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映像制作・配信部門のノミネート発表

映像部門・配信部門は、配信機器を中心に映像制作ソリューションやリモートカメラを含めた総合部門だ。

2022年のライブ配信市場は、各社からPCを必要としないオールインワン配信機器の新製品が登場した。YoloBoxからはストリームデバイス、ローランドからはストリーミングAVミキサー、テイラーイノベーションズからは専用機器、Cerevoからはライブ配信機器が登場。これまで特別な知識や経験が必要だった配信業務を、企業内の内製化で実現できる時代に突入しつつあるようだ。

映像制作・配信部門にノミネートされた製品は以下の通りだ。

■NewTek TriCaster Mini X

希望小売価格:税込1,760,000円(単体モデル)

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TriCaster Mini Xは、プロフェッショナルなライブビデオ制作を実現可能なワンボックス型番組制作/ライブストリーミング配信機器だ。TriCasterシリーズで初となるLive Linkを搭載し、サードパーティ製アプリケーションを使用しなくても、Webの外部ソース入力、4系統の統合されたHDMI入力、最大4K30P解像度のサポートなどを特徴としている。

■パナソニック コネクト KAIROSクラウドサービス

サービス開始日:2022年6月27日
希望小売価格:初期登録費用 30,000円、月額費用 200,000円~

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KAIROSクラウドサービスは、自由度の高い映像制作を可能にしたIT/IPプラットフォーム「KAIROS」をクラウド化したサブスクリプション型映像制作ソリューションだ。撮影現場からクラウド上に映像を送り、制作チームがスイッチング・ミキシングを行い、クラウドを再び経由し視聴者の元へのストリーミンングの配信を可能としている。撮影した映像を遠方から持ち帰り制作チームに渡す必要はなく、KAIROSクラウドを経由し瞬時に制作チームへデータを渡せる自由度の高い映像制作を特徴としている。

■キヤノン CR-N700

発売日:2022年12月28日
希望小売価格:オープン、市場想定価格は税込1,210,000円

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CR-N700は、屋内型の映像制作用4Kリモートカメラの最上位モデルだ。1.0型CMOSセンサー搭載と映像処理プラットフォーム「DIGIC DV7」との連携で12G-SDIおよびHDMIから4K60P 4:2:2 10bit出力に対応。キヤノン屋内型映像制作用リモートカメラとして、HDR撮影対応や瞳AFや頭部検知AFを初搭載。また、キヤノン独自のIP「XCプロトコル」や「NDI|HX」に加えて、近年広く採用されている「SRTプロトコル」対応も特徴としている。

■ローランド SR-20HD

発売日:2022年8月26日
希望小売価格:オープン、市場想定価格は税込330,000円前後

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SR-20HDは、パソコンを使用せず簡単な操作で安定したライブ配信を行えるストリーミング・AVミキサーだ。ビデオスイッチャー、オーディオミキサー、プレビューモニター、ストリーミングエンコーダー、レコーダーの機能を1台にまとめて、作業工程の簡略化や配信トラブルの抑制実現を特徴としている。ディスプレイには4.3インチTFTカラーLCDを採用し、スマートフォンの配信用回線を利用して様々な場所での高品質なライブストリーミングを可能としている。

■YoloLiv YoloBox Mini

発売日:2022年8月29日
希望小売価格:オープン、市場想定価格は税込96,800円

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YoloBox Miniは、パソコンやモニター不要で内蔵バッテリーで駆動が可能なストリームエンコーダーだ。カメラとYoloBox MiniをHDMI接続、契約されているSIMカードを入れることで、コンパクトで軽量の機材で高画質の生配信が可能となる。生配信に限らず、カメラの外部モニターとして使用することが可能で、入力端子はHDMIが1つ、USB-A2.0、SDカード、3.5mmのマイク・ライン入力に対応している。

■YoloLiv Instream

発売日:2022年11月11日
希望小売価格:オープン、市場想定価格は税込165,000円

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Instreamは、ビデオエンコーダー、モニター、レコーダー、スイッチャーの機能を1台に集約した縦型配信向けのライブストリーミングデバイスだ。マルチカム、グラフィックオーバーレイ、P in P 、クロマキー、オーディオミキサーなどの機能を搭載し、スマートフォンやタブレット1台での配信が一般的だったInstagramやTikTok等で縦型動画のライブ配信を可能としている。入力は2系統のHDMI入力と1系統のUSB Type A入力を1つ備え、UVC対応製品のほとんどを入力可能。HDMI出力を利用して、HDMI入力搭載機器にストリームを表示することもできるという。

■Cerevo LiveShell W

発売日:2022年8月19日
希望小売価格:Cerevo公式オンラインサイトでは税込99,000円(ボディ単体のみの価格)

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LiveShell Wは、国内メーカーのCerevoがLiveShell Xで培った技術をもとに開発された2入力ビデオスイッチング、映像エフェクト機能搭載ライブ配信機器だ。LiveShell X搭載の機能に加え、2入力ビデオスイッチング、映像エフェクト機能を1台に凝縮している。LiveShell Wは本体操作のほか、同じネットワーク内のPC・タブレット・スマートフォンのブラウザから利用可能な配信設定Webアプリを搭載。ミックス、P in P、テロップ、クロマキー等の映像エフェクト効果や音声効果、配信先が誰でも簡単に設定可能としている。

■テイラーイノベーションズ Blastreams

発売日:2022年7月中旬~下旬以降
希望小売価格:税込499,800円

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Blastreamsは、配信ツール「OBS Studio」を使いやすくするためのHDMI/SDI 4K入力対応のライブ配信専用機器だ。従来の配信に必要なケーブル回しや操作を可能な限り簡略化し、Blastreams1台とカメラだけで配信が可能。手軽に映像が撮れて、高品質で安定した配信を可能にしている。オープンソースのライブ配信ツール「OBS Studio」を利用可能で、初心者でも簡単に配信が可能。映像や音声をキャプチャーし、ミキシングやフィルター、シーンの切り替えといった操作を行いながら、様々な動画や音声サービスへ配信することができるという。

■JUNS LiveCommand PRO

発売日:2022年7月15日
希望小売価格:税込118,000円

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LiveCommand PROは、Blackmagic DesignのATEMスイッチャーに対応したコントローラだ。10個の入力と2つのDSK、4つのKEY、5つのオーディオノブ、Tバーを搭載したフィジカルコントローラで、旧モデルから最新のモデルまでほぼすべてのATEMシリーズで使用可能なのを特徴としている。ショート・ストロークタイプのTバーを装備しており、ソフトウェアでは操作しづらい繊細なトランジションを実現できる。PGM/XLR/MIC/CAM1/CAM2、5つのオーディオボリューム用のつまみを搭載しており、ノブを押して各オーディオのON/OFF、回してボリュームの調整を行うことも可能としている。

■NDI NDI 5.5

発売日:2022年8月5日
希望小売価格:無料

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NDI 5.5は、コンテンツ制作者、開発者、メーカーをサポートし、ネットワーク上でビデオやオーディオをより自由に伝送させるためにさらに強化されたIPビデオ伝送規格だ。新しいルーティングツール、オーディオ機能の強化、リモート接続のパフォーマンスなどの実現を特徴としており、放送局やそれ以外のアプリケーションにおけるクラウド、オンプレミス、ハイブリッドワークフローのニーズをサポートする。

■PRONEWS AWARD 2022 映像制作・配信部門 ファイナリスト

  • NewTek TriCaster Mini X
  • パナソニック コネクト KAIROSクラウドサービス
  • キヤノン CR-N700
  • ローランド SR-20HD
  • YoloLiv YoloBox Mini
  • YoloLiv Instream
  • Cerevo LiveShell W
  • テイラーイノベーションズ Blastreams
  • JUNS LiveCommand PRO
  • NDI NDI 5.5

はたして何が受賞するのか…?いよいよ発表!

PRONEWS AWARD 2022 映像制作・配信部門 ゴールド賞

パナソニック コネクト KAIROSクラウドサービス

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受賞にあたり、パナソニック コネクト株式会社 メディアエンターテインメント事業部 技術戦略室の岡崎芳紀氏よりコメントをいただいた。

この度はこのような栄えある賞をいただき有難うございます。KAIROSクラウドサービスは、自由度の高い映像制作を可能にしたIT/IPプラットフォーム「KAIROS」をクラウド化し、映像制作現場の撮影から編集、配信までのワークフロー全体をシームレスにつなぐ、映像制作ソリューションとして、2022年6月末よりサブスク型サービスとして開始いたしました。

コロナ禍もあり動画配信プラットフォームの需要が急拡大し、スポーツやイベントのライブ配信ニーズが高まる中で、現場のさらなる業務効率化、また「視聴者により良い映像コンテンツを届けたい」という、現場の方々の思いをかなえたい、そのような思いからこのサービスは誕生いたしました。

本サービス開始までには、様々な映像制作会社様との実証実験を行うことで、多くのご意見を現場の皆様からいただき進化させてまいりました。ME数、KEY数、画角にとらわれない自由度の高いKAIROSは、制作映像の幅を拡げ、今までにない新しい演出の実現を提供します。撮影から配信までの業務フローから必要な機能をソフトウェアベースのUIで可能にすることで、機材やリソースの最小化による業務効率化を実現します。さらに、インターネット回線において、高品質で大容量の映像伝送とリアルタイムのリモート制御を両立した配信システムとしてもご利用いただけます。

ライブ配信需要が引き続き高まる中、KAIROSクラウドサービスは、今後も継続的なアップデートをすることで、現場の皆様の課題解決に貢献してまいります。業務を効率化したい、また今までにない演出や新たな現場でのライブ配信をご検討の際は、本サービスを新たなライブ配信システムとしてご検討いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

PRONEWS AWARD 2022 映像制作・配信部門 シルバー賞

キヤノン CR-N700

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受賞にあたり、キヤノンマーケティングジャパン株式会社よりコメントをいただいた。

キヤノンリモートカメラ「CR-N700」が栄誉ある賞をいただき大変光栄です。近年、映像制作市場においてリモートプロダクションのニーズが高まっている中、キヤノンは2021年より、リモートカメラ市場に参入しました。

屋内型ミドルレンジモデル「CR-N500」、小型エントリーモデル「CR-N300」、屋外型「CR-X300」を順次発表・発売し、ニーズが高かった4K60P対応の最上位モデルリモートカメラ「CR-N700」を発表しました。

本製品は、12G-SDI出力に加え、瞳検出AFや頭部検知AF機能を搭載し、NDI、SRT、Free-Dなどのプロトコルにも対応しており、クロップ機能やHDR、OSD機能など様々な映像制作をサポートできる機能を持った製品となっております。

今回、キヤノンのリモートカメラをご評価頂いたことを大変うれしく思います。今後も、リモートプロダクション映像制作において、新たな映像表現、省人化など、皆様の力になれればと思います。