MonkeyHillsの6年ぶりにNABに見参!
2019を最後にラスベガスから遠ざって久しぶりの再訪となるNABSHOWは何もかもが変わっていてまるで浦島太郎状態。しかし一番最初に参戦した時と同じ様な新鮮感があり、そこからの再出発も含めたMonkeyHillsのNABレポートをお届けする。
ソニー
色々な新製品がある中特にミドルレンジ的に注目はZ300だろう。意外かも知れないがアメリカでは正式なお披露目はNABが初めてと言うこと。午後からは入場客が非常に多かった。
数値的なものは割愛するが今回はSONYらしくコンパクトな伝送装置もセットでの展示。小型Live-Uをボディマウントしてるがこれが見た目と違い非常にバランスが良く手首の負担は少なく感じた。
システムカメラも5500・3500・3200の3機種がリニューアルをしている。主にダイナミックレンジの向上等の内部的アップデートがメイン。その為現在のシステムにそのまま入れ替えることが可能だ(※3200のみプリズムも新規変更となっている)。
PTZの自動追尾システムもバスケットボールの小さいコートで素早い動きのスポーツにも選手とボールを完全に分離追尾出来るようになった。
ARを大きな会場で使う時に苦労するのが空間認識だろう。オブジェクトを置くマーカーが天井高が大きい程その難易度は上がるが、その空間認識を専用のかめらで常に認識させ会場の大きさを考えなくて良いのはメリットが大きい。更にカメラを選ばないのも汎用性を感じた。
NIPROS
二プロスと聞いて日本ビデオシステムと解る方は相当な業界通なはず。このNABで色々な新製品を発表しているがボク的にお勧めしたいのはこの2点。1つ目は小型軽量なフォーカ&ズームデマンド。サイズ感的には正にステディカムでENGカメラを運用するにはピッタリの大きさ。既に同じ様な製品もあるがボクの使用感だとその正確さは段違いで細かい動きに確実に追従する。その中身は某メーカーデマンドと同じ設計思想とのこと。筐体もアルミ切削なので強度も十分だ。
もう一つはカメラマンなら妥協できないパーツの一つであるVFだ。SDI接続も可能な汎用性のあるVFだが有機ELパネル使用で解像感が高い。解りやすく言うならSONYのシステムカメラのOP扱いのVFとなんら遜色が無いレベルだ。
Saramonic
最近急成長してきた中国のワイヤレスマイクが得意なメーカーとして知ってる方は多いだろう。その中で注目したいのはスマホ用のワイヤレスマイクAir SEをあげたい。
特徴はマイクカプセルの大きさと形。この手のワイヤレスマイクは沢山あるがそのどれもがマイク単体で被写体に付けた時の不恰好さだ。AirSEはその中でも抜群に小さくその形状からも違和感がなくマイクと感じることができる。装着方法も強力なマグネットで挟み込むタイプなので衣服に傷をつけることはまず無い。
このタイプで3.5mmの出力端子があればワンマンOPでのインタビューをそつなくこなせるはず。同社製品ではないが取り扱いメーカーとしてCineBuffの製品が秀逸。女性のドレス等でレベリアマイクがセットしにくい場合に直接肌に張り込むことができる両面テープ。肌側が医療用と同じ皮膚に刺激やダメージが無いタイプ。勿論ネクタイや洋服の裏に仕込む時にも活躍してくれるはずだ。更に体に受信機等を付けることができない洋服(ワンピース等)の時に薄いベルト状の物に、受信機や不必要なケーブルを納めるポケットがついている物。これらもワイヤレスマイクと常にセットにしておくと良いだろう。
CAME-TV
ライトを出しているメーカーと言えば思い出す方もいるかと思うが、今回の展示はワイヤレスインカムWAERO PROがメイン。この形と大きさを見ればHollyLand製品を思い浮かべてしまうが、この製品も同じ感じだ。性能的には両者は全く互角で優劣は付け難い様だが決定的に違うのはその販売価格。インカム4個セットで10万円を切る価格は小規模なコミニュケーションを測りたい場所ではその選択肢に入れても良い。Amazon等で似たような物も売っているが流スタにそれらの物とは違い出来は良い。
さらに新製品として小型のポータブル電源WANDER-150の展示も。大きさ的にはモバイルバッテリーに近いが最大AC130Vを出すことが出来るのでカメラバックに入っているとかなり便利に使えるはずだ。
Blackmagic Design
相変わらずこの時期は怒涛の新製品を出すBMDだがボク的に気になったのはやはりBlackmagic URSA Mini Pro 12Kだ。圧倒的な解像感は、モニターから出てくる生み出す画の深さに、デモスタジオ内ではちょっとした驚きを覚えた。そこで、あえてスタジオ外にあるホール天井の暗い鉄格子に向けて暗部ノイズを確認してみたが、多少のノイズは見受けられるものの、許容範囲内のようにも感じる。もう少し大きなモニターで確認しないとその評価は現状だとできないかなという感じだ。
Steadicam
今回はキヤノンブースでのデモとなっていた同社だが、噂されていた新型VOLTシステムは展示されず、M2+VOLT3でのデモを行っていた。相変わらずこの組み合わせは素晴らしい動きとパフォーマンスを見せてくれるがZephyrオーナーとしてはやはり新型を見てみたかったのは言うまでもない。
Vinten
Vision10で育ったカメラマンもまだまだ現役で活躍してるくらいVintenの地位は不動である。筆者も間違いなくその世代だ。ここ数年、色々な三脚メーカーが新機能を搭載した製品を出しているが、本当の意味でのゼロバランスはやはりVintenに長があるのは異論無いはずだ。
その中で登場した次世代ゼロバランスヘッドであるVersineシリーズは本当に面白い。このVersine240はMAXペイロード25kgなのでENGカメラに40倍程度のレンズまで搭載は可能だが、驚くべきはミニマムが設計理論上0gが可能なことだ。
実際はパン棒の重さも有るので500gは必要だと思うが、この重さはiPhone Pro Maxに簡易的なRIGを組んだ状態でも使えると言うことだ。流石にそこまでの軽量は試したことがないが、XF3レベルなら間違いなくバランス調整ができるはずだ。今度どこかで機会あればその辺は是非検証したいと思う。
総括
6年ぶりの海外展示会は非常に面白いということを改めて感じたNABSHOW2026。相変わらずデカイホールはどこに何があるか全く分からない上にホールレイアウトも大きく変わり、その分からない部分に拍車をかけたDay1だった。
※このレポート書いている時に突然地震警報がスマホから鳴り確認してみると東北で大きな地震と津波警報が出ているとのこと。このコラムを読んでいる方々の中に大きく被害が無いことを願うばかりだ。