今年のLibecブースで真っ先に目を引いたのが、新たに発表された100mmボール仕様のフラッグシップ三脚「GSシリーズ」だ。
NABでも感じたが、改めて実機を触って最初に感じたのは「RSシリーズの後継」というより、まったく別の製品に生まれ変わったと言っても過言ではない。以前から定評のあったRS-Pシリーズと比較しても、質感や操作感、細部の作り込みまでワンランク上の仕上がりになっている。担当者も「金型からすべて新規設計したので、まったく新しい製品として考えていただいて構いません」と話すほど、自信を持って送り出すモデルだ。
Libecのヘッドといえば、Vinten同様に完全無段階のカウンターバランス機構が特徴だ。バランスが取れた状態であれば、どのティルト角でもピタッと静止する操作感は、これまでのシリーズでも高く評価されてきた。
GSシリーズでは、そのカウンターバランスに目視できるメーターを新たに搭載。現在どの程度のバランス量になっているかを数値で確認できるため、ライブ収録など同じ複数のカメラ構成を使い分ける現場ではセッティングの再現性が大きく向上する。一見すると小さな改良に思えるが、実際の運用ではこうした積み重ねが効いてくる。
新設計の脚部も大きな進化
脚部も全面的に見直され、カーボンモデルとアルミモデルの両方をラインアップ。さらにクイックロック機構を採用したことで、セッティングスピードも向上している。このクイックロックは本当に優秀でヘッドはカメラマンとのフィーリングで好みが分かれるし、それ自体はありだと思うが脚は別。カーボンモデルは剛性と軽量化のバランスが絶妙に良い。
今回展示されていた「QL40C」「QL40B」は、最大耐荷重60kg。実際に触ってみても剛性感は非常に高く、大型システムを載せても安心感がある。以前からLibecの脚は使いやすいという印象を持っていたが、その良さをさらにブラッシュアップしたような仕上がりだった。
日本メーカーらしい細部へのこだわり
今回、特に印象に残ったのは操作部の質感だ。ロックレバーの握り心地や締め込んだ際の剛性感など、細かな部分まで丁寧に作り込まれている。三脚は毎日のように触れる機材だけに、この「触り心地」は意外と重要だ。海外製品では、指を挟みそうになるような構造を見かけることもあるが、GSシリーズではそうした不安も感じない。指1本分の隙間をLibec製品は全ての三脚に取り入れてる。派手なスペックではないが、現場ではこうした配慮が最終的な使いやすさにつながってくる。
100mmクラスへの本気度が伝わる一台
現在のラインアップは、GS75が最大17kg、GS85が25kg、GS85モデルであれば、スタジオビューファインダーやズームデマンドを装着したスタジオスタイルのカメラシステムにも十分対応できる。用途や搭載機材に応じて選択しやすいラインアップになり、プロフェッショナルの現場でもより導入しやすくなった印象だ。
Libecは長年、日本メーカーとして三脚を作り続けてきた。今回のGSシリーズは、その技術の積み重ねを感じさせる完成度だった。しかしまだまだ海外の有名三脚とは性能ではなくブランディング力で負けてる部分もある。日本の超精密なものづくりを武器にLibecにはさらに素晴らしい三脚を期待したい。