARD 2022 照明部門にて受賞することができたのだと感じております。

これも日々、NANLITEと関わってくださっている皆様のおかげだと思い、心より感謝しております。今後も皆様に、わくわくするような製品とその使い方をご提供できるように尽力してまいります。この度は本当にありがとうございました。

FS-60Bは、コンパクトでパワフル、価格も低めで導入しやすいライトではないでしょうか。

近年、映像を撮る方が増えてきた中で、まずは照明を使ってみてほしい、気軽に試せるような製品があれば良いと、いつも思います。そんな中で皆様に提案したいのが「FS-60B」です。

FS-60Bは本体に電源ユニットが内蔵されており、70Wの出力に対して重量が0.85kgと軽量なモデルになっております。現場にもよりますが、「小さくて軽い」というのは非常に便利です。さらに、2700K-6500Kの色温度の調整もできるので、細かな調整にも役立ちます。

もっと気軽に照明を使ってみてほしい、フィルやバックライトとして使う2灯目、3灯目の手軽な照明ソリューションがほしい。そんな中、誕生したのがFS-60Bです。

アンバサダーの鈴木佑介さんにもYouTubeでFS-60Bを使用した1灯ライティングTipsを作っていただきました。FS-60Bをさまざまな現場で使っていただけることを楽しみにしております。

「限られた予算で最大のクリエイティブを楽しんでほしい」と切に願っておりますので、2023年は、皆様と一緒にわくわくするようなことをNANLITEでできれば良いなと考えております。

本年は、誠にありがとうございました。今後とも、NANLITEを何卒宜しくお願いいたします。

PRONEWS AWARD 2022 照明部門 シルバー賞

Aputure LS 600c Pro

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受賞にあたり、Aputure日本担当 吉村ウォーリー氏よりコメントをいただいた。

PRONEWSさんの記事はいつも拝読しておりました。Aputureもいつか記事にしてもらえるような商品を作りたいなぁと思っておりましたが、まさかLS 600c Proが受賞して掲載されるとは思ってもいませんでした。光栄なる賞を受賞できてとても嬉しいです。

LS 600c Proに搭載されているLEDチップは、完全自社開発&生産しております。開発には膨大なリサーチと研究の時間が費やされました。すごく苦労もしましたがその結果、見事に世界初のRGBWW 600WフルカラーCOB LEDライトを製品化することができました。ボーエンズマウント採用なので、例えばF10フレネルレンズを使用しても非常にキレイなスポットライトを作り出せますし、ライトドームなどでソフトな光を作り出すこともできます。

今後もイノベーティブなLED照明を開発していきます。2023年も凄い製品の発表を予定しております。照明業界に革命が起こると思います。お楽しみに!