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アクセサリー部門のノミネート発表

アクセサリー部門は、撮影にまつわるアクセサリーを表彰する部門であり、主にジンバルや三脚などを対象商品としている。ビデオ三脚は成熟した製品で、2022年は大手三脚メーカーからの新製品発売は少なかった。一方、ジンバルは軽くてコンパクトなモデルが各社から発売が相次いだ。ジンバルメーカーの狙いは、各社似ている傾向があるようだ。

アクセサリー部門にノミネートされた製品は以下の通りだ。

■ZHIYUN CRANE M2 S

発売日:2022年3月25日
希望小売価格:税込38,500円(スタンダードモデル)

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CRANE M2 Sは、コンパクトなサイズかつフルサイズミラーレス一眼を搭載可能なジンバルだ。240×68×150mmと非常にコンパクトなサイズを実現し、3軸のロックが可能。持ち運びに適しており、旅行先でのVlogや撮影の際にも手軽に使用できるとしている。専用のアクセサリーを使用することでスマートフォンやアクションカメラも搭載可能。CRANE M2では搭載できなかったソニーα7 III(カメラ本体)+ソニーFE 50mm F1.8(レンズ)の組み合わせにも対応することを特徴としている。

■ZHIYUN WEEBILL 3

発売日:2022年6月22日
希望小売価格:税込66,000円(単体のみの価格)

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WEEBILL 3は、ZHIYUN WEEBILLシリーズのカメラジンバルだ。本体重量は1.13kg、本体サイズは342×206.5×72.5mmと前作のWEEBILL 2に比べてコンパクトかつ軽量を実現。実用的なデータに基づいてランニングカーブを再調整することで、映像の微妙な揺れを正確に取り除くことが可能。また、低角度での撮影時や長時間の撮影時に腕の負担を40%軽減するリストレストとL字ハンドル(スリングハンドル)を搭載。COMBOパッケージにのみ付属している2つのアクセサリーを使用することで、従来のような腕の疲労を感じることなく撮影を進めることを可能としている。

■DJI RS 3シリーズ

発売日:DJI RS 3シリーズは2022年6月24日、DJI RS 3 Proシリーズは2022年7月下旬
希望小売価格:DJI RS 3単体 税込66,000円、DJI RS 3コンボ 税込79,200円、DJI RS 3 Pro単体 税込99,000円、DJI RS 3 Proコンボ 税込123,200円

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DJI RS 3とDJI RS 3 Proは、統合型カメラスタビライザー兼拡張プラットフォームだ。DJI RS 3はさまざまな新機能を搭載し、撮影準備の迅速化を特徴としている。再設計された軸ロックシステムにより、プロセス自体を自動化しているほか、ジンバルの電源を入れるだけで、自動で軸ロックが解除、ジンバルが展開し、素早く撮影を開始することが可能。DJI RS 3 Proは、アームはRonin 2のように未切断カーボンファイバーシートで構成され、従来のスタビライザーよりも軽量化や剛性を改善。アームが長くなったことで、ソニーFX6やキヤノンEOS C70、RED KOMODOといった広く使用されているカメラにも対応可能としている。

■FeiyuTech SCORP-Mini

発売日:2022年10月末
希望小売価格:国内ではクラウドファンディングサイト「Makuake」にて発売

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SCORP-Miniは、重量約787gのミラーレス兼スマホ用ジンバルだ。T字型ハンドルと一体型サスペンションハンドルを搭載し、T字型のハンドルは腕にフィットさせて直立して撮影するときのグリップ向上を実現。一体型のサスペンションハンドルにより、ローアングル撮影がより簡単に実現できるように工夫されている。耐荷重性は約1200gで、ミラーレスカメラ、コンパクトカメラ、スマートフォン、アクションカメラに対応。さまざまなデバイスで撮影するユーザーにとって最も対応しやすいジンバルだとしている。

■MOZA Mini-P MAX

発売日:2022年8月5日
希望小売価格:ケンコー・トキナー公式ストアの価格は税込36,801円

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MOZA Mini-P MAXは、スマートフォン、アクションカメラ、コンパクトカメラ、小型ミラーレスカメラなど複数のデバイスが使えるジンバルだ。ペイロード最大1kgながら、コンパクトに携行できる折りたたみ式のデザインを採用。新しくアルカスイス規格に対応。タイムラプスやパノラマ、インセプションモードなどの映像表現の幅を広げるスマートフォン用アプリ「MOZA Genie」に対応する。カメラ、アクションカメラを搭載する場合はスマートフォンからジンバルの多彩なコントロールを可能にする「MOZA Master」から設定可能としている。

■平和精機工業/Libec HSシリーズ

発売日:2022年5月
希望小売価格:HS-150 税込143,000円、HS-250 税込165,000円、HS-350 税込198,000円、HS-450 税込275,000円

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HSシリーズは、75mmの業務用ビデオ三脚シリーズだ。HSシリーズの無段階式「完全バランス」機能は、どのティルト角度でもカメラを止めることを可能としている。HS-150/150Mでは、ミラーレスカメラの完全バランス機能にも対応する。完全バランスの実現により、寄りの場面などのように精細さが求められる操作において、バネの跳ね返りに伴うストレスから開放され、意のままに直感的なカメラワークが可能だとしている。

■ARRI TRINITY 2、ARTEMIS 2

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TRINITYとARTEMISは、第2世代のカメラスタビライザーだ。2種ともモジュラーシステムが新しくなり、カメラの動き、接続性、電源管理、ユーザーインターフェース、バランスオプション、製品寿命が強化された。カメラ高の上下だけでなくレンズ光軸での回転を可能としているほか、プログラムにより回転スピードや角度等をボタン一つで動かすことを可能としている。また、第2世代システムの新しいコンポーネントの約80%は、TRINITY 2とARTEMIS 2で共有されており、ARRIのモジュラーアプローチを実現。簡単なアップグレードで、メカニカルなARTEMIS 2をハイブリッドなTRINITY 2に変更可能としている。

■PRONEWS AWARD 2022 アクセサリー部門 ファイナリスト

  • ZHIYUN CRANE M2 S
  • ZHIYUN Weebill 3
  • DJI RS 3シリーズ
  • FeiyuTech SCORP-Mini
  • MOZA Mini-P MAX
  • 平和精機工業/Libec HSシリーズ
  • ARRI TRINITY 2、ARTEMIS 2

はたして何が受賞するのか…?いよいよ発表!

PRONEWS AWARD 2022 アクセサリー部門 ゴールド賞

DJI RS 3シリーズ

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受賞にあたり、DJIよりコメントをいただいた。

この度は、DJI RS 3およびDJI RS 3 Proが栄えあるPRONEWS AWARD 2022 アクセサリー部門 ゴールド賞を授与いただき大変感謝しております。DJIはスタビライザー分野で10年近く開発を行ってきており、携帯電話用の小型スタビライザーからシネマカメラ用の大型スタビライザーにいたるまで、ユーザーの多様なニーズに合わせたスタビライザーを取り揃えています。

中でも2022年リリースしたDJI RS 3とDJI RS 3 Proは、映像制作の中核を担うスタビライザーとして、自動軸ロック、Bluetoothワイヤレスシャッター、ジンバルモードスイッチ、1.8インチ内蔵OLEDフルカラータッチ画面を搭載して、さらなる進化を遂げました。このような賞をいただくことで、私たちの目指している商品の方向性や品質が認められているという実感を得て、とても嬉しく思います。

DJI RS 3およびDJI RS 3 Proの開発では、どうすればユーザーの制作効率をより高められるかについて常に考えてきました。ひとつひとつの細かな設計がユーザーにどのような価値をもたらすのか、どの機能を搭載しどの機能を搭載しないのか、慎重に議論を重ねてきました。

製品開発の過程においては、ユーザーの皆様に内部テストプログラムに参加していただき、製品の改善に役立つ多くの改善提案をいただきました。自動軸ロック、Bluetoothワイヤレスシャッター、ジンバルモードスイッチについては内部テストプログラムの参加者全員から好評をいただきました。また、DJI RS 3およびDJI RS 3 Proの開発と同時にLiDARレンジファインダー(RS)およびDJI Transmission一体型ソリューションについても開発に着手しました。これら2つのシステムによってDJI Roninエコシステムがより完全なものとなり、ユーザーのより高度でクリエイティブな要求にも答えられることを目指しています。

最後に読者の皆様へのメッセージですが、おかげ様で、両製品をリリースしてから各方面よりご好評をいただいております。DJI商品に対するサポートと信頼についてこの場を借りて御礼申し上げます。

DJI RSシリーズのスタビライザー、フォーカスシステム、画像伝送システム、リモートコントロールシステムは今後も進化し続け、DJI Roninエコシステムはますます完全で強力なものとなっていきます。

DJI Roninエコシステムによってユーザーの皆様の映像制作効率をさらに高め、より挑戦的な映像を完成させ、視聴者の皆様が多くの素晴らしい作品に触れられる日を心待ちにしています。

PRONEWS AWARD 2022 アクセサリー部門 シルバー賞

平和精機工業/Libec HSシリーズ

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受賞にあたり、平和精機工業株式会社/Libecよりコメントをいただいた。

この度、Libec HSシリーズがPRONEWS AWARD 2022 アクセサリー部門 シルバー賞をいただくことができ、弊社一同大変うれしく思っております。

HSシリーズはヘッドをゼロから設計し、割安感を維持しつつもLibecの技術を詰め込んだ渾身の新シリーズです。カメラの軽量化が進み、高性能な小型三脚の需要が高まっている中にあって、本シリーズのコンセプトはさまざまな映像制作の現場において貢献できると信じております。

どのティルト角度でもカメラがきれいに止まる「完全バランス」機能、経年劣化によるガタつきを防止した設計、スムーズなカメラワークを追及し工夫を凝らしたドラグ機構、カウンターバランスメーターやアクセサリーポートをはじめとする便利機能など、すべては「究極の操作性」を実現させるために生まれました。

これらの特徴や機能をすべて盛り込みながらも、高いコストパフォーマンスを維持させるのには骨が折れましたが、Libecらしさを貫き、技術、購買、製造が一丸となって知恵を出し合い、お手頃価格での提供が実現しました。

2023年も世界中の皆様のご期待に沿う魅力的な製品をお届けできるよう、挑戦を続けて参ります。これからもLibecをよろしくお願い申し上げます。